冷え性(冷え症)を改善しよう!原因・症状についても詳しく解説
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冷え性(冷え症)を改善しよう!原因・症状についても詳しく解説

冷え性(冷え症)を改善するためには何をすればいいのでしょうか? 冷えの原因や起こる仕組みを解説しながら、日々の中でできる対策を紹介します。冷えは万病の元といわれるように、肩こりや胃腸の不調などあらゆる症状に関わってきます。記事を参考に、ぜひ温めることに意識を向けてみてくださいね。

〔目次〕
冷え性(冷え症)とは
冷え性(冷え症)の原因
冷え性(冷え症)と関連する10の症状
冷え性(冷え症)の種類は3タイプ!
冷え性(冷え症)の改善方法

冷え性(冷え症)とは

冷え性 冷え症 とは

冷え性とは血行不良によって起こる症状の一つ。これは、血液には酸素、栄養を運ぶほかに、体を温める役割があるためです。

人間の体は生命を維持するために、深部体温を37℃に保つように調節されています。熱は主に筋肉、内臓、脳などの活動の他、食事の摂取、一部の脂肪組織などにより産生されています。

こうした臓器を通って温められた血液が全身に巡ることで体は温まりますが、循環が悪くなる部分には血液が行き届かなくなるため、冷えを感じるようになります。特に足先は、心臓から遠く、重力もよりかかるため血流が滞りやすい部分です。

寒いときは末端から血液の熱が放出しないように、末端の毛細血管が収縮するので、手足は冷えやすく、冷えが進行すると腰やお腹が冷たく感じるようになります。

「冷え性」と「冷え症」の違いは?

「冷え性」は西洋医学的な考え方。冷えている状態、体質を指します。血液検査などを行っても客観的な異常が見られないため、治療の対象にならないことが多いです。

「冷え症」は東洋医学では代表的な「未病」の一つ。冷え性は単純に体が冷たいと感じるだけではなく、頭痛やこり、倦怠感などさまざまな症状を伴うため、治療し、体を温めることが必要だと考えます。

冷え性(冷え症)の原因

冷え性 冷え症 原因

筋肉量が少ない(筋力の低下)

筋肉量が低下すると生み出される熱量が少なくなり、冷え性を招きます。さらに筋肉の収縮により血液が全身に送られるため、筋肉量が少ないと血流が低下して手足が冷えやすくなります。

便利な生活による体温調節機能の低下

文明の進化による暮らしの向上は冷えを招く要因にもなっています。常に快適で本来の季節感からずれた生活は、暑ければ熱を逃がし、寒ければ熱をつくり出す、人間本来の体温調節機能を鈍らせてしまいます。

睡眠不足やストレスなどの影響による自律神経の乱れ

体温の調節に関わっているのが自律神経です。疲労、睡眠不足、ストレスなどで自律神経系が乱れると体温調節機能が正常に働かず、冷えの原因になります。

ホルモンバランスの乱れ

自律神経にはホルモンバランスを調節する働きがあります。そのため女性は、ホルモンのバランスが崩れやすい思春期や妊娠・出産期、更年期などは自律神経の乱れが生じやすくなり、冷え性に悩む人が増えます。

ダイエットなどで食事の量が少ない

熱源となる炭水化物やたんぱく質が足りないと十分な熱を作れません。また食事量を減らすことで筋肉量が低下し、冷えやすい状態になります。

気・血・水のバランスの乱れ

冷え性 気血水

東洋医学では人間の体を構成しているものを「気・血・水(き・けつ・すい)」の3つでとらえています。「気」は生命エネルギー、「血」は血液、「水」はリンパをはじめとする血液以外の体液を表しています。

この3つが過不足なく、バランスよく体内を巡っているのが健康な状態。これらのバランスが乱れ、気や血が不足したり、血が滞ったりすると冷えの原因となります。

冷え性(冷え症)はなぜ女性に多い?男女での違いとは

冷え性は女性のほうが多いと言えるでしょう。ただ働き盛りの男性にも冷え性は広がりつつあります。女性の冷えが子宮トラブルとして現れやすいのに対し、男性は中高年以降に尿トラブルを起こしやすくなります。

女性の冷えの原因

女性の冷えの原因はさまざまです。熱を生み出す筋肉量が少ないことと、ホルモンバランスの乱れにより体温調節機能が低下することのほか、月経時の血液不足により血流が低下することも影響します。下着による締め付け、サンダル・スカートといった下半身が冷えやすいファッションをすることも冷えを招く要因になります。

男性の冷えの原因

男性は冷えに無防備なうえ、偏った食事、運動・睡眠の不足など、よくない生活習慣に陥りやすい傾向があります。その結果、筋肉量の減少や自律神経の乱れを引き起こし、冷え性を招くと考えられます。

