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生薬百選10 「インヨウカク」


信州伊那谷にある当社の圃場は、雪は深くありませんが1〜3月まで凍土と化します。春になると地面が溶けて、そこに植物が一斉に芽吹いてきます。
養命酒やドリンク剤に配合されている生薬「インヨウカク」の基原植物:イカリソウもその1つです。 今回、当所のガラス温室で咲いているものを一部紹介します。

イカリソウの仲間はエピメディウム(Epimedium)属の植物で、世界に約50種あるとされています。小さいけれどもカラフルでとても可愛い花が咲きます。



日本薬局方には7種が基原種として収載されていますが、日本にはそのうちの1.キバナイカリソウ、2.イカリソウ、3.トキワイカリソウの3種が分布しており、信州では全て見ることが出来ます。
中国には多くの種が分布しており、主に1.キバナイカリソウと4.柔毛インヨウカクが生薬として日本に輸出されているようです。
なお、日本では5.ホザキイカリソウが中国産薬用種として有名ですが、本種は中国ではあまり流通していないようです。





■ 泊 信義(養命酒中央研究所・主任研究員)
先日、伊豆沖の「銭洲」釣行に出かけましたがボウズでした。職場には土産としてインフルエンザを持ち帰りました。