全身・手足・下半身のむくみを解消!おすすめのマッサージ・ツボ9選
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全身・手足・下半身のむくみを解消!おすすめのマッサージ・ツボ9選

むくみとは、皮下組織に余分な水分がたまった状態のこと。ただし、むくみが出る部位によって、その原因や対処法は異なります。むくみを解消するには、部位に合ったケアをすることが大切です。

そこで、特に多くみられる「全身・手足」と「下半身」のむくみについて、それぞれの原因と解消に効果的なマッサージ・ツボをご紹介します。毎日続けることで、むくみにくい体づくりにもつながります。

〔目次〕
部位によって異なる「むくみ」の原因
むくみ解消におすすめのマッサージ5選
むくみ解消におすすめのツボ4選

部位によって異なる「むくみ」の原因

むくみとは、皮下組織に余分な水分がたまった状態で、血液中の水分と血管の外にある水分(間質液:かんしつえき)のバランスが崩れて起こります。
水には冷やす性質があるため、体が冷えて血の巡りが悪くなり、頭痛や肩こり、生理痛など、さまざまな不調を引き起こします。

むくみは出る部位によってタイプが異なり、「全身・手足」と「下半身」とでは原因や対処法が異なります。生活習慣や季節によってむくむ部位が変わる場合もあるので、体調に合わせてケアするとよいでしょう。

全身もしくは手足のむくみは、「脾」が弱っている状態

全身または手足がむくみやすいのは、東洋医学では、胃腸など消化器官をつかさどる「脾」が弱っていると考えます。

「脾は運化を主る(ひはうんかをつかさどる)」といって、「脾」には食べたものを消化吸収し、栄養や水分を全身に運ぶ役割があるとされます。そのため、味の濃いものや冷たいものの過剰な摂取、栄養バランスの乱れ、暴飲暴食などで胃腸が弱ると「脾」の働きも低下し、むくみが生じてしまったり、胃がチャポチャポしてしまったりすることに。

さらに、胃腸は湿気を嫌う臓器であり、湿度の高い梅雨時期や台風シーズンなどは外からの「湿邪(しつじゃ:湿気の邪気)」の影響を受けてむくみが悪化しやすくなります。

下半身のむくみは、「腎」が弱っている状態

下半身がむくみやすいのは、東洋医学では、水分代謝とかかわりが深い「腎」が弱っていると考えます。

「腎」は膀胱(ぼうこう)と連携して体内の不要な水を尿として排出しますが、冷えに弱いため、冷房などで体が冷えると元気を失い、スムーズに出せなくなります。

寝不足や不摂生、ストレスの多い生活も「腎」の負担に。このようなことが原因となって「腎」が弱ると、体に水がたまり、下半身がむくみやすくなります。

むくみ解消におすすめのマッサージ5選

人の体には、気や血(けつ)の通り道である「経絡(けいらく)」が全身に張り巡らされており、その上にツボが点在しています。マッサージを行う際も、この経絡を意識しましょう。

全身もしくは手足がむくみやすい人におすすめのマッサージ

脚の内側のマッサージ

脚の内側のマッサージ

「脾」の経絡は脇から胸、腹、脚の内側を通っています。その経絡上にある「陰陵泉(いんりょうせん)」は、すねの内側をくるぶしから骨に沿って指をすり上げて、止まった場所にあるツボです。むくみに有効なツボなので、その周辺を揉みほぐすようにマッサージしましょう。

すねの外側のマッサージ

すねの外側のマッサージ

すねのすぐ外側で、「陰陵泉」と同じくらいの高さの位置にあるのが、顔から足先まで体の前面を通る胃や消化器の経絡上にある「足三里(あしさんり)」というツボです。「陰陵泉」と一緒にマッサージしましょう。

下半身がむくみやすい人におすすめのマッサージ

足の裏のマッサージ

足の裏のマッサージ

「腎」の経絡のスタート地点は、足の裏にある「湧泉(ゆうせん)」というツボです。ギュッと握るように足の指に力を入れたときに、足の裏で一番へこむ場所にあります。青竹やテニスボールを踏んで、このツボの周辺をほぐしましょう。

ふくらはぎのマッサージ

「承山」やふくらはぎの一番盛り上がった場所にある「承筋(しょうきん)」などは、ふくらはぎを通る膀胱の経絡上にあります。両手の親指を上下に並べるようにしてふくらはぎにあて、これらのツボを通るように上から下、あるいは下から上に押しさするようにマッサージしましょう。

猫のポーズ

猫のポーズ1 猫のポーズ2

膀胱の経絡は背中も通っているので、ヨガの「猫のポーズ」で背中をストレッチするのもおすすめです。

むくみ解消におすすめのツボ4選

ツボを刺激する際は、指の腹を使って、イタ気持ちいいくらいの強さでゆっくりと押すのがコツです。
ツボやマッサージで普段から自分の体に触れていると、体のトラブルに気づきやすくなるというメリットもあります。健康維持のためにぜひ取り入れてみてください。

全身もしくは手足がむくみやすい人におすすめのツボ

豊隆(ほうりゅう)

豊隆(ほうりゅう)

すねの外側のひざと足首の中間にあり、筋肉が一番盛り上がっている場所です。親指を当て、肌がゆっくりと沈み込む程度に押しましょう。

水分(すいぶん)

水分(すいぶん)

おへそから親指1本分上にあります。左右の中指を重ねて6秒押してから離しましょう。両手を重ねて押してもOKです。強く押し過ぎないようにしましょう。

下半身がむくみやすい人におすすめのツボ

三陰交(さんいんこう)

三陰交(さんいんこう)

内くるぶしの頂点から指の幅4本分上にあります。足首の内側をつかむようにして、親指の腹で押しましょう。

承山(しょうざん)

承山(しょうざん)

つま先立ちをしてアキレス腱をふくらはぎの方へなで上げていき、へこんでいる場所にあります。両手の親指を重ねてふくらはぎを包み込むようにし、イタ気持ちいい程度の強さで押しましょう。

下記の記事では「顔・全身・足」のむくみを解消するツボについて解説しています。こちらもあわせて参考にしてください。

この方にお話を伺いました

鍼灸師 国際中医専門員(国際中医師) 田中 友也 (たなか ともや)

田中 友也

兵庫県神戸市にある漢方相談薬局「CoCo美漢方」で健康相談にのる。関西学院大学法学部卒業後、イスクラ中医薬研修塾にて中医薬を学び、北京中医薬大学などで研修。季節に合った健康法や食養生をつぶやくTwitterが人気。日本中医薬研究会会員。著書は『不調ごとのセルフケア大全 おうち養生 基本の100』(KADOKAWA)など。

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