冷え性(冷え症)は女性や高齢者に多い印象がありますが、最近は男性や子どもにも冷え性の人が増えています。冷えは体のこりや頭痛、めまい、下腹部痛、不眠症などさまざまな不調を引き起こすので、早めの対策が大切です。
そこで、冷え性の原因と、冷え性に即効性があるツボとお灸、手・足のマッサージをご紹介。冷え性を改善するための生活改善ポイントも解説します。
- 〔目次〕
- 冷え性(冷え症)とは
- 冷え性(冷え症)改善に効く6つのツボ
- 冷え性(冷え性)にはお灸も有効!
- 冷え性(冷え症)改善マッサージとは
- 生活の中での冷え性(冷え症)の改善法
- 冷え性(冷え症)改善に「薬用養命酒」
冷え性(冷え症)とは
冷え性(冷え症)とは、手や足先、上腕部など体の一部分が温まらず、冷えているような感覚が常に自覚される状態のことを言います。
冷えると自律神経はその「冷え」に反応し、交感神経が優位になって、全身の血流が悪くなります。血流が悪くなると内臓機能が低下し、免疫力も低下します。
冷え性にはいくつかの要因がありますが、特に最近は以下の原因から冷え性になる人が増えています。
- 〔冷え性の原因〕
- 不規則な生活
- 過剰な冷房
- 偏った食事など食生活の乱れ
- ストレスの影響
- 運動不足による筋力の低下
体内の熱の約6割は筋肉からつくられている(活動時)ため、筋肉量が少ない人は冷えやすくなります。高齢者や女性が冷え症になりやすいのはそういった理由からです。
冷え性のより詳しい原因と、そこから起こるさまざまな症状については、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひあわせてご覧ください。
冷え性(冷え症)改善に効く6つのツボ
冷え性を改善するには、「体を温めて副交感神経を優位にする」ことが大切です。そうすることで自律神経バランスが整って血流がよくなり、免疫力もアップします。
体を温めて冷えを解消するのに効果的なツボをご紹介します。
労宮(ろうきゅう)
手のひらの真ん中、くぼんだところが「労宮」です。反対側の手の親指の腹で、ここを5秒ほど押さえてからゆっくり離しましょう。
自律神経の働きを整え、体のだるさや冷え性などの症状を改善します。
合谷(ごうこく)
親指と人差し指のつけ根にある「合谷」。頭痛やストレス、冷え性からくる肩こりなどを改善します。
反対側の手の親指をツボに、残りの四本指を手のひらに当て、5秒ほど押さえたらゆっくり離します。
湧泉(ゆうせん)
足の裏、つま先からかかとまでの約1/3のところに生じるくぼみ(足の指を曲げた際にできるくぼみで、第2と第3の指の骨の間に生じます)にあるツボです。手の親指で5秒ほど押しましょう。
頭の血行をよくする、新陳代謝を高める、体のだるさや疲れをとるなどの作用があります。
関元(かんげん)
へそから指幅4本分下にあるツボで、手のひらでゆっくり5秒押します。血行促進や利尿に役立つといわれ、体が冷えて眠れないというときにおすすめの快眠ツボです。
命門(めいもん)・腎兪(じんゆ)
腰には「命門」や「腎兪」という冷えに有効なツボがあります。ひどく冷える場合は下腹部や腰に、衣類の上からカイロを貼ると効果的です。
冷え性(冷え性)にはお灸も有効!
