ヨーロッパを起点に、世界的なトレンドとして注目を集めているクラフトジン。実は、日本でも2017年は"クラフトジン元年"と呼ばれており、じわじわと話題になっています。
養命酒製造では2019年3月1日に、ハーブと、ハーブのお酒へのこだわりが生んだ、森の香りのクラフトジンを発売しました! そこで、開発に携わったスタッフが、クラフトジン先進国であるイギリスおよびイタリアへ視察に行った際の訪問記をお届けします。
そもそもジンとは?
世界4大スピリッツ(ジン・ウォッカ・テキーラ・ラム)の1つとされるジンは、穀物を原料として、糖化・発酵・蒸留後、ボタニカル(草根木皮)を加えて再蒸留したお酒です。爽やかな香り立ちと切れ味の良い風味が特徴で、ジントニックとして飲んだことがある方も多いのではないでしょうか?
オランダで薬酒として生まれた、ジンの歴史
ジンの起源は12世紀、ジュニパーベリーとブドウ酒を混ぜ合わせたものから強壮剤を蒸留するレシピが生まれたこととされています。14世紀には、ジュニパーベリー入りのブドウ酒や蒸留酒は医師の常備薬、医薬品として扱われていました。
当時は利尿・解熱・健胃薬として薬局で販売されていましたが、香りや味も高く評価され広く一般化されました。その後1689年にオランダからイギリス国王に迎えられたウィリアム三世とともにイギリスに広まり、18世紀にはジン・クレイズ(狂気のジン時代)を迎えます。
新たな蒸留機も開発され、ロンドン・ジンと呼ばれる独自のタイプへ進化していく一方で、中毒者や密造、犯罪が社会問題となり、小規模蒸留所への製造規制などの法整備がなされました。その後アメリカに渡ったジンは、カクテルベースとして脚光を浴び、世界的なスピリッツへと成長を遂げます。
変化が起きたのは2008年。シップスミス社のロビー活動により法律が改正され、約200年ぶりにイギリスの小規模蒸留所でも再びジンが製造できるようになりました。当時はクラフトブーム。原材料となるボタニカル次第で色んな特徴を引き出せるジンにもその考え方は取り入れられ、造り手がこだわりぬいた自由で個性的なクラフトジンという新たなジャンルが確立されました。
個性いろいろ! ジンの蒸留所
老舗ジンメーカーから、近年造られた職人気質のクラフトジンメーカーなど、3つの蒸留所を訪れました。
イギリスのクラフトジンメーカー「BIMBER」は、倉庫街の一角にある秘密基地のような小さな蒸留所。バーカウンターがありその裏に蒸留器が設置されています。
「EAST LONDON LIQUOR COMPANY」は、ブルワリーレストランのように蒸留所とレストランが併設されています。クラシックなロンドンドライジンが中心ですが、樽熟成品やボタニカルに紅茶を加えたジンもありました。
老舗の大手ジンメーカー「BEEFEATER」。創業以来受け継がれているレシピで、世界中のBEEFEATERがこの蒸留所で作られています。見学施設も充実していて、工場限定品のジンやグッズも豊富でした。
Barや自宅で、現地でのジンの愛され方
Barときくと、日本では薄暗い店内にカウンター席というイメージですが、ロンドンではテーブル席が多いのが特徴です。ゆったりとした空間でお酒を楽しむことができます。
スーパーには、酒類はもちろん、割材やギフトセットも豊富。自宅にあるお酒で作れるカクテルキットも店頭に並んでいました。
クラフトジン「香の森」、現地の方の反応は?
蒸留所の技師の方や、バーテンダーの方に「香の森」を試飲してもらいました! 感想を少しだけご紹介します。
「流行のドライジンのようにすっきりして、香味に特徴がある。余韻もしっかりしていておいしい」
「コリアンダー、柑橘の香りがする。割っても割り材に負けない香味の強さがある」
「クロモジ がどんなものかわからないが、森のような特徴的な香味がして面白い」
クロモジの香味が特徴的・個性的という意見が多く、好評でした♪
【おまけ】現地スナップwith「香の森」
ヨーロッパの街並みにも映える「香の森」 。他にも厳選したボタニカルを使用した「香の雫」 、「香の雫」をベースに生まれた本格カクテル「クラフトジンカクテル」 も販売しております。ぜひ一度お試し下さい♪