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生薬百選

全100回完結記念!研究員の生薬10選〜研究員こだわりの生薬たち〜

【2012年9月号】
先月の特別企画『生薬百選』読者アクセスランキングに続き、今月は長野県にある養命酒中央研究所の研究員が選ぶ最もお気に入りの生薬をご紹介いたします。各研究員には2つづつ、生薬を選んでもらっています。各研究員の生薬に対するこだわりが垣間見えるのではないでしょうか。

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全100回完結記念! 年度別人気No.1生薬は?

【2012年8月号】
先月、ご好評のうちに終了した連載『生薬百選』。今月は特別企画として、読者の皆様からのアクセス数がもっとも多かった生薬を、2004~2012年の年度別にご紹介します。はたして栄えあるナンバーワンは!?

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生薬百選 100 人参(ニンジン)

【2012年7月号】
2004年12月に端を発した生薬百選も、ついに最終回を迎えました。締めは、かの有名な生薬「人参」について紹介させていただきます。

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生薬百選 99 桑(クワ)

【2012年6月号】
子供の頃、5月下旬になると黒く熟した桑の実を、服に紫色のしみを作りながら捥いで食べたことがある人も少なくないのではないでしょうか。今回は、昔からそのさまざまな部位が薬として利用され続けている「桑」を紹介します。

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生薬百選 98 黄連(オウレン)

【2012年5月号】
今回は、中国最古の薬物学に関する専門書「神農本草経(しんのうほんぞうきょう)」の上品(じょうほん)に収載され、古来から消炎、止血、瀉下などの要薬として繁用されてきた「黄連」について紹介します。

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生薬百選 97 刺五加(シゴカ)

【2012年4月号】
山間に位置する養命酒中央研究所の周りでは、4月に入るとフキノトウ、コゴミ、ウド、タラの芽、コシアブラ、ワラビなどが次々と顔を出します。これらの山菜を食べると春が来たなと感じます。

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生薬百選 96 杏仁(キョウニン)

【2012年3月号】
今回は「杏仁」を取り上げます。アンズの果肉と核を分離し、硬い核を乾燥した後、割って仁を取り出し更に乾燥したものが杏仁です。生薬として使うときは「キョウニン」、菓子類など食品に用いる場合「アンニン」と読むのが一般的のようです。

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生薬百選 95 珍珠(チンジュ)

【2012年2月号】
真珠は、その特有の美しい光沢(テリ)が太古より多くの人々を魅了し続けてきました。宝石の真珠としてすぐに思い浮かぶのは、きれいな球状が見事な養殖真珠でしょう。

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生薬百選 94 川芎(センキュウ)

【2012年1月号】
生薬であるセンキュウは、センキュウ(セリ科)の根茎を芯まで熱が通るように60〜80℃の湯に15〜20分漬ける操作をし、その後風通しの良いところに吊るして乾燥させたものです。

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生薬百選 93 地黄(ジオウ)

【2011年12月号】
何年前のことでしょう?私が入社して研究所で働くことになって、最初に下された指令が「地黄の成分研究」でした。その当時、生薬すら扱った事もない私でしたが、仲間や先輩に助けられて何とか成分の抽出作業をしていました。

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生薬百選 92 黄柏(オウバク)

【2011年11月号】
今回は、胃腸薬などによく使用されることでおなじみの方も多いと思われます「黄柏(オウバク)」を紹介します。

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生薬百選 91 山薬(サンヤク)

【2011年10月号】
この生薬の外見は、まるで太いチョーク(白墨)か石膏で作った棒の様に見えます。また、漢字で「山薬」の文字を見ると少なからずの人が「山のクスリって何?」と首をかしげますし、片仮名でサンヤクと書いてあると「相撲の何かかしら?」と思う人もいるようです。

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生薬百選 90 牽牛子(ケンゴシ)

【2011年9月号】
暑い日が続いて言いますが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。今回は私達にとって最も身近であり、夏の風物詩ともいえる植物、「アサガオ」の話です。

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生薬百選 89 甘草(カンゾウ)

【2011年8月号】
少し前の話ですが、今年のゴールデンウィークに久しぶりに実家(鹿児島)に帰った時、桜島がいつもは見えていた場所から全く見えないという珍事(?)に遭遇しました。夜のニュースによると、中国からの黄砂の影響との話、中国の砂漠化の影響をつくづく実感しました。

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生薬百選 88 黄耆(オウギ)

【2011年7月号】
気象庁の予報では、今年も暑い夏になると予想されていますが、元気に乗り切りたいものです。今回は人参と同様に元気をつける生薬として知られている黄耆を紹介します。

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生薬百選 87 カリン

【2011年6月号】
どんどん気温が上がり、今年もカリンのピンクの花の咲く季節がやってきました。カリンはバラ科の木で、春に五弁の花を咲かせます。幹からは皮がはがれ、緑色の部分がまだら状になっています。

