高血圧の原因と対策9選!食事と生活習慣を改善して血圧を下げよう
NEW

高血圧の原因と対策9選!食事と生活習慣を改善して血圧を下げよう

日本では20歳以上の2人に1人が該当するといわれるほど身近な高血圧。

放置すると動脈硬化が進行して心筋梗塞や脳梗塞の原因になる一方で、自覚症状はないため「サイレント・キラー(沈黙の殺し屋)」と呼ばれています。とはいえ、ほとんどの高血圧は生活の見直しで改善可能。高血圧の原因と血圧を下げる方法をチェックしましょう。

〔目次〕
高血圧のメカニズム
高血圧の原因と、血圧を下げる9つの生活習慣
日々の食事を見直そう! 血圧を下げる食習慣

高血圧のメカニズム

血圧測定

そもそも血圧とは、血液が血管の内側(血管壁)に与える圧力のこと。

心臓はポンプのように収縮と拡張を繰り返しながら血液を血管に送り出しており、その際に血管にかかる圧力が血圧です。血圧には、「収縮期血圧(上の血圧)」と「拡張期血圧(下の血圧)」の2種類があります。

○収縮期血圧(上の血圧)
......心臓から血液が全身に送り出される時の圧力。血管壁にかかる圧力は最も強い。

○拡張期血圧(下の血圧)
......血液が心臓まで戻る時の圧力。血管壁にかかる圧力は最も弱い。

収縮期血圧

心臓がギュッと縮んでいるときの血圧

拡張期血圧

心臓が弛緩しているとき血圧

上の血圧は「1回の収縮で送り出す血液量が多い」「血管が細い」「血管壁が硬い」と高くなります。一方、下の血圧が高くなるのは、体の端にある末梢血管(毛細血管)が硬くなり、血液がスムーズに流れないとき。

下の血圧が高いほど血管のしなやかさが失われていると考えられ、この症状は特に30〜40代の比較的若い世代に見られます。上だけでなく下の血圧にも注意を向けましょう。

高血圧の基準

ホースに強い圧力がかかると劣化するように、血圧が高いと血管壁に負荷がかかります。そうなると血管は徐々に傷んで弾力性が失われ、硬くなります(動脈硬化)。その結果、血液が流れにくくなり、血管壁にさらに強い圧力がかかるという悪循環に。

高血圧と診断されるのは、上の血圧が140mmHg(ミリメートル・エイチ・ジー)以上、または下の血圧が90mmHg以上の場合です。

ただし、家庭で測る場合は、病院などよりリラックスした状態のため数値が低めに出る傾向があります。家庭血圧では上の血圧が125mmHg以上、かつ下の血圧が75mmHg以上を高血圧の目安にしましょう。

高血圧の分類.jpg

高血圧の原因と、血圧を下げる9つの生活習慣

走っている女性

血圧を上げる要因のほとんどは日々の生活習慣にあります。生活の中に潜む高血圧の原因と、血圧を下げる方法を確認しましょう。

塩分のとり過ぎに注意

塩の成分であるナトリウムが血液中に多くなると、余分な水分を取り込んでしまい、血液量が増えて血圧が上昇します。

塩分多めの食事をとっている人は、血圧を下げる食習慣をチェックして、できるところから見直しを。

喫煙は血圧上昇の原因にも

たばこを吸うと血圧が10〜20mmHg上昇し、その状態が15分以上続くといわれています。一日中たばこが手放せない人は、絶えず血圧が高い状態です。血圧を下げるためには、ぜひ禁煙を。

継続して禁煙すれば、舌にある味を感じるセンサー「味蕾(みらい)」の働きが正常に戻ることも報告されています。

飲酒は適量を守って

飲酒から1〜8時間は血圧が下がりますが、その後に上昇。

アルコールには利尿作用があるため、飲みすぎると体の水分量が減って血液が濃くなり、血圧が上がります。また、お酒のおつまみには塩分の強いものが多いので、塩分のとり過ぎによる血圧上昇にもつながります。

アルコールは1日の適量20gを守りましょう。ビールなら中瓶1本、日本酒なら1合、ウイスキーならダブル1杯に相当します。また、脱水を起こさないようお酒と一緒に水を飲むのも忘れずに。週に2日以上は休肝日を設けてください。

ストレスを溜めない工夫を

強いストレスを感じると交感神経が活発になり、血管が収縮して血圧が上昇します。

また、交感神経が活発になると白血球の一種、好中球が増加し、血液の流れが悪くなって血管が詰まる原因にも。ストレスによって甘い物や、アルコールの摂取量が増えるのも血圧上昇の一因です。

季節の変わり目など、気温や気圧の変動が大きい時も自律神経のバランスが乱れがちなので要注意。イライラや、緊張を感じたらゆっくりと深呼吸してリラックスしましょう。鼻から息を吸い、口から吐くだけで血圧が30〜40mmHgも下がることが分かっています。

適性体重を維持しよう

肥満(BMI/体格指数が25以上)の人はインスリンの働きが悪く、インスリンを過剰に分泌。インスリンは腎臓からのナトリウムの排泄を減少させるため、血圧の上昇につながります。

カロリーオーバーに気をつけ、油脂や脂肪を含む食品の過剰摂取は控えて。毎日30分以上(1時間以上であれば週3回でも)は早歩きや軽いジョギングなどの軽めの有酸素運動をして、適性体重を維持しましょう。

