体の熱を冷まして夏疲れを予防
梅雨が明けて気温が高い日が多くなると、体に熱がこもりやすくなります。体に熱がこもると不眠やイライラ、さらには肌荒れの原因に。また、汗をかきやすいためいっそう疲れやすくなってしまいます。そんなときこそバランスのとれた食事が大切ですが、暑さで火元に立つのも億劫に…。そんな夏場におすすめの、火を使わずレンジひとつで完成する献立をご紹介。主菜は気を補うとされる豚肉と、熱を冷まし気を補う豆腐を使ったノンオイルのチャンプルー。火の通りやすいしゃぶしゃぶ用の豚肉と、水分の出にくい木綿の厚揚げ豆腐を使うことで、レンジ調理を可能にしました。副菜は熱を冷ますといわれるゴーヤを使ったきんぴらです。どちらも野菜たっぷりでレンチンメニューとは思えない、本格的な味わいです。ぜひお試しください。
【主菜】レンジで簡単!豚と厚揚げのチャンプルー
材料(2人分)
・豚バラ薄切り肉(しゃぶしゃぶ用) 80g
・厚揚げ 1/2枚(100g)
・卵 1個
・もやし 1/2袋(100g)
・ニラ 1/3束(30g)
・にんじん 1/4本(40g)
Aしょうゆ 小さじ2
A和風顆粒だしの素 小さじ1/2
塩、こしょう、鰹節、紅生姜 各適量
作り方
1. もやしはひげ根を除く。にんじんは細切りにする。ニラは4cm幅に切る。卵は溶く。厚揚げは手で一口大にちぎる。豚肉は食べやすい長さに切る。
2. 耐熱のボウルにもやしとにんじんを入れ、溶き卵を注ぐ。もやしとにんじんの上に厚揚げをのせ、豚肉を全体に重ならないように広げる。ニラをのせ、Aをまわしかける。ふんわりラップをして600Wのレンジで3分加熱する。
ここがポイント!
ドーナツ状に中央に空洞を作り、真ん中に溶き卵を注ぐ。卵の入れ方を工夫することで、卵が散らばりにくく仕上がりがきれいになる。
3. 底から全体を混ぜ、再度ラップをして600Wで2分加熱する。塩、こしょうで味を調え、器に盛る。紅生姜を添え、鰹節をのせる。
イライラしがちなときは…「レモン」
仕上げにレモンを搾る。柑橘類は爽やかな香りで気をほぐすといわれる。
むくみが気になるときは…「青のり」
のりの原料となるあおさは、水の巡りをよくするといわれる。
【副菜】レンジで簡単!ゴーヤとツナのきんぴら
材料(2人分)
・ゴーヤ 1本(200g)
・ツナ(油漬け缶詰) 1缶
Aきび砂糖 大さじ1
Aしょうゆ 小さじ2
Aごま油 小さじ1
作り方
1. ゴーヤは縦半分に切り、スプーンで種とワタを除く。5mm幅の半月切りにする。
2. 耐熱のボウルに1とツナ、Aを合わせて混ぜる。ふんわりラップをして、600Wのレンジで3分加熱する。取り出して再度よく混ぜ、5分ほど置いて味をなじませる。
ここがポイント!
ツナ缶は油漬けタイプを使うことでコクがでる。仕上がりがしつこくならないよう、油はよく切ること。
エイジングケアに……「黒胡麻」
黒胡麻など黒い食べ物は「腎」を健やかに保つ「補腎」の効果があるといわれる。
貧血が気になる方に…「松の実」
フライパンで軽くローストした松の実を仕上げに入れ和える。松の実は血を作るとされる。
教えてくれたのは
齋藤 菜々子(さいとう ななこ)さん
料理家、国際中医薬膳師。一般企業勤務を経て、日本中医食養学会、日本中医学院にて中医学を学び、国際中医薬膳師の資格を取得。独立後は「今日からできるおうち薬膳」をモットーに、身近な食材を使った薬膳を、雑誌やWEBで提案している。著書に「基本調味料で作る体にいいスープ」(主婦と生活社)がある。