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生薬百選 86 ボタンピ

【2011年5月号】
冬の長い信州も5月ともなればやっと温かさも増し、寒がりの私もようやく厚着を止める事が出来るようになります。冬の寒さがすっかり遠ざかり、夏の暑さもまだまだ来ないこの時期には、多くの植物が花を咲かせます。

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生薬百選 85 胡椒(コショウ)

【2011年4月号】
皆さんは、「隣から何やら白っぽい粉が飛んできて…鼻がムズムズ。」のような経験をなさったことはないでしょうか。そうです。今回の生薬百選では「胡椒」についてご紹介します。

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生薬百選 84 山椒(サンショウ)

【2011年3月号】
山椒と言えば鰻の蒲焼きにかける乾燥粉末を思い浮かべます。独特の香りが華やかで料理にアクセントを付けてくれます。今回ご紹介するのは山椒です。

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生薬百選 83 忍冬(ニンドウ)

【2011年2月号】
例年にも増して寒い日が続き、各地の大雪などのニュースを耳にするこの頃です。冬将軍が立ち去るまで、風邪などには特に注意したいですね。今回紹介するのは、このような季節にぴったりな名前をもち、風邪薬にも使われる生薬です。

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生薬百選 82 白朮(ビャクジュツ)

【2011年1月号】
今年も残るところあとわずかとなりました。そろそろ新年も近い事から、今回は正月にゆかりのある白朮(ビャクジュツ)について紹介します。

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生薬百選 81 イチイ

【2010年12月号】
イチイはイチイ科の常緑針葉樹で庭木や生垣によく植えられて親しまれています。初秋には写真のような赤い実をつけます。この実を実際に食べてみると、ほこりっぽいですが、わずかな甘みがあります。

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生薬百選 80 菊花

【2010年11月号】
気がつけば今年も残すところ2ヶ月となり、まだまだ涼しいと思っている内にすっかり肌寒い気候になってまいりました。

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生薬百選 79 石膏(セッコウ)

【2010年10月号】
記録的な猛暑が続いた夏も終わり、いよいよ実りの秋がやって参りました。秋といえば「○○の秋」という言葉を思い浮かべられる方も多いかと思いますが、今回の生薬百選では芸術の秋にまつわる話から始めたいと思います。

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生薬百選 78 小豆蔲(ショウズク)

【2010年9月号】
夏の猛暑で食欲不振になった、もしくは今だに食欲不振といった方もいるかと思います。こんな時の定番料理と言えば、スパイスをふんだんに使ったカレーと言う方も多いでしょう。そんなカレーのスパイスで欠かせないのが小豆蔲(ショウズク)です。

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生薬百選 77 山査子(サンザシ)

【2010年8月号】
海や川などに遊びに行くにもよい時期ですが、夏バテでどうも体がだるい、最近お腹が弱っていてバーベキューはちょっと…なんていう方はいらっしゃいませんか。そのような方に関係のあるサンザシを紹介します。

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生薬百選 76 オオアザミ

【2010年7月号】
じめじめした梅雨が続く中、お酒を飲みながらスポーツ観戦する方も多いと思いますが、興奮しすぎて飲みすぎた時には今回紹介する「オオアザミ」を試してみてはいかがでしょうか。

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生薬百選 75 ネムノキ

【2010年6月号】
そろそろ夏がやってきます。ネムノキが淡い紅色の花を付けるのも、もう少しです。ネムノキは高さ10m位になるマメ科の木です。

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生薬百選 74 菖蒲根(ショウブコン)

【2010年5月号】
ゴールデンウィークが近づき、気候もどんどん暖かくなってきました。ちなみに「五月晴れ」という言葉がありますが、本来は旧暦五月の梅雨の合間の晴れ間を指す言葉だったそうです。

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生薬百選 73 薄荷(ハッカ)

【2010年4月号】
信州の長く厳しい冬が終わり、暖かい日差しにつつまれるようになりました。木々が芽吹き、鳥が囀りだすと気分が明るくなりそうなものですが、花粉症の方にとってはこれから鼻がムズムズ、くしゃみが止まらないという症状があらわれ、憂鬱な時期になります。

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生薬百選 72 海人草(カイニンソウ)

【2010年3月号】
今回はそんな南の島にある「海人草(カイニンソウ Digenea simplex)」という生薬を紹介したいと思います。

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生薬百選 71 半夏(ハンゲ)

【2010年2月号】
今回は、あまりおなじみの名前ではありませんが幾つかの漢方薬に用いられ、日本薬局方に収載されている「半夏(ハンゲ Pinelliae tuber )」を紹介します。

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生薬百選 70 板藍根(ばんらんこん)

【2010年1月号】
漢方の本場・中国では「板藍根」という生薬を煎じて飲んだり、うがいをする習慣があるそうです。

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生薬百選 69 麻黄(マオウ)

【2009年12月号】
マスクの人を多く見かけるこの頃。風邪やインフルエンザの流行が気になるところですが、そのあたりに作用する生薬とは、どんなものでしょうか。そこで今月は「麻黄湯」を紹介します。

