台風19号により被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
南信州に位置する養命酒駒ヶ根工場は大きな被害も無く、ハーブ
の庭の植物たちも無事に生きています。
最近は朝夕の冷え込みもグっと本格的になり、コタツやストーブが
恋しい季節になりました。先日は雨上がりに園地から、南アルプス
の仙丈ヶ岳で今年初の冠雪を見ることができました。
長野県では、秋の冷え込みが首都圏よりも早いので、ハーブや薬草も
次のシーズンに向けて晩秋から翌春まで休眠状態になってきました。
一方で、朝夕の寒暖差が大きい長野県では、果実の色づきや紅葉がハ
ッキリと発色して美しい時期でもあります。
今回は、園内で見つけた赤い実特集です。
西洋サンザシ(メイフラワー・ホーソンベリー)の実は健胃・消化を
助ける効能があり、生薬として利用されています。また、抗酸化成分が
あることから、女性の美容にハーブティーやドライフルーツとしても
様々に活用されています。生長は比較的遅く、5月頃に花が咲いて
果実が秋に色づきます。
次は、唐辛子。辛味香辛料として世界的に栽培されている植物ですね。
まずこちらは、最強の辛さハバネロを超えるといわれるブートジョロキア。
興味本位で丸ごとかじって、あまりの辛さで病院に行った人もいるほどです。
バングラディシュで栽培されている品種とのこと。
2番目は、プリッキーヌ。これは、タイで栽培されている品種。現地では、
トムヤンクンスープで日常的に使われている品種です。それなりに辛いと
思います。
最後にスコッチボネット。こちらはジャマイカで栽培されている品種。
ジャークチキンという鶏肉の香辛漬けでよく使われるそうです。辛さの後に、
爽やかな風味があるとのこと。果実が赤色と黄色の品種があります。
同じ植物でも生活と深く結びつくことで、種が人の手で運ばれ、
様々な栽培品種が国や地域ごとにあるのも、面白いですね。
さて、ハーブの庭の唐辛子、収穫したらどんな料理に使おうかな!?
西洋サンザシ バラ科:Crataegus monogyna
ブートジョロキア ナス科:Capsicum chinense 'Bhut Jolokia'
プリッキーヌ ナス科:Capsicum frutescens 'Prik Kee Noo'
スコッチボネット ナス科:Capsicum chinense 'Scotch Bonnet'