薬味やジンジャーエールなどの飲み物、お菓子の香りづけと、幅広く使われている生姜。血行を促進し体を温める効果があり、冷え症に悩む女性にもおすすめです。
今年は自家製の生姜作りに挑戦してみませんか? 生姜の栽培方法について、育て方のポイントや種生姜の植え付け方、収穫時期をご紹介します。
プランターでもできる生姜の栽培! 植え付け方と時期
4月中旬~5月中旬までが生姜の植え付けの適期。ホームセンターや通販などで購入可能な種生姜を使って植え付けます。しっかりとした芽があり、水分を含んでみずみずしいものを選ぶのがポイントです。プランター栽培には小さなサイズがおすすめ。
そのまま植えても芽はでますが、発芽までに時間がかかるため植える前に芽を出しておきましょう。お家の中で濡れた新聞紙の上に生姜を置いてビニールをかぶせておけば、一週間程度で芽が出てきます。
種生姜が大きい場合は、植え付ける前に1片が50~60gになるよう切り分けておきましょう。
プランターの植え付け
土は、市販の培養土を使うと簡単です。自作するなら赤玉土(小粒)6:川砂2:バーミキュライト3の割合で混ぜた土に、苦土石灰と化成肥料を加えたものを使いましょう。
〔How to〕
- 土を入れる目安として、プランターの上から3cm・3cm・3cm・5cmの深さに印をつける
- 1番下の印まで培養土を入れ、芽が出た方を上にして種生姜を置く
- 次の印まで土を被せたら、植え付け完了
- 葉が6~8枚になったら次の印まで、16~18枚になったら次の印まで土を足しましょう
地植えの場合
生姜は弱酸性~中性の土を好むので、植え付ける2週間前に土の酸性度合いを中和しておきます。
〔How to〕
- 1㎡当たりコップ1杯(100g)くらいの苦土石灰を混ぜておく
- 1週間後、堆肥や油かすなどを混ぜあわせて幅60cm、高さ10cmの畝(うね)を作る
- 更に1週間寝かせる
- 株同士の間隔を20~30cm空けて種生姜を植え付ける
※300g前後の小生姜なら深さ7cm、一般にスーパーなどで売られている大きさの大生姜なら10cmと、品種によって植え付ける深さを変える - 土を被せたら、たっぷりと水を与える
- 芽が出るまでの間、ビニールや不織布で地表を覆って保温する
生姜の水やりと肥料
水やりの方法
生姜は乾燥に弱いので、鉢やプランターで栽培するときは朝と夕方の2回水やりをします。地植えでも、2~3日に1回を目安に水やりするとよいですよ。特に梅雨明けは水切れしやすいので、株元にワラを敷くと湿度を保てます。
肥料の与え方
生姜の本葉が2~3枚生え、草丈が15cmほどになったら追加で肥料を与えます。有機肥料なら1平方メートル当たり50~100g、化成肥料なら30~50gが適量です。
肥料を株周りの土と混ぜあわせたら、株元に寄せていきます。
※地植えの場合、覆っていたビニールはこのタイミングで剥がしてOKです
これ以降は、草丈が30~40cmになったら1ヶ月に1回のペースで同じ肥料を施していきましょう。株元に土を寄せることで、種生姜に付いた新しい生姜の乾燥を防ぐことができます。
美味しい生姜を栽培するポイント
15度以上の気温を保ち、日当たりがよく湿り気のある場所に植え付けましょう。生姜の生育適温は25~28度で、高温多湿の環境を好みます。
気温が10~15度を下回ると、生育が止まって根が腐っていくので注意してください。また、真夏の強い日差しは苦手なので、すだれやよしずを張って日よけをつくりましょう。地植えの場合は、キュウリなど草丈の高い野菜の影で育てるとうまくいきますよ。
生姜の収穫の時期と方法は?
生姜はその形によって収穫のタイミングが異なります。それぞれの特徴とタイミングをご紹介します。
筆生姜
芽生姜や矢生姜とも呼ばれます。葉生姜の古い根を土の中に残したまま、新芽部分のみ収穫したものです。葉っぱが3~4枚付いた6~7月になったら収穫でき、次々と取って楽しめます。
葉生姜
まだ根が小さくやわらかい状態で、谷中生姜など小生姜の品種の多くはこの時期に収穫します。株元が赤くなったら収穫の適期。7~8月に、根ごと土から引き抜いていきましょう。
根生姜
最もよく目にする根茎部分は、10~11月に収穫のタイミングを迎えます。地上にある茎葉が黄色くなったら掘り返す合図。
株の周りをスコップで少しずつ掘り、十分に根茎が見えるようになったら茎を引っ張って抜きます。
生姜の栽培で注意する病気や害虫
生姜の栽培で最も大切なことは、湿度を適度に保つこと。水やりは忘れないようにしましょう。土寄せのときにピートモス(水気の多い場所で育った植物を細かく砕いて乾燥させた土)を使うのもおすすめです。
根茎腐敗病やアワノメイガの病害虫の被害にあうことがあります。根茎腐敗病は、生姜の連作を避け、窒素肥料を控えることで予防できます。アワノメイガは見つけたらすぐに薬剤を散布して駆除していきましょう。
生姜を料理に加えて、冷え症や風邪を改善!
生姜は、冷え症や風邪の初期症状の改善、疲労回復、エイジングケアなどにも効果的。スパイスとして、どんな料理にも加えやすいことも嬉しいポイントです。育てた生姜を使って、色々な生姜料理を試してみてくださいね。
この記事は、「ハーブのつぼby Yomeishu」と「HORTI (ホルティ)」(運営:GreenSnap株式会社)が共同で制作しています。HORTIは、植物にまつわる困りごとを解決し、もっと手軽に楽しんでもらうためのWEBメディアです。