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生薬百選 68 カモミール

【2009年11月号】
信州もだいぶ寒くなってきました。来る冬に備え、今回は「苦難に耐えて・苦難の中での力」という花言葉をもつカモミールについて紹介したいと思います。

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生薬百選 67 冬虫夏草(トウチュウカソウ)

【2009年10月号】
山の匂いや川のせせらぎ、小鳥の鳴き声を聞きながら、フカフカの落ち葉を歩いて探すキノコ採りは、秋ならではの最高の楽しみです。今回は、そんなキノコに因んで冬虫夏草をご紹介します。

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生薬百選 66 竜眼肉(リュウガンニク)

【2009年9月号】
今年の夏は天気のはっきりしない天候が続いていましたが、お盆過ぎからは日差しの強い日が続いています。今回はバテ気味な身体をいたわる南国生まれの生薬、竜眼肉(リュウガンニク)を紹介します。

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生薬百選 65 ツワブキ

【2009年8月号】
ツワブキに含まれる成分には抗菌性があるため、民間薬として、できものや切り傷等に使用されていたようです。現在、ツワブキは民間薬としての使用よりも、食用もしくは園芸用として利用されることが多いようです。

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生薬百選 64 烏梅(ウバイ)

【2009年7月号】
梅雨のジメジメとした気候が続き、そろそろ夏の日差しが待ち遠しくなってきた方も多いのではないでしょうか。梅雨という言葉の由来は一説には、梅の実が熟す時期であるから、とも言われています。今回は梅にまつわる話を紹介します。

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生薬百選 63 牡蛎(ボレイ、カキ)

【2009年6月号】
桜の季節も終わり、英語のスペルで「R」のつかない月(5月 (may), 6月 (june), 7月 (july), 8月 (august))がやって参りました。

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生薬百選 62 車前草(しゃぜんそう)・車前子(しゃぜんし)

【2009年5月号】
皆さんオオバコが生薬になることはご存知でしょうか?オオバコといえば私たちの身近に生える代表的な雑草・・・というイメージがありませんか?今回はそんなオオバコに関する話です。

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生薬百選 61 ハシリドコロ

【2009年4月号】
春になり、山菜採りをはじめる方も多いのではないでしょうか?ここ信州は、読者の皆様方がお住まいの所よりかなり春が遅いと思います。しかし、こんな土地でも3月半ばには芽を出す植物もあります。

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生薬百選 60 蜂斗菜(ホウトサイ)

【2009年3月号】
「冬来たりなば、春遠からじ」と言いますが、これは「寒くて辛い冬の後には必ず暖かい春がやってくる」、「今はたとえ辛く苦しくともやがて明るく幸せなときがやって来る」という意味の言葉です。

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生薬百選 59 連銭草(れんせんそう)

【2009年2月号】
「正月中飲んだり食べたりばかりで殆ど動いていません」などとという方はおられませんでしょうか?このような生活をしていると「メタボ」が心配になる方も多いかと思われます。

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生薬百選58 茵蔯蒿(インチンコウ)

【2009年1月号】
この時期にふさわしい肝臓にやさしい生薬と言えばウコンが有名ですが、ウコンはサプリメントなどでかなり有名ですし、弊社HPでも紹介されているので、今回はチョット変化球と言うことで「茵蔯蒿(インチンコウ)」を紹介します。

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生薬百選57 地膚子(チフシ/ジフシ)

【2008年12月号】
私たちの研究所(標高800m)では、10月下旬〜11月中旬にかけて木々の紅葉がみられます。一方、当所の圃場ではその1ヶ月以上も前から一際目立つ「紅葉する草」がみられます。

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生薬百選56 木通(モクツウ)

【2008年11月号】
秋のこの時期、弊社研究所の薬草見本園を散策していると、アケビの蔓からパックリと開いた果実がぶら下がっている光景に出くわすことがあります。

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生薬百選55 梓実(キササゲ)

【2008年10月号】
突然ですが、キササゲという植物をご存知でしょうか?遠くから見ると少しキリ(桐)に似ていますが、花の色が異なり、秋になると棒状の房が垂れ下がっている植物です。

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「栝楼根(カロコン)」

【2008年9月号】
お盆も過ぎ、ここ信州は一気に秋の装いが増してきました。秋といえば「真赤な秋」という童謡がありますが、その歌詞に「〜カラスウリって まっかだな〜」というフレーズがあります。ということで、随分強引なこじつけですが、今回はカラスウリにちなんだ生薬を紹介します。

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「紅花(コウカ)」

【2008年8月号】
生薬 紅花(コウカ)の基原植物であるベニバナは、飛鳥時代(6世紀頃)にシルクロードを経て,染色技術や栽培方法とともに伝わったといわれています。
国内での栽培は東北地方が有名ですが、長野県にある弊社研究所の見本園でも7月上旬ころから花が咲き始めます。

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「夏枯草(カゴソウ)」

【2008年7月号】
一風変わった紫色の花を付ける草、「ウツボグサ」。
日本、中国では生薬名を夏枯草(かごそう)と言います。この草は、日本、中国、韓国〜西洋(英名:セルフヒールselfheal)までの広い範囲で薬草として用いられています。

