"外出時には常にマスク"という新習慣に、マスクスプレーをプラスしてみませんか? 「マスクがあるから、いつでも身近にアロマを感じられる」と考えれば、マスク生活も前向きに捉えられそうです。
ハーブが香るミストをマスクの外側にシュッとスプレーするだけで、不快になりがちなマスクが爽やかに。
市販でも見かけるようになったマスクスプレーですが、実は驚くほど簡単に手作り可能。カバンに忍ばせておけば、お出かけ時の心強い味方になってくれます。
そこで、マスクスプレーの簡単な作り方をご紹介。使用場面に応じて香りを選べるよう、シーン別のおすすめの精油やブレンド例を解説します。後半にはマスクスプレーの応用編もあるので、ぜひチェックしてみてください!
マスクスプレーの作り方
お好みの精油を無水エタノールと水に混ぜるだけ。好きな香りをチョイスしてスプレーを作れば、いつでも気軽にマスクへの香りづけが楽しめますよ。
制作したマスクスプレーは2週間を目安に早めに使用しましょう。
- 〔材料〕50ml容器1本分
- 無水エタノール(水で薄めていないエタノール)...... 5ml
- 精製水(蒸留水)......45ml
- お好みの精油......8~10滴
※容器はアルコール対応ものが◎ 100円ショップ等で購入できます。
※無水エタノールは薬局で購入できます。無ければ消毒用アルコールでも代用可能。
※水は不純物を取り除いた精製水や蒸留水がおすすめ。薬局等で購入可能ですが、手に入らない場合は日本の水道水や飲料水(ミネラルウォーターまたは、浄水器の水)でも代用できます。
- 〔How to〕
- 容器に無水エタノールと精油を入れ、よく混ぜ合わせる。
- 1.に水を加え、よく混ぜる。
〇ポイント
・精油名、作成日を書いたラベルを貼ると管理が楽になります。
・高温多湿を避け、小さな子どもやペットの手が届かない場所に保管しましょう。
シーン別のおすすめ精油とブレンド例
マスクスプレーはマスクを通して常に鼻に香りが届きます。そのため、大切なのは自分が心地よいと感じる香りを選ぶこと。天然精油は香りがよいだけでなく、脳にダイレクトに働きかけ、心身のコンディションを整えます。
さらに、消臭・抗菌作用などの効果も期待できるので、シーンにあわせて精油をアレンジすれば、香りによるリラックス・リフレッシュ作用とそれらの効果が得られて一石二鳥。
ここでは比較的入手しやすい精油をおすすめ使用シーン別にご紹介します。ぜひお気に入りの香りを見つけてください。
※ペパーミントやレモングラスは香りが特に強いので、これらの香りを選ぶ場合は、まずはレシピの半量の精油を入れ、好みに合わせて調整するとよいでしょう。
マスク内を清潔に保ちたいとき
抗菌作用が期待できる精油を活用しましょう。
- 〔おすすめ精油〕
- クロモジ、ティートリー、ユーカリ、ペパーミント(※)、ローズマリー、ラベンダーなど
- ※ハッカ油でも可。ハッカ油は薬局・薬店で購入できます
ハッカ油の入手方法とペパーミントとの違いについてはこちらをご覧ください。
マスク内のニオイが気になる時
マスクをしていると、自分の口臭が気になったり、マスク内の蒸れで嫌な臭いがしたり...。そんなときこそマスクスプレーの出番です。消臭作用のある精油を使いましょう。
- 〔おすすめ精油〕
- グレープフルーツ、ゼラニウム、ベルガモット、レモン、ラベンダー、レモングラスなど
マスク着用にストレスを感じたとき
マスク生活に疲れてしまったときは、心身の緊張を緩める作用が期待できる精油を。好みの香りを近くで感じてリフレッシュ!
