春は自律神経が乱れやすい!? 不調のタイプをチェックして体質改善
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春は自律神経が乱れやすい!? 不調のタイプをチェックして体質改善

春は1年でもっとも寒暖差が大きい季節。暖かい日差しに心躍る一方で、気温の変化に体がついていけず体調を崩してしまうことも。

そこで、春に体調を崩しやすい人の傾向と、体質別のセルフケアをご紹介。体質にあったケアを毎日の生活に取り入れて、気持ちよく春を過ごしましょう。

〔目次〕
あなたに起こりやすい不調はどっち? 春の体質チェック
不調を改善しながら自律神経を整える! タイプ別おすすめセルフケア

あなたに起こりやすい不調はどっち? 春の体質チェック

春に多くみられる不調には、主に2つのタイプがあります。まずはチェック表で、自分に当てはまる症状や状態がないか確認してみましょう。

2つ以上チェックがついたら、下で紹介しているタイプ別セルフケアを始めましょう。どちらのタイプにも当てはまる場合は、両方行うのがおすすめです。

イライラ&ウツウツさん

イライラ&ウツウツさん

☑ 頭がぼーっとする(のぼせる)
☑ 頭痛やめまいがある
☑ いつもよりイライラしやすい
☑ ため息をよくつく
☑ 落ち込みやすい
☑ 下半身が冷える

これらに2つ以上当てはまる人は、気の巡りが頭のほうに逆流してバランスが乱れるイライラ&ウツウツさんタイプ。

春の兆しが出てくる2〜3月は自律神経のコントロールをしている「肝」の働きが乱れやすく、気の逆流によってのぼせやめまい、頭痛など、上半身に不快な症状が現れます。

この状態を放っておくと、4〜5月にウツウツとしてきて、五月病のような症状が現れることも。早め早めの対策が重要です。

イライラ&ウツウツさんタイプのセルフケア

ヘトヘトさん

ヘトヘトさん

☑ 目が疲れやすい
☑ 目の周りがピクピクする
☑ 肩や首などに筋肉のこりがある
☑ いつもより疲れやすく、だるい
☑ 顔色が悪い
☑ 55歳以上である

これらに2つ以上当てはまる人は、血行不良で疲れがたまりやすいヘトヘトさんタイプ。

春は生命の力がみなぎり、やる気や元気をもたらす「陽」の気が高まる季節です。しかし、加齢などにより自律神経の働きが低下すると、春のエネルギーに体がついていけず、血行が悪くなり、目や肩、首などの筋肉に疲れが出やすくなります。

無理をすると風邪や帯状疱疹(たいじょうほうしん)の症状が出ることもあるので注意しましょう。まずは疲れの解消を。

ヘトヘトさんタイプのセルフケア

不調を改善しながら自律神経を整える! タイプ別おすすめセルフケア

イライラ&ウツウツさんもヘトヘトさんも、不調の根本原因は、「自律神経の乱れ」にあります。そこで自律神経を整えて、タイプ別の症状をやわらげるセルフケアをご紹介します。

イライラ&ウツウツさんのセルフケア

イライラ&ウツウツさんのセルフケア

イライラ&ウツウツさんタイプは、気の巡りをよくして精神を安定させることを心がけましょう。

香りを活用する

すっきりとした香りには、気の巡りをよくする働きがあります。ネロリなど柑橘系のアロマや、香りのよい春の香味野菜(クレソン、ふき、三つ葉、あさつきなど)を取り入れるとよいでしょう。

香りは速やかに脳に働きかけ、感情をリセットしてくれるので、即効性も期待できます。

春の香味野菜

香りには他にもさまざまな効果があります。以下の記事も参考に、日常に取り入れてみましょう。

日常にプチわくわく感をプラス

家にこもって休んでばかりいると、休息モードの副交感神経が常に優位な状態となります。すると、からだが重く、だるさが出やすくなり、かえって疲れがたまることも。

趣味や散歩など、適度な刺激があると自律神経のオンとオフの切り替えがしやすくなるので、生活の中にちょっとした楽しみをもちましょう。

気の集まる丹田(たんでん)に意識を向ける

立っているときや座っているときに、下腹部を意識しましょう。下のように、丹田(たんでん)を意識して行う呼吸法も有効です。

気の集まる丹田に意識を向ける

〔丹田を意識した呼吸法〕
鼻から息を吸い、お腹をふくらませ、約5秒間息を止める。
お腹をへこませながら、口からゆっくり10秒かけて息を吐き出す。これを3〜5回繰り返す。

気の巡りをよくするツボを刺激する

気の巡りをよくするツボを刺激する

百会(ひゃくえ)......頭のてっぺんのほぼ中央。眉間の中心線と左右の耳を真上で結ぶ線が交差する所
→指の腹や手のひらで優しくマッサージするように押しましょう。
太衝(たいしょう)......足の親指と人差し指の骨の分かれ目
→手の親指の腹を当て、優しく押し回しましょう。

ヘトヘトさんのセルフケア

ヘトヘトさんのセルフケア

ヘトヘトさんタイプは、血行をよくして疲れをとるセルフケアを生活に取り入れましょう。

酸味のある物をとる

柑橘類や酢の物、梅干しなど、酸味のある物をとりましょう。酸味には血の流れをよくする作用があると考えられています。

ただし、胃腸が弱い人はとり過ぎに注意してください。

酸味のある物

交互浴をする

交互浴とは、体を温めるのと冷やすのを交互に行う入浴法です。自律神経が鍛えられて血流がよくなり、疲労回復に効果的です。

交互浴をする

〔交互浴のやり方〕
湯船でゆっくり温まる。
手や足先に30°C程度のぬるま湯を15秒ほどかける。
さらに湯船で40秒ほど温まる。
2〜3を3〜5回ほど繰り返す。

湯の温度が体に与える効果については、以下の記事も参考にしてください。

予定をいつもの8割にする

予定をいつもの8割にする

元気な人でも季節の変わり目は疲れが出やすいので、予定はいつもの8割程度にしましょう。旅行やイベントの後には休息をとり、エネルギーを補う調整期間をもつのがおすすめです。

肩こりや目の疲れに有効なツボを刺激する

肩こりや目の疲れに有効なツボを刺激する

風池(ふうち)......首の後ろ、髪の毛の生え際付近のへこみ
→頭の後ろで手を組むようにし、両手の親指を使ってゆっくり押しましょう。
肩井(けんせい)......肩の上側のちょうど真ん中
→右肩は左手、左肩は右手の指を立て、垂直に引き下ろすように押しましょう。
太陽(たいよう)......眉尻と目尻の中間から指1本分外側
→押しやすい指で優しく押しましょう。
攅竹(さんちく)......眉頭の内側の少しへこんでいる部分
→人差し指の腹で、額の中心に向かって優しく押し上げましょう。

新しい生活や人間関係が始まる春は、忙しさからつい体への気遣いを忘れてしまいがち。いつも以上に体調管理に気を配って、元気に過ごしたいですね。

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この方にお話を伺いました

東京女子医科大学東洋医学研究所所長・教授 木村 容子 (きむら ようこ)

木村 容子

医学博士。日本内科学会認定医・指導医・理事。著書は『太りやすく、痩せにくくなったら読む本~医師が教えるほんとうのダイエット~』(大和書房)など多数。

※記事内の情報は『養命酒だより2022春号(養命酒製造株式会社)』より参照しています。

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