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「紫根(シコン)」

【2008年6月号】
私事ですが、先日仏壇のロウソクの火が造花に燃え移り、それを素手で消そうとして大火傷を負ってしまいました。そこでと言っては何ですが、今回は皮膚の外用薬として知られる「紫根(シコン)」という生薬を紹介します。

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「天門冬(テンモンドウ)」

【2008年5月号】
鎮咳・去痰作用に優れた生薬・天門冬(テンモンドウ)。
実は野菜のアスパラガスの仲間です。
今回は、古くから薬酒に使われ、「天門冬酒」として中国の「本草綱目」にも収載されているこの生薬の秘密にせまります。

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「玉竹(ギョクチク)」

【2008年4月号】
ユリ科のアマドコロの根茎を指す「 玉竹 (ギョクチク)」。滋養強壮に効果があり、 甘みのある山菜として知られていますが、 近頃ちまたでは“幻の”という形容のつく 代物になりました。この玉竹をめぐる世界 が、今回の私の目の付けどころです。

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「桂皮(ケイヒ)」

【2008年3月号】
発汗、解熱、鎮痛作用といった薬効をもつほか、 香辛料としても用いられる桂皮(ケイヒ)。 実際に桂皮を切って、嗅いで、気づいた思いを 顕微鏡で観た香りの成分とともにお届けします。

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蒼朮

【2008年2月号】
生薬中の薬効成分が視覚的に確認できる例として蒼朮を紹介します。蒼い(青い)朮と書きますが、昔は赤朮ともいわれていた程で、写真のように青とは程遠い色をしています。...

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 「麦門冬(バクモンドウ)」

【2008年1月号】
今年もだいぶ寒くなり、この辺りも雪の舞う日が多くなってきました。皆様、いかがお過ごしでしょうか。さて今回は「麦門冬(バクモンドウ)」という生薬を紹介します。

麦門冬の基原植物はジャノヒゲ[Ophiopogon japonicus Ker-Gawler(Liliaceae ユリ科)]といい、その根が紡錘形に肥大した部分を用います。...

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「紫蘇葉(ソヨウ)、紫蘇子(シソヨウ)」

【2007年12月号】
薬味や刺身のツマなどでお馴染みの「紫蘇」は、 発汗や胃液分泌を促進したり、胃腸の働きを よくするなどその効果は広く知られるところ。 今回はマイクロスコープを使い、ユニークな 紫蘇子(種子)の模様も公開します。

生薬名は蘇葉(ソヨウ)または紫蘇葉(シソヨウ)、Perillae Herbaの学名で日本薬局方にも収載されています。...

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 「沙参(シャジン)」

【2007年11月号】
秋に高原へと足を運びますと、様々な花を目にします。今回は、このような植物の1つ「ツリガネニンジン(別名:トトキ)」を紹介します。

北海道から九州の各地の日当たりのよい山野、丘陵に生える多年草で、8〜9月に写真のようなキキョウに似た可愛い花を付けます。花は釣鐘、根は朝鮮人参に似ていることからこの名が付いたとされています。...

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 「黄ごん(オウゴン)」

【2007年10月号】
シソ科のコガネバナの根の周皮を除き乾燥したものを黄ごん(以下オウゴン)といいます。

コガネバナは黄金花と書きますが、花の色は黄色ではなく、青紫色をしています。生薬として使用される根の色が鮮やかな黄色であることからコガネバナと言う名になったそうです。...

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 「桔梗(キキョウ)」

【2007年9月号】
秋の七草に数えられるキキョウですが、その開花期は7〜9月とまだ暑い盛りです。長野県ではお盆の供花として重用されます。キキョウ科の多年草でかつては自生株も多かったものの、現在ではその数は減少して絶滅危惧種になっているようです。

薬用には根を用い、去痰および排膿作用を期待されて、杏蘇散、参蘇飲、駆風解毒散、響声破笛丸、排膿散、清肺湯、柴胡清肝湯、十味敗毒湯、防風通聖散など多くの処方に配合されています。またキキョウが主薬の桔梗湯は、キキョウとカンゾウの二味から構成され、のどの炎症におもに使われます。...

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 「白木耳(ハクモクジ)」

【2007年8月号】
今回は、梅雨の頃広葉樹の枯れ枝に発生しているところを見かけることができるシロキクラゲについて紹介します。

このシロキクラゲ(銀耳)の子実体(キノコのこと)を乾燥したものが『白木耳』で肺・胃に効果があります。ちなみに、シロキクラゲは皆さんもご存じの通り、中華料理では不老長寿の秘薬として、また、以前健康レシピでご紹介しました「枇杷葉雪梨銀耳」などで食材として使用されています。...