運動不足にはご用心

運動不足は高血圧の原因ですが、裏を返せば運動の習慣化で血圧を下げることも可能。

継続的に運動をすると心肺機能が高まって血液循環がよくなり、自然と血圧は下がっていきます。ただし激しい運動は血圧を上げてしまうため、ウォーキングなどの軽めの有酸素運動がおすすめです。1日8,000歩を目安に歩きましょう。

睡眠は健康の基本

一般に、日中の活動時は交感神経優位・就寝中は副交感神経優位のため、血圧は就寝中がもっとも低い状態です。睡眠不足だと血圧の高い時間が長く続くことになります。

高血圧を防ぐには7時間程度の睡眠がよいとされていますが、時間以上に質も大切。朝日を浴びる、日中は活動的に過ごす、就寝前にスマホやPCなどを見ないなどを心がけ、睡眠の質を高めましょう。

血行不良に注意

血流が悪いと全身に血液を運べないため、体は血液量を増やして末端まで届けようとします。しかし、血流が悪いまま血液量だけが増えると血管に圧がかかり、血圧が上昇します。

血行促進にはツボ押しが有効。以下の記事を参考にツボストレッチを行いましょう。

急激な温度変化を避けよう

気温の急激な変化によって血圧が上下に大きく変動すると、心臓や血管の疾患(ヒートショック)が起こる可能性があります。

特に注意すべきなのが入浴時。42℃以上の熱いお風呂に入ると血管が収縮して上昇するので、冬場は40〜41℃が最適です。脱衣所も温めて浴室との温度差をつくらないようにしましょう。

そのほか、寒い屋外から戻ったときは部屋が暖まるのを待ってからコートを脱ぐなどの対策を。

日々の食事を見直そう! 血圧を下げる食習慣

フルーツの盛り合わせ

減塩

日本高血圧学会が推奨する1日の食塩摂取量は6g(小さじ山盛り1杯程度)未満。

普段の食事で塩分が多くなりがちな人は、出汁、ブラックペッパーなどのスパイス・ハーブ、わさびなどの薬味、酢や柑橘類などの酸味を料理に取り入れましょう。旨味や香りで塩分が少なくても美味しくいただけます。

ラーメンやうどんなどのスープを残す、しょうゆはかけずにつけるなどの「塩分ちょいオフ習慣」もおすすめ。

また、美味しく減塩するためには、味覚センサーである味蕾を働かせることも大切です。唾液に溶け出た成分が味蕾を刺激することで素材の繊細な味が分かり、薄味でも美味しいと感じられるようになるため、食事の際によく噛んで唾液を出すようにしましょう。

マスク生活により水分をとる習慣が減るなどして口内が乾燥すると味蕾の働きが低下するので、適度な水分補給も忘れずに。

DASH食

DASH食とは、アメリカで注目されている、高血圧を防ぐ食事方法です。動物性脂肪を減らしてタンパク質やビタミン、ミネラル(カリウム・カルシウム・マグネシウム)、食物繊維をしっかりとり、体から余分な塩分の排出を促します。

なかでもポイントとなるのがミネラルで、カリウム・カルシウム・マグネシウムにはそれぞれ違った血圧を下げる働きがあります。ミネラル豊富な大豆製品、乳製品、バナナ、アボカド、ブロッコリー、アーモンド、イワシを日々の食卓に取り入れて。食事の際は、最初に多めの野菜をとりましょう(サラダのドレッシングは少なめが◎)。

また、前述のとおりお酒のおつまみには塩分の強いものが多いため、飲み会などの予定がある場合は、事前にバナナや牛乳、アーモンドなどでお腹を満たしておくのもおすすめです。

野菜・果物・海藻類をとる

野菜や果物、海藻類には塩分を体外に排出してくれるカリウムが豊富です。特にバナナやトマト、アボカド、ほうれん草、ひじきなどに多いので、積極的に献立に取り入れましょう。

緑茶を飲む

緑茶に含まれる成分にはそれぞれ以下の働きがあり、血圧を下げる効果が期待できます。

ポリフェノール...抗酸化作用
カテキン...血管の収縮や血圧の上昇に関わる酵素の働きを抑える作用
テアニン...リラックス作用

味付けに酢・レモンを使う

酸味を加えると塩味を感じやすくなるため、減塩に有効です。また、レモンに含まれるポリフェノールによって血圧を下げる効果も期待できます。

青魚を食べる

青魚に含まれるDHAやEPAには血流を改善する効果があります。また、タンパク質は血管を強くしてくれます。不足しがちな場合は、DHA・EPA製剤をとるとよいでしょう。

自覚症状がないため対策が遅れがちな高血圧。日々の生活習慣を見直して、今日からできることをはじめましょう。高血圧による動脈硬化が心配な方は、以下記事もチェックしてみてください。

この方にお話を伺いました

栗原クリニック東京・日本橋院長 栗原 毅 (くりはら たけし)

栗原 毅

医学博士。北里大学医学部卒、前慶應義塾大学特任教授、前東京女子医科大学教授。「血液サラサラ」の名づけ親のひとりとしても知られ、予防医学の実践者として活躍している。日本抗加齢医学会評議員など。

SHARE

   
    
北欧、暮らしの道具店
絵本ナビスタイル
Greensnap
水戸市植物公園
コロカル
HORTI(ホルティ) by GreenSnap
TOP