肌や髪の紫外線ダメージに効果的な<br />ハーブ活用術4選
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肌や髪の紫外線ダメージに効果的な
ハーブ活用術4選

シミやしわだけでなく様々な老化の原因になる紫外線。今や紫外線対策は1年を通して必要といわれています。特に夏は、買い物や通勤など、日常の紫外線ダメージも気になる季節。紫外線を浴びた肌や髪は過敏な状態になっているため、やさしいケアが必要です。

そんな肌や髪のケアに力を発揮してくれるのは、古くからやけどや肌荒れの手当に活用されてきたハーブたち。スーパーマーケットや輸入食材店、薬局(ドラッグストア)で手に入る材料で、手軽に実践できるケア方法をご紹介していきます!

ハーブや精油(エッセンシャルオイル)の選び方については、文末コラム/ハーバルライフ『基本のき』をご覧ください

紫外線で疲れた肌を整える
ハーブのフェイシャルスチーム

フェイシャルスチームとは、ハーブの有効成分を熱湯で揮発させ、蒸気に溶け込んだハーブの成分を肌に作用させる美容法。蒸気の温熱による血行促進効果や保湿効果も期待でき、肌に潤いを与えます。また、揮発性の香りの成分が脳にも作用し、肌をケアしつつ、心身のコンディションを整える効果も期待できます。

美白作用が期待できるのが、ジャーマンカモミールやローズ。これらは、古くからヨーロッパで多くの化粧品にも利用されてきた、美容に有効なハーブです。

また、ラベンダーは抗菌作用もあり、トラブル肌の修復に役立ちます。

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〔おすすめハーブ〕

ジャーマンカモミール、ローズ、ラベンダー

〔用意する物〕
ドライハーブ大さじ2~3杯(精油なら2滴)
熱湯1リットルほど
洗面器
バスタオル

〔How to〕

  1. しっかり洗顔し、肌の汚れを取り除きます。
  2. 洗面器に分量のハーブ(または精油)を入れ、熱湯を注ぎ入れます。
  3. 洗面器を覆うようにバスタオルを被り、顔を水面から15cm位に近づけます。
  4. 目を閉じ、蒸気を逃がさないようにし、そのまま10分。
  5. 冷水で顔をすすぎ、毛穴を引き締めます。

注意事項
・揮発性の成分が目の粘膜を刺激することがあるので、蒸気を当てる時には必ず目を閉じましょう。
・温度が高いので、顔を近づけすぎないようにしましょう。
・週に1回くらいを目安に。頻繁に行うと肌に負担をかけるので注意!
・気管支喘息のほか、咳がひどい場合は、蒸気の刺激により悪化することがあるので行わないようにしましょう。
・敏感肌の方は、刺激が強い場合もあるため、5分ほどに留めましょう。

紫外線ダメージのボディケアに
手軽に作れるラベンダーローション

ラベンダー精油は、ヨーロッパ各地でやけどの手当てとして重宝されてきたエッセンス。古代ローマでは、傷を癒すためにラベンダーを浴槽に入れて沐浴していたといわれています。

そんなラベンダー精油と薬局で手に入る「精製水」、保湿成分「グリセリン」を混ぜ合わせると、手軽に紫外線対策のハーバルローションが完成!

夏場は冷蔵庫で保管し、お風呂上りに全身にたっぷりパッティングすると、ラベンダーの鎮静作用によって過敏になった肌を優しく癒してくれるでしょう。

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〔用意する物〕
ラベンダー精油5滴
精製水50ml
グリセリン小さじ1/2
ガラス容器

〔How to〕

  1. ガラス容器にグリセリンを入れ、精油を垂らし、よく混ぜ合わせる。
  2. 1. に精製水を注ぎ、さらに混ぜ合わせ、容器に移す。

紫外線によるダメージから髪を守る
ローズマリー+椿油のヘッドスパ

紫外線を浴びると頭皮や髪のキューティクルにもダメージがおよび、パサつきを招く原因になります。

血行促進作用、抗菌作用があるローズマリーはトリートメントとして使用することで、頭皮を清潔に保ち血液の流れを活性化して髪を健康にします。

日本で伝統的に髪油として利用されてきた椿油にローズマリーの精油を加えると、香り高い、地肌と髪の紫外線ケアオイルになります。椿油は薬局でも購入可能。椿の種子から採れる、肌も髪も潤うオイルです。