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 「マタタビ」

【2007年7月号】
股旅は渡世人などが諸国を股にかけて渡り歩くことですが、マタタビ(Actinidia polygama:マタタビ科)は山地に自生する落葉つる性植物です。
名前の由来は、長旅に疲れて、この実を食べたら元気が出て「また旅」をしたという説や、アイヌ語に由来するという説があります。...

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 「何首烏(カシュウ)」

【2007年6月号】
何首烏(カシュウ)は、ツルドクダミPleuropterus multiflorus (Thunb.) Turcz.の根が肥大した塊根部分を乾燥した物です。昔から不老長寿の妙薬といわれ、強壮・強精剤として珍重されてきました。また、脱毛や若白髪に対する効果があり、市販の育毛剤にも配合さています。その他にも緩下、健胃、整腸などの作用や最近では血液中のコレステロールを低下させる効果が見つかるなど、多くの効果が期待されている生薬の一つです。...

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「よく苡仁(ヨクイニン)」

【2007年5月号】
最近、長男の胸のあたりに幾つかのブツブツができたので、皮膚科へ連れて行くと「みずいぼ」ですと診断されました。家に帰ってインターネットでこの「みずいぼ」を検索するとハトムギを試されている方が多いことを知り、早速我が家でも試さなければ!と思いました。というわけで、今回は「よく苡仁(ヨクイニン)」を紹介します。...

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「ゲンノショウコ」

【2007年4月号】
今回はセンブリ、ドクダミとともに代表的な民間薬の一つであるゲンノショウコ(Geranium thunbergii,フウロソウ科)を紹介します。その名は「現の証拠」に由来するとも言われ、飲むとすぐ効く・よく効くといったことを意味しています。日本全土の山や野原に自生している多年草で、古くから民間薬として使われてきました。夏から秋にかけて枝先および葉の脇より長い花軸を出して2〜3個の花をつけます。色は白から赤色と一様ではありませんが、北日本では白色花が多いようです。特に花の色と薬効との関係については明らかになっていません。我々の研究所内でも白花とピンク花を見ることができます。 ...

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「当帰(トウキ)」

【2007年3月号】
当帰は「婦人病の聖薬」と呼ばれ、漢方では多くの処方に使われています。
性能的には補血薬の要薬ですが,活血作用も持ち合わせていることから、いわゆる「血の道症」の万能薬です。日本では、古くから奈良県の大深地方で栽培されていたオオブカトウキを生薬名「大和当帰」と呼び、北で栽培されたものを「北海当帰」と呼んでいます。 セリ科の特有の香りがあるので煎じていればすぐに当帰と分かります。 ...

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「莱フク子(ライフクシ)」

【2007年2月号】
昨年末から暖冬が続いておりますが、ここ信州の冬は寒い日が続いております。冬といえば鍋物やおでん、その中でも私はダイコン(大根)が好物です。昨年は大豊作で、価格維持のために農家はせっかく出来た大根を捨てたという残念な話も聞かれました。...

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「丁子(チョウジ) 」

【2007年1月号】
クリスマス間近なので飾りにもなるポマンダーを作りました。これは今回のお題の丁子をオレンジやレモンなどに刺して作ります。

丁子は丁香ともいいフトモモ科のSyzygium Aromaticum の蕾を乾燥したもので、スパイスのクローブと言ったほうがなじみ深いかもしれません。生薬としては温裏薬に分類され、身体を温める働きがあります。スパイシーな香を持ち、食物の風味付けに、また胃腸の機能を調えて食欲を喚起する芳香性健胃薬としても用いられます。...

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「枸杞子(クコシ) 」

【2006年12月号】
迫り来る信州の長〜い冬の気配を感じつつ、カニ鍋等を肴に美味しいお酒が飲めるいい季節になってきました。

さて今回は、『神農本草経』の上品に収載されている『枸杞子』を紹介します。クコ(ナス科)は夏に紫色のかわいい花をつけ、秋にかけて赤い小さな実をつけます。この実を乾燥させたものが枸杞子です。...

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 「大棗(タイソウ) 」

【2006年11月号】
信州の秋も深まり、研究所の見本園にあるナツメの実も徐々に色づいてきました。ナツメは五果「桃・栗・杏(あんず)・李(すもも)・棗(なつめ)」の一つとして中国では古くから珍重されてきました。

ナツメの熟した実は甘酸っぱく少しボケたリンゴ?のような味がします。この実を乾燥したものが生薬の「大棗」です。日本には奈良時代には渡来しており、「万葉集」や「延喜式」にその名が出てきます。...

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 「海馬(カイバ) 」

【2006年10月号】
皆さんは今年の夏、海水浴へ行きましたか?今回は「海馬」という、海に住む生き物の生薬を紹介します。「海馬(カイバ)」とは、タツノオトシゴの一種で、英語では「シー・ホース」といいます。

非常に特徴的な形をした生き物ですが、イカやタコ、またはエビやカニの仲間ではなく、ヨウジウオ科の魚なのです。...