冷え性(冷え症)と関連する10の症状

冷え性 冷え症 症状

手足の先が冷たくなるのは冷えの初期。腰やお腹に冷えを感じるようなら、かなり進行した状態と言えます。冷えは長く放っておくと、疲れ、肩こり、胃腸の不調、不眠などさまざまな症状となって現れるため、初期段階で気づき、ケアしていくことが大切です。冷えとの関連が考えられる症状について紹介します。

〔冷え性との関連が考えられる症状〕
肩こり・腰痛
胃腸の不調(胃痛・胃もたれ・食欲不振・膨張感・下痢・便秘)
不眠
生理痛や生理不順
ほてり・のぼせるような感覚(冷えのぼせ)
花粉症・アレルギー・風邪・インフルエンザ
生活習慣病
肌トラブル
むくみ・太りやすい
うつ

冷え性(冷え症)の種類は3タイプ!

冷え性 冷え症 種類 タイプ

冷え性は症状や感じ方により、大きく3つのタイプに分けられます。

1:全身冷えタイプ

体を温めるエネルギーが不足しているため、全身に熱が届かないタイプの冷え性。胃腸のトラブルが原因で、食事からの栄養がしっかり吸収できずエネルギーが低下していると考えられます。

2:末端冷えタイプ

酸素や栄養を体中に運んでくれる血液が足りないため、体をすみずみまで温められないタイプの冷え性。手足が冷えて夜眠れなかったり、目や爪のトラブルも起こったりしがちです。

3:内臓冷えタイプ

体に水がたまりがちな、水はけの悪さが原因で冷えているタイプです。典型的な症状がむくみ。水がたまった内臓は冷えて働きが悪くなるため、全身の不調につながります。

以下のページから冷え性のタイプ診断が行えます。対策も詳しく紹介しているのでぜひチェックしてみてください。

冷え性(冷え症)の改善方法

冷え性 冷え症 改善

食事について

食べるものによって体が温まったり冷えてしまったりと、食事は体に大きな影響を与えます。中でも注意すべきが食べすぎ。食べすぎると、胃腸に血流が集中し、その分、全身に血液が行き届かなくなり、冷え性が生じてしまいます。食事は腹八分目でなるべく規則正しくとるようにしましょう。体を温める意味でもよくかむことも大切です。

なお、東洋医学の食養生では体を温める食べ物を「陽(よう)」、冷やす食べ物を「陰(いん)」の食材としています。陰の食材には陽の食材を組み合わせたりして、陽の食材を多くとる習慣をつけましょう。

筋肉量を維持し、熱生産量を減らさないためにも栄養バランスのよい食事を心がけることが大切です。食べ物や飲み物について、詳しくは以下の記事で紹介しているので併せてご参照ください。

運動について

血を全身に巡らせるポンプの役割を果たすのは、心臓と筋肉。適度な運動をすることによって、その働きがよくなります。同時に筋肉は体を温める役割も担っているので、運動によって筋肉を増やせば熱を生み出せる体になります。

日常生活の中でも階段を使ったり、大股で早歩きしたり、家事で体を動かしたりして、筋肉を鍛えましょう。とくに全身の筋肉の6~7割が集中する下半身を動かすと効果的です。詳しい筋トレやストレッチ方法は以下の記事でチェックしてみてください。

生活習慣にプラス! 今日からできる温活とは

冷え性 入浴 お風呂

入浴

毎日無理せずにできる冷え性対策がお風呂です。お湯の温かさで体表面から温まるだけではなく、血流が促されて全身が温まります。入浴方法は下記の記事で詳しく紹介しています。

ツボ・マッサージ

血流を促し、体を温めるのに有効なのがツボ押しやマッサージ。冷え以外の不調改善にも役立つのでおすすめです。押すだけでなく、お灸のようにドライヤーで温める方法もあります。

靴下(衣類など)

服装は、上半身は薄く、下半身は暑くする「頭寒足熱」が基本。その理由は、下半身は心臓から遠く、重力もよりかかるため血流が滞りやすく冷えやすい部分だからです。

とりわけ冷えを感じやすい足は、寒い時期は靴下の重ね履きをしたり、レッグウォーマーを活用したりするとしっかり温まります。靴下の選び方や重ね履きの方法は下記をご参照ください。

漢方

冷え性を含む未病に効果を発揮するのが漢方薬。東洋医学で「健康」とは心身のバランスが整っていることをいいます。漢方薬は足りないものを補い、過剰なものを取り除くことで心身のバランスをとり、冷え性や冷えからくる不調を改善します。

冷え性におすすめの漢方薬は以下の記事でチェックしてみましょう。

記事監修

養命酒製造 健康情報局

養命酒製造 健康情報局

薬用養命酒愛飲家向け健康情報誌『養命酒だより』や会員向けメールマガジン『元気通信』を発行。
医師や専門家の監修のもと、健康に関する情報発信を行っている。

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