血行促進や生理痛に!サフラワー(ベニバナ)の効能と楽しみ方
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血行促進や生理痛に!サフラワー(ベニバナ)の効能と楽しみ方

7月に橙色の花を咲かせるサフラワーは、和名で「ベニバナ」といいます。サフラワーは女性特有の症状軽減の効能も期待できるといわれ、中国の古い薬物書には婦人病薬として、冷え症や更年期障害などの治療に用いるようにと記されています。

サフラワーの効能

花弁を乾燥させたものは「紅花(コウカ)」と呼ばれ、血行を促進し、鬱血を除く漢方薬として用いられています。また、婦人病特有の血行障害による生理痛や、産後の腹痛などに効果があるといわれています。

※キク科のアレルギーがある人は注意。出血性疾患のある人、消化性潰瘍のある人、妊娠中は使用を避けましょう。

種子からとれる紅花油

種子からはリノール酸を多く含む紅花油がとれます。紅花油は、血管壁についたコレステロールを除く働きや、高血圧予防に効果があるとされています。最近では、紅花の種子に含まれるポリフェノール成分に血管年齢の改善効果があることも明らかになっています。

お皿に添えられたサフラワー

サフラワーの楽しみ方

サフラワーのハーブティー

サフラワーのハーブティーは血行促進が期待できます。あっさりとして飲みやすいので、ふだん飲んでいるお茶にブレンドするのもおすすめです。

ドライフラワーのサフラワーにお湯を注ぐと、鮮やかな黄色に変化するので、見た目もきれいですよ。

また、鍋やスープに入れても楽しめます。ただ、サフラワーの色素は洋服につくととれなくなるため、こぼさないようご注意を。比較的育てやすいハーブなので、自宅で育ててみるのもいいですね。

サフラワーのパエリア

黄色が特徴のパエリアは、普通ならサフランで色づけしますが、サフラワーでも鮮やかな黄色になります。乾燥したサフラワーにお湯を注いでしっかり色出しをしたあと、スープに合わせればOK。サフランがなくても、手軽にパエリアでおもてなしできますよ。

サフラワーのパエリア

サフラワーの産地

サフラワーの国内最大の産地である山形では、サフラワーの開花は季節の便り。「半夏(半夏生)ひとつ咲き」といわれ、夏至から数えて11日目にベニバナ畑に一輪の花が咲くのだそうです。

のどかな花畑の風景をみたいときは、 映画『おもひでぽろぽろ』の舞台になっている山形市高瀬地区のベニバナ畑へ。毎年7月に「山形紅花まつり」が開催されています。

サフラワーの歴史とルーツ

サフラワーは、平安時代に編集された『延喜式(えんぎしき)』と呼ばれる法令集の中で朝廷への貢ぎ物のひとつと記されており、そのルーツは中国大陸、 果てはアフリカ大陸にあるのではないかといわれています。古代エジプトのミイラはこのサフラワーで染めた布で覆われていたそう。

日本でも奈良県斑鳩町の藤ノ木古墳からベニバナの花粉が出土しており、人間とともに長い歴史を歩んできたハーブといえるでしょう。万葉時代には「くれなゐ」と呼ばれ、若く美しい女性を象徴する花でした。

サフラワーの和名いろいろ

野に咲くサフラワー

サフラワーを摘むときは茎の先端についた花を摘むので、平安時代は「末摘花(すえつむはな)」と呼ばれました。

源氏物語では、末摘花は鼻が赤い醜女(しこめ)と表現されています。同じ花でも時代によって随分とたとえが変わるのですね。

※記事内の情報は全て、『こころとからだに薬用ハーブの贈り物Birthday Herb(水戸 養命酒薬用ハーブ園編)』より参照しています。


水戸 養命酒薬用ハーブ園 編

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