サンザシの実は古くから消化を助ける生薬として重宝されてきました。現在は抗酸化成分に注目が集まり、美容や健康のためにとる人も多いようです。知られざるサンザシの効果・効能について詳しく紹介します。
サンザシとは

サンザシとはどんな植物?
サンザシは中国原産のバラ科の植物で、シベリア、朝鮮半島にも分布しています。8~10月に実がなり、姫りんごに似た形で強い酸味が特徴です。中国では古い時代から栽培され、民間薬、食用として重宝されてきました。日本には江戸時代中期にもたらされたといわれています。
サンザシの利用法
サンザシやオオミ(大実)サンザシの成熟した果実を乾燥したものが、古くから生薬として用いられています。またサンザシは中国ではポピュラーな果実の一つであり、サンザシ酒、サンザシジュース、お菓子やドライフルーツなどにされることが多いようです。中国の北部では、竹串に挿したサンザシを飴で覆った「氷糖葫蘆(ビンタンフール)」というリンゴ飴のようなお菓子が街角でよく売られています。
サンザシの効能・効果

サンザシの主な効能は消化不良の改善、血の滞りの改善、抗酸化作用などがあります。
消化促進
消化酵素を含み、食べすぎや胃腸機能の低下などによる消化不良を改善し、下痢、腹痛などにも利用されます。特に肉類など脂っこいものの消化を助けるといわれています。
月経痛、産後の腰痛の改善
血の滞りを改善するとされていることから、月経痛、産後の腰痛、悪露の停滞改善にも効果が期待できます。
抗酸化作用
クエルセチン(フラボノイド)、コーヒーにも入っているクロロゲン酸(フェノール類)、美肌成分のウルソール酸(トリテルペノイド)などが含まれており、若々しさを保つといった抗酸化作用が期待できます。
コレステロール減少
まだ研究段階ではありますが、サンザシはコレステロールを下げる効果が期待されています。
また、肝臓中の脂質を減少させる効果も期待されています。
サンザシの栄養価

サンザシは主に以下の成分が確認されています。
- クエルセチン(フラボノイド):抗酸化作用、抗炎症作用、降圧作用などがあることが報告されています。
- クロロゲン酸(フェノール類):コーヒーにも含まれるポリフェノールで抗酸化成分の一つです。
- ウルソール酸(トリテルペノイド):コラーゲンに作用し、美肌効果が期待できます。
サンザシのおすすめの取り入れ方
サンザシ酒・サンザシジュース
焼酎に漬け込んで果実酒にしたり、乾燥したサンザシの実に湯を注いでサンザシティーとしたりして楽しむ方法があります。市販のサンザシエキスを水などで割れば簡単にドリンクが作れます。
サンザシのドライフルーツ
手軽に食べるのであれば、ドライフルーツもおすすめ。食べやすいスティック状に加工したものなどがあるようです。
サンザシに関するよくある質問
サンザシの副作用・禁忌は?
サンザシの食べすぎによる副作用として、お腹の不快感、頭痛、めまいなどがあります。また、血流を改善する作用もあるため、妊娠中および授乳中の方は医師に相談してください。
一日の摂取量は?
サンザシの一日の摂取量目安は、9〜15g程度といわれています。過剰摂取は上記の副作用を引き起こす可能性があるため、体調に気をつけながら摂取しましょう。