- 〔おすすめ精油〕
- ラベンダー、ゼラニウム、ベルガモット、クロモジなど
暑い日、マスクをひんやりさせたいとき
炎天下や蒸し暑い場所での使用には、体感温度を4度下げるといわれる、ペパーミントがおすすめです。
ペパーミントの活用法は以下の記事も要チェック。
朝のお出かけ前
起きてすぐ出かけるときは、交感神経にスイッチを入れ、目覚めがよくなるものを選びましょう。
※スプレー液が肌に直接つかないよう注意。
- 〔おすすめ精油〕
- グレープフルーツ、レモン、ペパーミント、ローズマリーなど
精油は、シーンや好みに合わせてブレンドしても◎ 以下を参考にブレンドして、好みにぴったりの香りを作ってみてください。
- 〔ブレンド例〕50ml容器
- ペパーミント(3滴)×レモン(5滴)
- グレープフルーツ(5滴)×ローズマリー(3滴)
午後の眠気をシャットアウトしたいとき
午後、うとうとしてしまいそうなときは、頭をクリアにしてくれる精油を選びましょう。
- 〔おすすめ精油〕
- ペパーミント、ローズマリー、ユーカリ、レモングラス
- 〔ブレンド例〕50ml容器
- ペパーミント(3滴)×ユーカリ(5滴)
- ローズマリー(5滴)×レモングラス(2滴)
仕事終わりにリラックスしたいとき
仕事や外出先からの帰宅中に、オフモードに切り替えてくれる精油を選びましょう。
- 〔おすすめ精油〕
- ラベンダー、スイートオレンジ、ゼラニウム、クロモジ
- 〔ブレンド例〕50ml容器
- ラベンダー(5滴)×スイートオレンジ(5滴)
- スイートオレンジ(6滴)×ゼラニウム(4滴)
精油を選ぶ際の注意点はこちらをご覧ください。
アロママスクスプレーの使い方
アロマのマスクスプレーは、マスクの外側にスプレーするようにしてください。ここで作り方を紹介したスプレーは、1回の使用で2~3回プッシュが適量(※)。マスクを装着したままスプレーすると、鼻や目の粘膜に刺激を与えることがあるため、必ずマスク装着前にスプレーを。
※市販のスプレーは、使用説明書に記載の回数プッシュするようにしてください
なお、精油は水には混ざりにくいため、しばらくすると分離します。使うときはその都度、よく振ってから使いましょう。
マスクスプレーのレシピを応用
精油を除くマスクスプレーの材料は、薬局・薬店など身近なところで手に入るもの。マスクスプレーと同じようなレシピで、暮らしのさまざまなシーンで使えるグッズが作れます。
応用レシピ1:ハンドローション
天然精油で作るハンドローション。手が荒れているとウイルスが付着しやすくなるため、手洗い後の保湿も感染対策には重要です。ハンドローションに抗菌作用やスキンケア効果も期待できる精油を使えば、肌に優しく感染対策できます。
このハンドローションは手がべたつくこともなく、PCやスマホ作業、料理中などにも気軽に使えるのが嬉しいポイント。肌に優しく、ボディーローションとしても優秀。顔に使用する場合、精油の量は半分にしましょう。
- 〔おすすめ精油〕
- ラベンダー、ゼラニウム、サンダルウッド、ローズ、クロモジなど
- 〔材料〕50ml容器1杯分
- 植物性グリセリン(保湿成分)......5ml
- 水......45ml (あれば芳香蒸留水)
- 精油......8~10滴
※グリセリンは薬局で購入可能。医薬品用のグリセリンは、ひび、あかぎれなどの皮膚症状などにも使われます。
- 〔How to〕
- 容器に植物性グリセリンと精油を入れ、よく混ぜ合わせる。
- 1.に水を加え、よく混ぜる。
応用レシピ2:ルームスプレー
マスクスプレーは、そのままルームスプレーとしても使えます。抗菌作用が期待できる精油を選べば空気の清浄にもなり、気持ちよく過ごせます。
空間にのみ活用する場合、同じ材料と作り方で、精油を多めに入れると、ルームフレグランスとして活躍してくれます。
おすすめの精油は「シーン別のおすすめ精油とブレンド例」をご覧ください。
- 〔材料〕50ml容器1本分
- 無水エタノール......5ml
- 水......45ml
- 精油......8~20滴
- 〔How to〕
- 容器に無水エタノールと精油を入れ、よく混ぜ合わせる。
- 1.に水を加え、よく混ぜる。
応用レシピ3:虫除けスプレー
精油の種類や配合をアレンジすれば、虫除けにも活用できます。
- 〔おすすめ精油〕
- レモングラス、ゼラニウム、ペパーミント、ラベンダー、ローズマリー、ユーカリなど
肌に塗布する虫除けスプレーの作り方はこちらをご覧ください。
空間に散布する虫除けスプレーの作り方はこちら。
応用レシピ4:ファブリックスプレー
マスクスプレーと同じ作り方で布製のソファーや寝具などに使うファブリックスプレーとしても応用できます。
- 〔消臭におすすめの精油〕
- グレープフルーツ、ゼラニウム、ベルガモット、レモン、ラベンダー、レモングラスなど
- 〔ダニ対策におすすめの精油〕
- シトロネラ、ペパーミント、ユーカリ、ゼラニウム、レモングラスなど
お気に入りの精油のブレンドをいくつか用意して使い分け、マスク習慣に楽しみを見つけられるとよいですね。
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この方にお話を伺いました
株式会社ジャパンライフデザインシステムズ所属 葛和 恵奈子 (くずわ えなこ)

英国IFAアロマセラピスト/AEAJアロマセラピスト/AEAJアロマセラピーインストラクター/メディカルハーブコーディネーター/RTAベビーマッサージセラピスト
編集者として取材で出会ったハーブ&アロマのチカラに魅せられ、メディカルハーブ健康術&生活術を学ぶ。専門学校講師として、またイベントやセミナーでTPOに合わせたハーブ&アロマ活用方法を伝えている。2児男子の母。