お灸はツボを熱で刺激することで、効果的にさまざまな体の不調を緩和・改善する東洋医学の治療法です。お灸におすすめの冷え性に効くツボをご紹介します。
最近は火を使わないお灸も市販されているので、寝る前などに取り入れてみてはいかがでしょうか。
ただし、入浴直後の柔らかい肌には刺激が強い場合があるので注意しましょう。
三陰交(さんいんこう)
足のくるぶしの頂点から、手の指4本分(親指以外の4指)上、すねの骨(頚骨)の内側のくぼみにあるツボです。婦人科系の病症全般に有効で、血流を促す作用もあり、女性に多い貧血気味で眠れないタイプにもおすすめです。
足三里(あしさんり)
体育座りをすると、膝蓋骨(膝のお皿)のすぐ下(やや外側)にくぼみができます。そこに人差し指を添えて、指4本分下がったところ、向こうずねのすぐ外側です。
胃腸の調子を整えたりむくみを改善したりする作用もあります。
ドライヤーでできるお手軽温灸
お灸を誰でも手軽にできるのがドライヤー温灸です。冷え性対策のツボに10cm以上離して、1〜2分間当てます。
風呂上がりや朝、髪をセットするときなどに、手軽に「ついで温活」するとよいでしょう。
ただし、ドライヤーを近付けすぎたり、長時間使用したりするとやけどの恐れがあります。必ずドライヤーは自分で当て、「熱い」と感じたらすぐにドライヤーを離しましょう。
肌の乾燥や肌荒れが気になる方は下着や服の上からでも大丈夫です。
冷え性(冷え症)改善マッサージとは
手、足など末端のマッサージで血行を良くすると、全身の血行もスムーズになり、冷え性の改善に役立ちます。冷えが気になったときに手軽にできる手足のマッサージをご紹介します。
指もみ&つま先立ち
爪のはえ際には、東洋医学でいう気(エネルギー)が流れるポイントがあります。手の指先をぎゅっともんで刺激することで、手が温かくなり、副交感神経が優位になって、免疫力も上がります。
足の指は爪先立ちをする運動を繰り返しましょう。ただし、ちょっともんだり、爪先立ちをするだけではダメ。目安は手首からひじ付近や、ふくらはぎが温かいと感じるまで刺激しましょう。
効果には個人差があり、冷えのひどい人は時間がかかりますが、指もみとつま先立ち運動を習慣化することで冷え改善の一助になります。
手首をそらす
指先を片手でつかんで、手首をそらしましょう。前腕の筋肉が張っていると感じるほど何度もそらすと、血流がよくなります。ただし、痛くなるほどそらすのはNG。
これも個人差があるので、温かくなってきたと感じるまで根気強く続けましょう。
足の筋肉をほぐす
心臓から遠い足が冷えている人がよくいます。足の筋肉のこりをもみほぐすことで、血流がよくなり冷え性解消につながります。
こりが強い人はもむとかなり痛みを感じるかもしれませんが。もみほぐすときは、いわゆる「痛気持ちいい」と感じるくらいを目安にしましょう。
- 〔足の筋肉のほぐし方〕
- ひざ裏から指2、3本下を刺激します。
- 土踏まずの筋肉を骨から引きはがすように刺激しましょう。
- 内くるぶしの周辺にある筋肉(後脛骨筋)を刺激します。
関節を動かして筋肉全体にアプローチするストレッチや筋トレも、冷え性対策に効果的です。特に運動不足で筋力が低下している人におすすめ。以下の記事で詳しい方法を解説していますので、あわせてチェックしてください。
生活の中での冷え性(冷え症)の改善法
冷え性を改善するには、日頃の生活習慣を見直すことも必要です。着るものや食べるものでは「温める」ことに意識を向けることが大切です。
夏は夏らしく、冬は冬らしく
冷暖房の温度設定は、夏は少し暑さを感じるくらい、冬は少し寒さを感じるくらいが適当です。夏なのに肌寒い室内にいると、本来の体温調節機能を乱すことにもつながります。
温度設定の目安は、夏は28℃、冬は20℃。節電にもなり、家計の節約にもつながります。
1日の中にリラックスする時間を
働き世代の冷え性の8割が、ストレスや生活習慣による自律神経の乱れと言われています。特徴は手足だけが冷たいという症状。
