エキナセアは、免疫力を高めることで知られるメディカルハーブの代表格です。ここ数年は風邪やインフルエンザ対策に有効だと話題になっており、自然食品店や海外輸入品を置くスーパーなどのハーブティーコーナーには必ずといっていいほど陳列されています。
エキナセアは、古くは北米先住民の間で使われてきた薬草。ヨーロッパの研究者によって調査された結果、感染症の予防や免疫力の強化につながっていることが確認されたために広く知られることとなりました。今では、国内でもハーブ愛好家の間で定番となっています。鳥取県の大山山麓でもエキナセアが栽培されるようになり、より手軽に国産のエキナセアハーブティーが手に入るようになりました。免疫力の調整をするハーブなので、花粉症の症状の緩和にもおすすめです。
ドライハーブをウォッカの入った瓶の中に入れ、2週間ほどおいて濾せばチンキ剤の出来上がり。風邪のひきはじめなどにお湯のなかにチンキ剤を数滴たらして飲みます。市販品は各社から販売されており、手軽で便利です。
水に野菜や果物、ハーブを入れてできるデトックスウォーター。免疫力を高めるエキナセアは、春の花粉症に、また夏の疲れを癒やし、秋冬の風邪やインフルエンザといった感染症予防にも有効で、季節問わず取り入れたいハーブです。苦みがあるので、はちみつやレモンを加えるのがおすすめ。
※継続利用は8週間を限度に、長期の常用は避けましょう。
※キク科のアレルギーがある人は注意。進行性の自己免疫疾患がある人は使用しないで下さい。
エキナセアのこぼれ話
花の中心はぷっくりと膨らみ、いかにも栄養を蓄えていそうなルックスのエキナセア。けれども、中心から放射状に広がる花びらは日に日に垂れ下がっていき、今にも落ちそうな様子になります。その姿が馬簾(ばれん)と呼ばれる江戸時代の火消しが用いた纏(まとい)の飾りに似ていることから、ムラサキバレンギクという和名になったそうです。なるほど面白いたとえですね。