「生理が近づくと、いつもは何とも思わないことでもイライラしてしまう...」「肌荒れやむくみがつらい」そんな症状はPMSが原因かもしれません。
今回は生理前のイライラや肌荒れなどの不調の原因と、アロマを使った対処方法をご紹介します。毎月イライラに悩まされているという人は、ぜひこの記事の内容を参考にセルフケアしてみてください。
イライラ、肌荒れ、むくみ・・・月に一度の憂うつなトラブル
生理周期の排卵から生理が始まるまでの約2週間の黄体期は、エストロゲンが減って黄体ホルモンが増える期間。心身両面に様々な変化が起こります。
基礎体温が上がり更年期のようなのぼせやほてりが起こる人もいれば、食欲が増してむくみやすくなるので体重が2~3㎏増える人もいます。乳房の張り、ニキビ、便秘も悪化しがち。
また、女性ホルモンの変化は脳にも影響するので、イライラしたり落ち込んだり不安になったりすることも。体内時計も後ろにずれるため、寝つきも寝起きも悪くなり日中もだるくて眠くなりやすい時期です。
月経前症候群(PMS)
これらの症状が毎回のように起こり、日常生活に支障をきたすほどひどい場合は、月経前症候群(PMS)といいます。生理のある女性の約1割がPMSと推定されていますが、病名が付くほどではなくても不調を感じる女性はとても多いはず。
自分がPMSかどうか気になったら、セルフチェックできる記事があるのでぜひ参考にしてみて下さい↓
月に一度の憎いやつ? PMSの症状を緩和するセルフケア
開き直りが大切! 生理前の不調はホルモンバランスが正常な証拠
ストレスによって排卵がなかったり、生理不順になったりしているときには生理前の症状は軽くなります。そのため、黄体期の体調の変化は、女性ホルモンがめりはりをもって正常に分泌されているということでもあります。そんなふうに肯定的に捉えられればイライラや落ち込みは軽くなるかもしれませんね。
アロマを味方に! PMSの対処法
黄体期には心身両面で重だるくなるので、リフレッシュに役立つセルフケアを取り入れましょう。ラベンダーとクラリセージの精油を混ぜてアロマバスやトリートメントに用いると、精神面だけでなくむくみや肌荒れのケアにも役立ちます。
アロマバス
〔How to〕
- ラベンダーとクラリセージの精油各2滴を粗塩ひとつかみに垂らしてよく混ぜ、塩ごと湯船に入れて混ぜ入浴する。
アロマトリートメント
〔How to〕
- スキンケア用のオイル(オリーブ油、スィートアーモンド油など)20mlにラベンダーとクラリセージの精油各2滴を垂らしよく混ぜ、アロマオイルを作る。
- お風呂上りにアロマオイルを少しずつ手に取り、首筋や足を軽くなでさするようにマッサージする。
また、夜はぬるめの半身浴、朝は熱めのシャワー浴をするのがおすすめです。
レモンバームとリンデンを合わせたハーブティーを飲むと、リラックス効果が期待できますよ。
大事な約束や面倒な用事はこの時期を避け、おうちで自分をケアする期間と捉えて過ごしましょう。
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この方にお話を伺いました
緑蔭診療所・医師 橋口 玲子 (はしぐち れいこ)
1954年鹿児島県生まれ。東邦大学医学部卒。東邦大学医学部客員講師、および薬学部非常勤講師、国際協力事業団専門家を経て、1994年より緑蔭診療所で現代医学と漢方を併用した診療を実施。循環器専門医、小児科専門医、認定内科医、医学博士。高血圧、脂質異常症、メンタルヘルス不調などの診療とともに、ハーブティやアロマセラピーを用いたセルフケアの指導および講演、執筆活動も行う。『医師が教えるアロマ&ハーブセラピー』(マイナビ)、『専門医が教える体にやさしいハーブ生活 』(幻冬舎)、『世界一やさしい! 野菜薬膳食材事典』(マイナビ)などの著書、監修書がある。