梅干し×トマトの酸味であっさり美味
夏は発汗により体内の潤いが失われやすい季節。また、汗とともに「気」も流出してしまうので、たいして動いていなくてもぐったり疲れを感じてしまいます。ですので、夏場は汗で失いやすい体液と「気」を補い、同時に体にこもった熱を除くことが大切です。
そこで今回は、体の余分な熱を冷ましながら体液と「気」を補うカレーをご紹介。
野菜をたっぷり使い、一皿で厚生労働省が定める1日の野菜摂取目標量(約350g)が摂れて栄養面でも満点!真っ赤な色合いとカレー粉のスパイシーな香りで、食欲が落ちた夏でも、もりもり食べられます。
「夏の真っ赤なカレー」
材料(2人分)
・鶏もも肉 1枚
・ミニトマト 12~15個(150g)
・玉ねぎ 1/2個(100g)
・赤パプリカ 1/2個(80g)
Aにんにく(すりおろし) 小さじ1
Aしょうが(すりおろし) 大さじ1
A水 100ml
Bにんじん 大1本(200g)
Bトマト缶 1/2缶(200g)
B梅干し 2個(塩分8%、35g正味25g)
Bカレー粉 大さじ1(6g)
B塩 小さじ1/2
・サラダ油 大さじ2
・福神漬け 適宜
作り方
1.ミニトマトはヘタをとる。玉ねぎは1cm四方に切る。赤パプリカは縦半分にし、斜め薄切りにする。梅干しは種を除きたたく。にんじんはすりおろし、トマト缶はハンドブレンダーで滑らかになるまで攪拌する(なければフォークでつぶす)。鶏肉は皮を除き、小さめ一口大に切る。
2.フライパンにサラダ油を中火で熱し玉ねぎを炒める。玉ねぎが全体的にきつね色に色づいてきたら、Aを加えてさっと炒める。
ここがポイント!
玉ねぎは油で揚げ焼きにするようなイメージで、できるだけ触らずに縁が茶色になるまで炒める。あまり触らず炒めることで縁の加熱が早まり、香りや風味が増す。
3.鶏肉とBを加え、沸いたら蓋をして弱めの中火で5分煮る。ミニトマト、赤パプリカを加えて4~5分煮る。ごはんとともに器に盛る。お好みで福神漬けを添える。
冷えが気になるとき…乾燥唐辛子
温熱性の体を温める食材なので夏のクーラー冷えなどが気になる人に。種を除き、玉ねぎを炒めるところから加えて、食べるときは除きます。
夏バテを感じたとき…ミント
体から熱を除くとされ、ほてりや発汗を感じるときのほか、寝苦しいときやイライラするときにもおすすめです。粗く刻んで、仕上げにカレーに加えてさっと混ぜましょう。
教えてくれた先生
齋藤 菜々子(さいとう ななこ)さん
料理家、国際中医薬膳師。一般企業勤務を経て、日本中医食養学会、日本中医学院にて中医学を学び、国際中医薬膳師の資格を取得。独立後は「今日からできるおうち薬膳」をモットーに、身近な食材を使った薬膳を、雑誌やWEBで提案している。著書に「基本調味料で作る体にいいスープ」「基本調味料で作る体にいい作りおき」(ともに主婦と⽣活社)、「体にいい煮込みおかず」(ワン・パブリッシング)がある。