樹木にとって葉っぱの役割は、
光合成によって二酸化炭素と水からブドウ等を生成することや、
呼吸、また水分を空気中に放出(蒸散:じょうさん)して、
その吸引力によって、根から水分を吸い上げています。
ですから、日陰の葉っぱは光合成の生産効率が悪くなるので、
早めに落としてしまいます。
夏も過ぎて、樹木もそろそろ生産調整に入ったようです。
もう一か月近くも、まとまった雨が降らず、
森がカラカラに乾いているのも、落葉が早い原因かもしれません。
カスミザクラの紅葉は、いつもかなり早めで、
もう少しずつ色付いてきました。
今年の秋も、健康の森の紅葉がきれいだといいですね。
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名前の由来は、花が穂になってつくからです。
ツツジの仲間としては、花の時期が8~9月と遅い方です。
こちらは、
「ワレモコウ(バラ科)」(撮影日:9月10日)です。
葉っぱをすり潰すと、スイカの香りがします。
最近、ワレモコウという歌がありましたが、
歌詞は思い出せず、悲しい感じの歌でした。
こちらは、
「ツリガネニンジン(キキョウ科)」(撮影日:9月10日)です。
私の好きな花の一つです。
我が家の田んぼの土手には、割と普通に生えていて、
春先、新芽を山菜としていただきます。
なぜか、うちの家族は「ツリガネニンジン」を「三つ葉」
と呼んでいます。
茎の葉が3~4枚で輪生するからでしょうか??
一般的には、「ととき」という名の山菜として親しまれている
そうです。
こちらは、
「ツルリンドウ(リンドウ科)」(撮影日:9月10日)です。
リンドウなのに、つる性です。
花の形は確かにリンドウです。
つるなのに、リンドウの仲間です。
そういえば他にも、
「ツルアジサイ」や「イワガラミ(以前、登場)」のように、
つるなのに、アジサイの仲間というのがありましたね。
案外とそういうのあるんですよ。
「ツルリンドウ」は林内の遊歩道沿いに、よく見られます。
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こちらは、ミズナラの枝。
よく見ると、ドングリの帽子の部分に黒っぽい
穴のようなものが見えます。
これは、「ハイイロチョッキリ」という虫が、
ドングリに卵を産みつけて、葉の付いた枝ごと切り落としたものです。
「ハイイロチョッキリ」は、オトシブミ科の甲虫で、
姿はゾウムシでわかっていただけますか??
幼虫はドングリの中身を食べて成長し、その後、
土にもぐってサナギになるそうです。
残念ながら、いまだ成虫の姿を確認できずにいる私です。
ドングリだけ切り落としたら、ストンと落ちますが、
葉っぱの付いた枝ごと切り落とすと、ひらひらとゆりかごの
様にゆっくり落ちてきます。
そんなところに、お母さんの愛情を感じます。
駆除は容易ではありませんが、
花は以外ときれいです。
また、花は良い香りがします。
私の子供の頃(昭和40年代後半)から良く飲まれていた、
グレープ味の炭酸飲料の香りに似ています。
万葉の人たちは、こんな「クズ」の花にも、
秋の情緒を感じていたのですね。
私は、そんな情緒を感じつつも、景観整備の為なら
容赦なく刈り払います。
イネ科の一年草、「エノコログサ」<狗尾草>です。
穂の部分を切り取って、手のひらで軽く握り、
小刻みににぎにぎすると、手の中からにょきにょき
出て来るなんて、他愛もない遊びしたことありませんか?