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〔おすすめ精油〕

ローズマリー

〔用意する物〕(1~2回分)
椿油10ml
ローズマリーの精油2滴
ガラス容器

〔How to〕

    1. ガラス容器に椿油と精油を入れ、よく混ぜ合わせる。
    2. 洗髪前に1のオイルを頭皮と毛先に揉み込み5分ほどおく(ロングで10ml、ショートで5mlが目安)。
    3. ぬるま湯でよく洗い流した後、通常通りシャンプーする。

※保管方法/直射日光を避け1カ月以内に使い切ってください。

体内からケアするビタミンCの爆弾!?
ローズヒップティー

紫外線対策には、体の内側からのケアも大切です。おすすめは、ローズヒップのハーブティー。

ローズヒップには、コラーゲンの生成に必要なビタミンCがレモンの20~40倍も含まれているといわれています。そのため「ビタミンCの爆弾」との愛称も。

日焼けにより消費されたビタミンCの手軽な補給として、夏場のティータイムに取り入れてみましょう!

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普段の生活では忘れ去られがちな、植物からの恵み(効能)を知り、活用してみると、より心地よく心身を整えることができますよ。

ハーバルライフを楽しむ「基本のき」
ハーブや精油の選び方

★ドライハーブ

ハーブ専門店や百貨店、輸入食品店やスーパーマーケットで"食品"として販売されているドライハーブを選びましょう。ハーブティーのハーブも活用できます。パッケージの表示をよく見て、複数種のブレンドハーブティーではなく、目的のハーブ単体のハーブティーを選ぶと使いやすくて便利です。

"雑貨"扱いのものは、着色料などの添加物、残留農薬などの安全性が確認できないので使用しません。ドライハーブに香料をつけている"フレグランス用ポプリ"と間違えないようにしてくださいね。

★精油(アロマエッセンシャルオイル)

パッケージや瓶の表示をチェックし、100%天然のものを使用します。目安として「100%pure nature」や「AEAJ(日本アロマ環境協会)表示基準適合認定精油」と書いてあるものをセレクトするとよいでしょう。

精油はそれぞれ植物から採れる量が異なります。採油量の多い柑橘類やハーブ系は入手しやすいですが、量が採れないバラやジャスミンなどの花精油は高価です。そのため、雑貨店などで、バラもラベンダーもレモンも全て均一価格で売られているものは、合成オイルの可能性が高いので注意が必要です。

★薬局(ドラッグストア)の活用

ハーブや精油を使ってセルフケアを行う際に使用する材料を「基材」といいます。例えばハーブティーを抽出する水、ハーブの有効成分を抽出する植物油やアルコール、ローションの保湿剤になるグリセリンなど。専門店のネットで購入も可能ですが、身近な薬局で手に入る物もたくさんあります。今回のコンテンツでは、薬局で揃う「基材」をご紹介しています。

ちなみに、ヨーロッパでは、今でもハーブを薬として扱っている薬局や、ハーブ専門の薬局も珍しくないそうです。

注意事項
・作ったローションやオイルを使用する時には、容器をよく振りましょう。
・使用する容器は、煮沸消毒またはアルコール消毒してから使用しましょう。
・精油の中にはプラスチックを溶かしたり劣化させたりするものもあるため、保管にはガラス製の容器を選ぶことをおすすめします。
・保管方法/水を使うローションは2週間以内、オイルは1カ月以内に使い切ってください。
・いずれも使用の際には、ひじの内側に少量をつけ、肌が赤くなったり、かゆくなったりしないかなど、自分にとっての安全性を確認してから使用してください(パッチテスト)。

この方にお話を伺いました

株式会社ジャパンライフデザインシステムズ所属 葛和恵奈子 (くずわ・えなこ)

葛和恵奈子

英国IFAアロマセラピスト/AEAJアロマセラピスト/AEAJアロマセラピーインストラクター/メディカルハーブコーディネーター

編集者として取材で出会ったハーブ&アロマのチカラに魅せられ、メディカルハーブ健康術&生活術を学ぶ。専門学校講師として、またイベントやセミナーでTPOに合わせたハーブ&アロマ活用方法を伝えている。2児男子の母。

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