棗(なつめ)の効果・効能5選!美味しい食べ方・使い方も紹介
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棗(なつめ)の効果・効能5選!美味しい食べ方・使い方も紹介

世界三大美女の楊貴妃が好んで食べたという棗(なつめ)。「1日3個のなつめを食べれば歳をとっても老いが現れない」ということわざが残っていることからも、健康と美容に有効であることがうかがえます。

中国では五果「桃・栗・杏(あんず)・李(すもも)・棗」の一つとして古くから珍重されてきました。庭木としてポピュラーな存在で、生の果実が日常的に食べられています。

韓国では薬膳料理の参鶏湯(サムゲタン)にも使われており、姫りんごのような甘酸っぱい味が特徴。ヨーロッパ南部やアジア西南部が原産で、日本へは奈良時代に中国から渡来したといわれています。

ちなみに、なつめは漢字で「棗」と書きますが、その由来は「棘」という漢字から。枝の節々に2本の棘が出ており、この棘で害虫や鳥から種を守っています。

〔目次〕
なつめの効果・効能
なつめの美味しい食べ方・使い方

なつめの効果・効能

なつめの効果・効能

なつめは、平安時代の薬物書『本草和名』に薬として用いられていたとの記述が残されています。実を乾燥させたものが生薬の「大棗(たいそう)」で、有効性分は糖類、有機酸、トリテルペン、サポニン、ベンジルアルコール配糖体。

主な作用は緊張の緩和・鎮静・滋養強壮・利尿。筋肉の急な緊張による疼痛を和らげ、神経過敏を静め、咳、腹痛などの痛みを取ります。

① 貧血予防

乾燥なつめ100g あたり1.5g もの鉄分を含むほか、赤血球をつくり出すのに欠かせない成分である葉酸も豊富で、貧血や鉄欠乏症に効果があるとされています。

② 体を温める

なつめには体を温める作用があります。薬としても頻繁に用いられており、「大棗を使わない漢方医はいない」といわれるほど。漢方では風邪の初期に使われる「葛根湯」や「桂枝湯」に配合されています。

③ 緊張の緩和や鎮静作用

なつめに多く含まれるパントテン酸には、ストレスを和らげる副腎皮質ホルモンの働きを促し、ストレスへの抵抗力を高める働きがあります。

精神を安定させ、ストレスを軽減するため、イライラや不眠などの心身の疲れにも有効。

④ エイジングケア効果

パントテン酸にはビタミンCの働きを助ける効果があります。なつめ自体にもビタミンCが含まれていますが、これはコラーゲンを生成するのに重要な成分で、肌のハリや髪の毛のツヤの維持効果が期待できます。

さらに、なつめの皮は抗酸化作用をもつポリフェノールを豊富に含んでおり、老化や生活習慣病などから体を守ってくれるエイジングケア効果も注目されています。

⑤ 便秘予防

なつめには食物繊維が豊富なため、便秘を予防・解消する効果も期待できます。

なつめの美味しい食べ方・使い方

なつめの美味しい食べ方・使い方

なつめの実は甘みが強いのでジャムやお菓子、果実酒の材料にも利用されます。日本で一般に販売されているなつめは乾燥なつめなので、そのままお茶請けにしてもOK。

ちなみに、果実酒にするなら「高麗人参酒」に漬けるのがおすすめ! スパイシーな風味や黒糖蜜のコクがなつめにマッチします。

意外と使いやすいので、ぜひ日常にも積極的に取り入れましょう。

この方にお話を伺いました

養命酒製造株式会社商品開発センター 丸山 徹也 (まるやま てつや)

丸山 徹也

1958年長野県生まれ。1981年静岡薬科大学薬学部卒業後、養命酒製造株式会社入社。中央研究所研究部長、商品開発センター長を歴任。薬剤師。

※記事内の情報は、『養命酒だより2021春号(養命酒製造株式会社)』より参照しています。

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