穂の向きを変えて持つと、逆方向に出てきます。
よく見ると、毛色の違うのがいます。
こちらは、「キンエノコロ」<金狗尾草>です。
穂の剛毛が黄金色で、穂が金色に輝いて見えます。
こちらは、「ムラサキエノコログサ」<紫狗尾草>です。
穂の剛毛が紫褐色で、穂が紫色に輝いて見えます。
まあ、エノコログサに秋の情緒を感じつつも、
雑草として、容赦なく刈り払っています。
信州では、朝晩はすっかり涼しくなって、
寝るときは窓を閉めないと、朝方は風邪を引いて
しまうかもしれません。
夕方にはコオロギなどの秋の虫も鳴き始め、
信州では夏もそろそろ終わりです。
去年までは、、、、。
しかし、今年、大きくリニューアルしました。
年明けから、周辺の森林を間伐整備し、池を拡張し、
間伐した丸太を使って橋を作り、新たな散策路を
開設しました。
弥生式復元住居の近くから、チップ舗装された
新しい散策路を歩いて行きます。
20m程歩くと、小川を渡ります。
すぐに、水芭蕉池の橋にたどり着きます。
この橋は、土台は、森林整備で伐り倒したカラマツの株を使い、
梁や桁は、同じく切り倒したカラマツの丸太を使っています。
また、橋板は、製材してもらったカラマツの板を使い、手すり
の杭はヒノキの間伐材です。
橋の板面は少し波打っていますので、足元に注意しながら
渡ってください。
立っているときはそれ程気にならなかったのですが、
橋桁にしてみると、そのカラマツは以外と曲がっていました。
森林整備で伐採した木を、何とか構内で利用したいとの思いから
作った木橋ですので、是非、自然素材の趣きをお楽しみください。
橋の上からは見下ろした池は、橋作製に関わった私たち
にとっても新鮮な景色になりました。
池の周りでは、シオカラトンボやムギワラトンボ、
オニヤンマが盛んに飛び交っています。
水中にはヤマアカガエルのオタマジャクシや、
稀にミズカマキリやゲンゴロウも見ることができます。
是非、記念館から少し足を延ばして、
水芭蕉池周辺の散策をお楽しみください。
刈り残された部分に寄ってみますと、
「カワラナデシコ」や、
「キキョウ」や、
「オミナエシ」が自然な感じで咲いておりました。
懐かしい里山の風景、秋の七草のような野草が咲く
自然な感じの草地を再現してみたいと考えています。
このような草地管理のポイントは、
1.見せたい花がその他の草より、少しだけ目立っている。
2.脇役の雑草を全否定しない。
3.適度な草刈で、競争をコントロールする。
4.こぼれた種からの、自立的な繁殖を促す。
5.虎刈りから、自然なモザイク模様へ移行する。
などです。
植生の適度なコントロールで、野草花が楽しめる、
自然な感じの景観を作り出したいと試行錯誤しています。
「ヤマハギ」の葉っぱは丸いのが特徴です。
こちらは、ハギの仲間で
「キハギ<木萩>(マメ科)」です。
<散策路沿いの林内など>(撮影日:7月31日)
「キハギ」の葉っぱは、先が少しとがっているのが特徴です。
花は薄紫で、「ヤマハギ」より目立たなく地味です。
立秋を過ぎましたので、どんなに暑くても、
もう、残暑お見舞いですね。
信州では、夕方は、早くも秋の虫が鳴き始めました。
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漢字では、<女郎花>と書きます。
日当りの良い山野の草地に生えます。
健康の森では、アカマツ林の整備で明るくなった
記念館やカフェ周辺の草地に、昨年あたりから少しずつ
植えたり、種を播いたりしています。
懐かしい里山の草地の景観を再現したいと思っています。
同じ秋の七草の「ススキ」とも相性がよい感じです。
こちらの白い花は、
「オトコエシ(オミナエシ科オミナエシ属)」です。
<散策路沿いの林内など>(撮影日:8月7日)
漢字では、<男郎花>と書き、「オミナエシ」より
強く丈夫そうに見えるから、ということです。
「オミナエシ<女郎花>」が明るく開けた草地に生えるのに対して、
「オトコエシ<男郎花>」は明るい林内や森の縁に生えるという感じです。
また、長い匍匐枝を出して、先端に新苗を作って
クローン繁殖するのが特徴です。もちろん種もできます。
「オミナエシ」と「オトコエシ」が
並んで咲いていたら、
ちょっといいなあと思いませんか?
私だけ??
失礼しました。