痩せるハーブ? 甘くスパイシーな誘惑に完敗? フェンネル
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痩せるハーブ? 甘くスパイシーな誘惑に完敗? フェンネル

後ろ姿が大きくなったような気がします。お腹もぽっこり出ているし、机に飛び乗る時の重そうなこと......猫のミーちゃんです。猫好きのスタッフが次々にご飯をあげるので食べ過ぎなんです。ありがた迷惑ですよね。

さて、私たちが食べ過ぎた時におすすめのハーブと言ったら、思いつくのは「フェンネル」です。地中海沿岸と南ヨーロッパが原産で、古代ギリシャ・ローマ時代から薬用植物として利用されています。胃腸の調子を整えて便秘を解消し、発汗作用があって体の新陳代謝を活発化させるなど、嬉しい効能が多いハーブです。

そんな効果を期待した友人が、ある時フェンネルの果実を大量に摂取したら、トイレに直行で大変な目にあったと聞きました。大量摂取は厳禁ですね。フェンネルは、生薬名を「茴香(ういきょう)」と言い、芳香性健胃薬として漢方薬にも使われるそうです。180626 ill01.jpg

妊婦さんや授乳中の方、子供の使用やセリ科アレルギーの方は、フェンネルの使用は避けた方が良いと言われていますので、ご注意ください。

今年、水戸 養命酒薬用ハーブ園には、緑葉ではなく銅葉の園芸種「ブロンズフェンネル」を植えました。茎がすっと立ち上がると、羽根のように細かくて優しい葉が展開し、先端には黄色の小花が傘のように広がって咲きます。草丈は1m以上、堂々とした存在感たっぷりの立ち姿です。ブロンズフェンネル (3).jpg

ブロンズ色をした葉は花束にもピッタリ。どんな花の色と組み合わせても優しい感じに仕上がります。

ここで1つ問題が......。セリ科のフェンネルは、キアゲハの幼虫の食草でもあるんです。「あ〜、ヤダ!ここにも!」と嘆きたくなるほど、幼虫が葉や茎に出没します。薬剤散布は控えたいので、捕まえるか気にしないか......たくさん育てている場合は「少しくらいならいいか〜」と、見て見ぬ振りをすることが多いです。180626 ill02.jpg

さて、今の時季は、ハーブ料理を愛する皆さんの腕自慢の季節でもあります。フェンネルをぜひ料理にご利用下さい。無駄がないハーブで、果実はパンの風味づけやお茶に、茎や葉は「魚のハーブ」と呼ばれるほど、魚料理に合います。サラダ、スープ、煮込み料理、ピクルスにもどうぞ。夕食は白ワインにサーモンのムニエルをフェンネル風味でいただきましょう。ローズマリーが香るジャーマンポテトも添えましょうか。おっと、これでは料理を美味しくいただくだけで逆効果。痩せるハーブを目的にしていたのに、美味しく食べる結果となって終了。180626 ill03.jpg

ミーちゃんよりも、我が身を心配した方が良さそうです......

フェンエル活用.jpg

左はフェンネルの葉を使用したソース。右はフェンネルシードを砂糖でコーティングした「ソーンフ」。消臭、消化促進のはたらきがあるとされ、インド料理店などに置かれています。

180626 事務所入り口むっちり招きミーちゃん.jpg

事務所入り口で、むっちり招きミーちゃん。ファイルが敷物に......

    【フェンネル】
  • 学名:フォエニクルム ウルガレ(Foeniculum vulgare)
  • 科名:セリ科ウイキョウ属
  • 原産地:地中海沿岸、南ヨーロッパ
  • 特徴:葉に触れただけではなく、ちぎると香りが漂う。種子に見えるものは痩果(そうか)と言って乾燥した果実。直根なので移植に弱い。
  • 開花時期:6〜9月
  • 栽培のポイント:長日植物。多年草だが、こぼれ種が自然発芽して増えることが多い。日当たりと、やや肥よくな場所を好む。フェンネル花.jpg

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この方にお話を伺いました

水戸 養命酒薬用ハーブ園(水戸市植物公園内) 西川 綾子園長 (にしかわ あやこ)

西川 綾子園長

水戸市植物公園園長。園芸家。筑波大学第二学群農林学類卒業後、民間企業を経て水戸市植物公園開園のために水戸市へ移住。NHK「趣味の園芸」講師や書籍の執筆なども行う。2009年第14回NHK関東甲信越地域放送文化賞を受賞。2014年公益社団法人日本植物園協会常務理事就任。2017年オープンの「水戸 養命酒薬用ハーブ園」では、約40 種類のハーブを栽培。園のシンボルツリーである薬木「キハダ」を囲むウッドデッキを中央に配置し、歴史を学べる薬草エリアと、五感で楽しむハーブガーデンエリアの2つのエリアを設けている。

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