「体温は標準的なのに冷えを感じる」という人や「気をつけて温かくしているのに冷えが治らない」という人は、物理的に温めるよりもストレスコントロールが効果的です。
服装は上に薄く、下に厚く
服装は1年を通して「上半身は薄く、下半身は厚く」が基本です。その理由は、下半身は心臓から遠く重力もよりかかるため、血流が滞りやすく冷えやすい部分だからです。
夏でも室内では靴下をはくなどし、足元を冷やさないようにしましょう。
また、子宮などの器官がある腹部、副交感神経の中枢がある腰付近は、大切な温めポイント。腹巻きを使ったり、腰に使い捨てカイロをはったりするのも有効です。
日常動作を運動に変えて血行促進
筋肉量が増えると熱を生み出しやすい体になります。階段を使ったり、大股で早歩きをしたり、家事で体を動かしたりして、日常生活の中で筋肉を鍛えましょう。
特に、お尻や太ももなど大きな筋肉がある下半身を鍛える運動は、筋肉量アップに効果的です。適度な運動はリフレッシュにもなるので、ストレスケアの観点からも血流アップに有効と言えるでしょう。
食事に温め食材を取り入れる
体を温める食材はたくさんありますが、中でもスパイスは少量で体を温める効果を発揮してくれる優れもの。
市販のカレールーやシチューにも使われるシナモン(桂皮)やクローブ(丁子)、ナツメグなどをプラスすると胃腸の働きがよくなり、温め効果がアップします。
紅茶やコーヒーなど、普段の飲み物に少量を加えるのもよいでしょう。チャイなどのホットドリンクも、手軽にスパイスをとり入れられるのでおすすめです。
体を温める食材と冷やす食材は下記の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
毎日の微温浴が効果大
38~40℃のぬるめの湯に浸かる(微温浴)と副交感神経が優位になり、血流がよくなります。細胞を修復し、不調の改善にもつながるヒートショックプロテイン※の生成も促されます。
就寝前、10分以上を目安にじっくりと温まりましょう。
お風呂を活用した冷え性対策は下記の記事でご覧いただけます。ぜひチェックしてください。
暖かく眠る工夫で質の良い睡眠を
睡眠は冷えない体を育む大切な時間。人は深い眠りについているときに、疲労回復にかかわる成長ホルモンの分泌が増えたり、免疫細胞の修復が行われたりします。
人は寝付くとき、深部体温を手足に流していきます。首にタオルやネックウォーマーを巻いて寝ると、末梢の血管まで血液が流れやすくなり、寝付きがよくなります。
冷え性(冷え症)改善に「薬用養命酒」
ツボやマッサージ、生活改善などによる冷え性対策も有効ですが、体の中から血行をよくすることも重要です。「薬用養命酒」は、薬効成分が体内を広く巡って血行や代謝を改善し、体全体を温めます。
薬用養命酒が冷え症に効いていくしくみ
薬用養命酒は第2類医薬品に分類される「薬用酒」です。お酒を使って生薬成分を抽出することで、胃腸に働きかけやすい、血行を促しやすいなど、薬用酒ならではのメリットが得られます。また、様々な役割を持つ生薬を組み合わせることで、単体では得られない幅広い効果が得られます。
薬効成分が体内を巡り、血行と胃腸機能を促進して、代謝を活発に、体を中から温めます。
日本の風土に合わせた独自処方14種の自然の生薬
「薬用養命酒」の効き目のもととなっているのは、14種の自然の生薬。「巡らせる」「補う」「温める」「取り除く」の4つの働きをもつ生薬がお互いを補い、幅広い効能を導き出しています。
- 〔巡らせる作用〕
- 烏樟(ウショウ)、紅花(コウカ)、益母草(ヤクモソウ)鬱金(ウコン)
- 〔補う作用〕
- 芍薬(シャクヤク)、肉蓯蓉(ニクジュヨウ)、杜仲(トチュウ)、地黄(ジオウ)、ニンジン(ニンジン)、淫羊藿(インヨウカク)
- 〔温める作用〕
- 桂皮(ケイヒ)、丁子(チョウジ)
- 〔取り除く作用〕
- 防風(ボウフウ)、反鼻(ハンビ)
「薬用養命酒」を1日3回。血行をよくし、冷えにくい体へ導きます。詳しい情報は、下記のブランドサイトでご確認いただけます。