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「ドクダミ」

【2006年9月号】
今回は、特異臭があることで知っている方も多いと思われるドクダミ(Houttuynia cordata Thunb.)を紹介します。なんとも毒草をイメージするような名前ですが毒を抑えるという意味の「毒矯み」からきていると言われています。また、生薬名は「十薬」で馬に食べさせると十もの薬効があることがその由来とされ、いずれもドクダミが優れた薬草であることを示しています。中国では魚が腐ったような生臭い特異臭がすることから「魚醒草(ギョセイソウ)」と呼ばれています。...

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「牛膝(ゴシツ)」

【2006年8月号】
年配者にはひざ、ひじの具合の悪い方が大勢いらっしゃいます。
中にはグルコサミンやコンドロイチン入りの健康食品を利用されている方もおいでのようですが、中国では牛膝という生薬が使われてきました。牛膝はヒユ科のイノコヅチ(ヒナタ) の根を秋に堀り採り、良く洗って乾燥したものです。...

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 「ヒカゲノカズラ」

【2006年7月号】
6〜7月といえば梅雨ですね。ジメジメして嫌な感じがしますが、比較的日当たりの良い山の中や林道沿いの土手などが鮮やかな黄緑色の絨毯のように見えることがあります。

今回は、このような植物の1つで、多くの方々の目に映ったことはあっても、恐らく殆どの方がその名を知らないうちに忘れていく哀れな植物を紹介します。...

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「タラ」

【2006年6月号】
信州の長い冬がようやく終り花と緑の季節がやってきました。 4月下旬から5月上旬の信州は春の花が一斉に咲きます。梅や桜もほぼ同時に咲くので 見栄えは良いのですがあっという間に終り、少しもったいない気がします。 花の後は芽吹きの時期となり山菜の旬となります。

今回は山菜と関連の深い樹木「タラノキ」についてお話したいと思います。...

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 「艾葉(ガイヨウ)」

【2006年5月号】
信州ではこれからやっと桜の季節ですが、春ともなりますと道の傍らのあちこちにヨモギ(Artemisia princeps Pamp.)が芽生えてきます。

日本ではヨモギには蓬の字を当てますが、中国では艾(ガイ)がヨモギをさします。そこでヨモギの生薬名は艾葉(ガイヨウ)となっています。お灸のモグサの原料としてもおなじみですね。

またヨモギといえば草もちの色づけですが、元々はハハコグサが用いられたといいます。しかし室町時代の頃より、香りのよいヨモギがハハコグサに取って代わったようです(「京の和菓子」辻ミチ子著)。...

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  「辛夷(シンイ)」

【2006年4月号】
3月を迎え、暖かい陽を浴びながら、渋いお茶を片手にふと会社の窓の外に広がるまだ雪の残る南アルプスの稜線を眺めていた時、コブシ咲く♪〜というあの名曲の1フレーズが私の頭の中をよぎりました。

そこで今回は、モクレン科のタムシバ、コブシ、ハクモクレン、Magnolia biondii Pampaniniまたはその他近縁植物(写真左)のつぼみを乾燥させた生薬である『辛夷』(写真右)を紹介します。...

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「桃仁(トウニン)」

【2006年4月号】
3月3日は「ひな祭り」ですね、私は男兄弟の中で育ったのでお雛様を飾った経験はありませんが、春の訪れを実感させてくれるイベントとして毎年楽しみにしています。また、この日は「桃の節句」とも言われています。中国では桃は邪気を祓い不老長寿を授けてくれる仙木・仙果として親しまれており、薬としても古くから使われています。...

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「葛根(カッコン)」

【2006年3月号】
今年の冬は例年に比べ寒さが厳しく、各地で大雪の被害も出ています。こちら伊那谷も雪は例年に比べ少ないものの、毎日厳しい冷え込みが続いています。 冬になると風邪を引く方が多くなりますが、そんな時にお世話になる代表的な漢方処方に「葛根湯」があります。 今回はその中心的な配合生薬である「葛根(カッコン)」を紹介します。...

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「センブリ(当薬)」

【2006年2月号】
とても苦いことから「当(まさ)に薬たるべし」として「当薬」の生薬名がついたとも言われますが、センブリの名前のほうがご存知の方も多いと思います。また、センブリの名は湯に浸して千回振り出してもまだ苦いところからつけられたとも言われています。
リンドウ科のセンブリ Swertia japonica Makino の根を含む全草を乾燥した生薬です。暗緑色をした草丈20cmほどの茎の先に、秋になると白色の小さな可憐な花を咲かせます。...

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 「独活(ドッカツ)」

【2006年1月号】
一般に漢方では、数種の生薬を組合せた処方(例 葛根湯)が疾病治療に使われ、生薬単独で用いられることは多くはありません。処方に組まれる生薬は繁用生薬と呼ばれ、約400種類があり、「独活」も有名な「独活寄生湯」を構成している主薬の一つです。
独活寄生湯は独活、桑寄生を中心に15種の生薬からなり、虚弱者の「風寒湿」の邪による四肢や体幹のしびれ、いたみ、冷え、運動障害、軽度の浮腫によく使用されます。独活には「風湿」を除いて止痛の効果があり、「血管拡張、消炎、鎮静、浮腫の軽減作用」が認められています。...

