冷え性(冷え症)の原因の一つに、体内で熱をつくる筋肉量が減少していることが挙げられます。これを解消するには、日常的に運動して体を温めつつ筋肉を増やすことが大切。
筋肉と冷え性の関係や手軽に実践できる筋トレについて紹介します。
冷え性(冷え症)の原因は筋肉量の減少?
体内の熱の約6割は筋肉でつくられている(活動時)、というのをご存じですか? 筋肉が衰えると代謝も落ち、血行が滞って体が冷えやすくなってしまいます。
男性より女性のほうが冷えやすいのも筋肉量が関係します。同様に、加齢とともに冷えを感じやすくなるのも、筋肉が衰えるためです。若くても筋肉量が少ない人ややせ過ぎの人は、基礎代謝の低下で全身が冷えやすくなります。
筋肉が落ちるとますます動くのがおっくうになり、さらに筋肉が衰えて血行が滞り、冷え性(冷え症)が悪化するという悪循環に。特に下半身の筋肉は加齢によっても衰えやすいので、毎日少しずつでも運動して血行と筋力をアップさせることが大切です。
なお冷え性の原因や冷えが生じるメカニズムについては以下の記事で詳しく紹介しています。
冷え性(冷え症)改善におすすめの筋トレ6選
生きていくために必要最低限のエネルギーを「基礎代謝」といいます。基礎代謝が低い人は熱が生じにくく、「冷え」を感じやすくなります。
基礎代謝を高める大きなカギは、筋肉を増やすこと。中でも大きな筋肉群が集まる下半身を鍛えることで、全身の冷え改善やむくみの解消などが期待できます。
基礎代謝を上げて脂肪を燃やしやすくする簡単なトレーニング方法をご紹介します。
1:ふくらはぎ上げ下げ運動
- 〔ふくらはぎ上げ下げ運動のやり方〕
- 姿勢を正し、イスに浅く座ります。
- その状態でかかとの上げ下げを15~20回行います。かかとを上げたときに、母指球(足の指の付け根)と膝が一直線になるような位置で行うのがポイントです。
2:お尻を鍛えるヒップアップトレーニング
- 〔ヒップアップトレーニングのやり方〕
- 四つん這いになり、肩の真下に手、腰の真下に膝を置き、目線は真っ直ぐ下を見つめます。
- 左右の肩の高さを変えず、片足の上げ下げを10回ずつ行いましょう。足を上げる高さは、できる高さまででOKです。
3:内ももの引き締めスクワット
- 〔内ももの引き締めスクワットのやり方〕
- 足を斜め45度に開きます。
- 膝がつま先より前に出ないよう気をつけながら、ゆっくりとお尻を真っ直ぐに下ろしもとに戻します。上半身が前に倒れないよう気をつけましょう。
- この動きを10回×3セット行います。負担が大きい場合は、足の幅を狭くしてもOKです。
4:インナーマッスルを意識できるトレーニング
- 〔インナーマッスルを意識できるトレーニングのやり方〕
- 綺麗な姿勢で立ち、左手は何かにつかまり、右手を軽く上に上げます。
- 右足を真っ直ぐおへその前に出し、膝を伸ばします。
- 右足のつま先を床につけたまま、頭の位置が変わらないイメージで左足をゆっくり曲げます。
- かかとを高く上げながら、左足を前に出した右足にそろえていき、つま先立ちをキープします。そのとき両膝は曲がらないようにしましょう。反対側も同じように行います。
5:6つのインナーマッスルを一度に意識するトレーニング
- 〔6つのインナーマッスルを一度に意識するトレーニングのやり方〕
- 床に仰向けになり、足を腰幅に開いて膝を立てます。
- 膝とつま先を平行にそろえ、真っ直ぐ前方を向くようにします。あごは軽く引いて首の後ろは自然に伸ばすように意識しましょう。
- かかとをお尻の方へ引き寄せ、つま先立ちになります。その状態のまま、息を吸いながら腰を持ち上げ、肩の力を抜いて、5呼吸します。
- 息を吐きながら首から胸、腰、お尻と順番に背骨一つ一つを丁寧に床に降ろすような意識で体を1に戻します。
応用編
余裕があれば、腰を持ち上げたまま左足を真っ直ぐ天井に上げてみましょう。胸から持ち上げて背中にアーチをつくるイメージを持つといいでしょう。上げた足の膝は完全に伸びていなくてもOKですが、かかとが床に落ちていないかも確認を。3~5呼吸行い、反対側も同様に持ち上げましょう。
6:腹斜筋トレーニング
- 〔腹斜筋トレーニングのやり方〕
- 両手を斜め後ろに大きく広げ、肘を伸ばします。膝をそろえ、膝下が床と平行になるように両足を持ち上げます。
- 息を吸い、お腹をへこませるように息を吐きながら右側に倒します。膝をそろえ、できるだけ深く倒しましょう。
- 息を吸いながら1の体勢に戻り、息を吐いて2と同様に左側に倒します。少なくとも4セット、余裕があれば8セット行いましょう。
冷え解消にはストレッチやツボへの刺激、マッサージも効果的です。以下の記事で紹介しているのでチェックしてみてください。