ついつい食べ過ぎたり飲み過ぎたりして、翌日に胃腸の調子が悪く、パッとしない...なんて経験はありませんか。
そんな時はハーブで優しくケアするのがおすすめです。
二日酔いの吐き気解消におすすめの飲み物
飲み過ぎた翌朝のだるさや吐き気を和らげるには生姜が役立ちます。生の生姜は漢方でも吐き気を改善する生薬です。
ブドウ糖や果糖の補給も二日酔い改善に必要なので、甘酒やはちみつと一緒に撮るのがお勧めです。
ローズヒップとローゼル(薬用ハイビスカス)をブレンドした赤いハーブティもビタミンCとクエン酸を補給し、だるさを和らげてくれます。これにもハチミツを加えてどうぞ。
その他の生姜の効能はこちらでご紹介しています。
二日酔いの原因は?
二日酔いはなぜ起こるのでしょう。
お酒を飲むとアルコールが分解されてアセトアルデヒドになります。アセトアルデヒドは毒性が強く、吐き気、頭痛、だるさなどいわゆる二日酔いを引き起こします。
大人が処理できるアルコールは体重1㎏当たり1時間に100㎎と言われています。適量飲酒の目安とされるアルコール20g(ビール500ml、日本酒1合)を処理するのに、体重60㎏の人で3時間強かかる計算になります。6時間くらいの睡眠ではだるいのは当たり前ですね。
肝臓を保護するハーブとしてウコン(ターメリック)やミルクシスル(マリアアザミの種子)が有名ですが、アセトアルデヒドの分解を促進するわけではないので、二日酔いに即効性はありません。
アルコール分解酵素の活性には個人差があり、日本人は活性の低い人が多いので自分の適量を守ることが第一です。
食べ過ぎのだるさの原因対処法
パーティーでよく出てくるから揚げや、締めのラーメン、ケーキなど、脂質の多い食物を遅い時間までたくさん摂ると消化吸収に時間がかかり、副交感神経の優勢な時間が長くなります。
そのため、長く寝ないと起きにくくなり、無理やり起きるとだるいだけでなく人によっては吐き気や血の気のひくような気分の悪さが起こることも。
脂っこい料理を控えるのはもちろんですが、胃腸を活発にして消化を促すハーブティも役立ちます。
レモングラスとペパーミントのブレンドティがお勧めです。胃もたれを改善するだけでなくだるさも和らぎます。
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この方にお話を伺いました
緑蔭診療所 橋口 玲子 (はしぐち れいこ)
1954年鹿児島県生まれ。東邦大学医学部卒。東邦大学医学部客員講師、および薬学部非常勤講師、国際協力事業団専門家を経て、1994年より緑蔭診療所で現代医学と漢方を併用した診療を実施。循環器専門医、小児科専門医、認定内科医、医学博士。高血圧、脂質異常症、メンタルヘルス不調などの診療とともに、ハーブティやアロマセラピーを用いたセルフケアの指導および講演、執筆活動も行う。『医師が教えるアロマ&ハーブセラピー』(マイナビ)、『専門医が教える体にやさしいハーブ生活 』(幻冬舎)、『世界一やさしい! 野菜薬膳食材事典』(マイナビ)などの著書、監修書がある。