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「柿」

【2005年12月号】
信州では紅葉が終わり、平地でも初霜や初氷の便りが聞かれるようになりました。冬にむけて日に日に寒くなっています。秋が深まるにつれ、柿の実も赤く色づくようになりました。そこで今回は、柿についてお話したいと思います。

柿はカキノキ科の植物で、学名をDiospyros kakiと言い、学名にkaki(カキ)が使われていることから、最も日本らしい果物の一つではないかと思います。その果実には独特の甘味と食感があり、私は好きな果実の一つですが、苦手な方も多いようです。...

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「百合(ビャクゴウ)」

【2005年12月号】
百合をユリと読めば花を想像しますが、ビャクゴウと読めばユリの鱗茎を蒸してから乾燥させた生薬のことです。鱗茎が幾重にも重なり合うさまから漢名が百合、花が風にユリ(揺り)動くさまから和名がユリになったとされています。

生の鱗茎はゆり根として食用に用いられますが、おせちに使われるのは鱗茎の重なる形が和合にも通じ、おめでたいからのようです。...

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「ブシ」

【2005年11月号】
夏から秋になると山で写真(当所圃場撮影)のような奇妙な形をした花を目にすることがあります。私も初めて見つけたときは感動しました。

この植物こそトリカブトの仲間で、そう、テレビドラマの殺人事件などで良く耳にする猛毒の植物です。毒成分として、アコニチン、メサコニチンなどのアルカロイド類が知られています。 しかし、このような危険な植物もちゃんと加工すれば薬になります。 生薬:ブシ...

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「(防風)ボウフウ」

【2005年10月号】
まだまだ日中は残暑が厳しいですが、朝晩めっきり涼しくなり、秋の足音が聞こえる今日この頃です。さて、今回は防風についてお話します。防風は発汗により風寒湿の三邪を除くと言われ、頭痛・めまい・関節痛の治療に用いられます。

私は今から13年前、鹿児島でボウフウの栽培研究を行ったことがあります。...

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「七葉胆(シチヨウタン) 」

【2005年10月号】
七葉胆? 聞きなれない名前の生薬ですが、実はアマチャヅルのことです。ウリ科の多年草で日本各地の山野で見つけることのできる蔓性の植物です。

1977年にアマチャヅルには朝鮮人参と同様の有効成分サポニンが70種類以上も含まれていることが明らかにされ、平成の初め頃に「アマチャヅル茶」が大ブレイクしました。いわば、健康茶ブームの先駆けとなった薬草ともいえます。一頃は、かなりもてはやされたようですが、今ではすっかり影が薄くなってしまいました。...

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 「蝉退(センタイ)」

【2005年9月号】
8月に入り、暑さも本番となり夏バテ気味の人も多い時期になってきました。子供たちは海やプールで水遊びをしたり、山や高原で昆虫採集などをして夏休みを満喫している頃でしょうか。 夏の昆虫といえばクワガタやカブトムシですが、真夏の暑さの象徴といえばセミではないでしょうか。真夏の暑い時はうんざりする鳴き声ですが、実はあのセミのぬけ殻も生薬になるんです。...

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「タンポポ」

【2005年8月号】
梅雨も明け、夏本番といったところでしょうか。昼間は30℃を越えることはあっても、日が沈むと涼しくなる信州の夏は、メリハリのある好きな季節です。
今回はタンポポを紹介します。キク科の植物で最も普通に見られる植物の一つではないかと思います。しかし,近年では外来種の西洋タンポポがほとんどで、私の近所でも道端にあるものは例外なく西洋タンポポになっています。...

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「シャクヤク」

【2005年8月号】
シャクヤクは長野県では5月下旬〜6月上旬にかけて開花します。長野県北部の鍋倉高原や南部の豊丘村にはシャクヤクの観光農園があって、開花期には色とりどりのシャクヤクの花が楽しめます。品種の多さは園芸植物の中でもトップクラスである一方、その根は生薬として用いられる薬用植物でもあります。生薬に含まれる成分のペオニフロリンは、鎮痛、鎮静、抗炎症、平滑筋弛緩など様々な薬理作用があり、品質の指標にもなっていますが、品種によって含量の高低がみられます。...

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「連翹(レンギョウ)」

【2005年7月号】
レンギョウの果実は生薬レンギョウとして抗菌、消炎、利尿などに用いられます。レンギョウの花は春告花、迎春花とも呼ばれ、早春の庭園や生垣に黄色い花をびっしりと付けて咲き、目立ちます。中央自動車道の談合坂SA、長野自動車道の姨捨SA、伊勢湾岸自動車道の湾岸長島インターには多数のレンギョウが植えられています。新潟県新発田市の紫雲寺地区には「レンギョウの里」があり、温泉とレンギョウが楽しめます。...

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「霊芝(レイシ)」

【2005年6月号】
最近めっきり暖かくなり、日ごろから運動不足な私も、そろそろ体を動かそうかなと感じる季節になりました。

以前ゴルフ場でマンネンタケやシロキクラゲを見つけたことがありました。ちなみにこれらのキノコを発見できる場所は、コースの真中ではなく、OB近くの林の中なので、私のゴルフの腕前も大体想像できると思います。...

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「インヨウカク」

【2005年5月号】
信州伊那谷にある当社の圃場は、雪は深くありませんが1〜3月まで凍土と化します。春になると地面が溶けて、そこに植物が一斉に芽吹いてきます。
養命酒やドリンク剤に配合されている生薬「インヨウカク」の基原植物:イカリソウもその1つです。 今回、当所のガラス温室で咲いているものを一部紹介します。...

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「桜皮(おうひ)」

【2005年4月号】
三月も残すところ後わずかとなり、暖かな地域ではサクラが見頃になっていることでしょう。しかし、ここ信州ではサクラはまだしばらくお預けで、4月中旬からやっと開花し始めます。

サクラと言えば「お花見!お酒!」を連想する人が多いと思いますが、実はサクラも立派な薬草(木)の一つで、樹皮を桜皮(おうひ)と言います。 ...

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「曼陀羅華(まんだらげ)」

【2005年4月号】
今回は、歴史的な大手術に使用された生薬を紹介します。

西暦1804年10月13日、華岡青洲は世界で初めて全身麻酔下で乳癌の摘出手術を成功させました。これはアメリカでエーテル麻酔を用いた手術より、40年も前の出来事です。

この手術に用いられた全身麻酔薬(通仙散)は主に曼陀羅華(まんだらげ)という生薬を主成分とするものでした。...

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 「メハジキ」

【2005年3月号】
この時期はもう枯れてしまっているのですが、今回は「メハジキ」の話をしたいと思います。

メハジキの地上部を7〜9月の開花初期に刈り採って乾燥させたものが、生薬の益母草(やくもそう)です。生薬名からも想像できるように、婦人病に用いられ、欧米でもMother wort(母の草)と呼ばれて同様の目的で用いられています。 ...

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「ショウガ」

【2005年3月号】
信州の2月は一年でもっとも苛酷な季節です。一日を通しても気温は零度以下ということが多く、冷蔵庫の中のほうが温かいこともしばしばです。そのため風邪の季節でもあります。

そこで今回はショウガを紹介します。 ショウガ科の多年草で南アジアの原産と言われています。その香りの成分はジンギベレン、あの独特の辛味はジンゲロンとショウガオールです。 ...

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「ナンテン」

【2005年2月号】
難を転ずるとの語呂合わせから、お正月の縁起物に使われたり、災難よけに庭先に植えられたりします。中国原産の植物ですが、果実を咳止めに用いるようになったのは中国から伝わった知識ではないようです。漢方処方には用いられず、民間薬的に単独で使われています。ナンテンエキスを配合したのど飴が有名になって需要が増し、薬用向けに国内生産(産地は大阪、奈良、和歌山)や輸入量が増えました。...

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「ウンシュウミカン」

【2005年1月号】
寒い季節、皆様いかがお過ごしでしょうか?
鹿児島出身の私は、年末年始はコタツでミカンです。子供の頃、小鳥を捕るためにミカン畑を走り回っては農家の方に怒られていました。

さて、鹿児島地方の農家では、食べた後のウンシュウミカンの外皮を軒先に干し、これを煎じてショウガやハチミツを加えて飲んでいたのを記憶しています。...

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「杜仲」

【2005年1月号】
12月の信州はすっかり冬模様です。中央研究所のトチュウも落葉しました。

生薬杜仲はトチュウの樹皮で強壮作用、鎮痛および血圧降下作用があります。
トチュウのリグナン成分は植物エストロゲンとも言われ、体内で女性ホルモン様作用を示す成分に変換されます。...

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「サフラン」

【2004年12月号】
サフランは、紀元前からヨーロッパで香味料や薬用として用いられており、日本へは江戸時代にヨーロッパから伝えられました。皆さんもご存知のように現在でも香味料、着色料として食品(サフランライスやブイヤベースなど)に用いられています。

生薬サフラン(CROCUS)は、明の李時珍が撰定した中国における最も代表的かつ包括的な薬草の百科辞書である『本草綱目』の草部に「番紅花」の名で収載されており、...

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「クロモジ」

【2004年12月号】
11月に入り信州の山々は紅葉が一段落し、冬支度に入り始めています。
この頃から養命酒に使われているウショウ(烏樟:クロモジ)の収穫が始まります。
数年前に、長野と新潟の県境で烏樟を採取している方々に山を案内して頂きました。その時、「クロモジの枝を酒に漬けたり、葉を乾かしてお茶にしたりして飲むと胃腸が丈夫になる」とか、「枝を刻んでお風呂にいれると良く温まり疲れがとれ、神経痛に良い」とか、「雪の上を歩くための“かんじき”の材料には最適なのだ」とか色々な話を伺うことができました。...

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