HOME > 健康の雑学 > 【2011年11月号】 本と健康の雑学
気になる本を数冊。テーブルや枕もとに積み上げて、半日ほど(あるいは丸一日?)かけて、じっくりと読み進めていく──忙しいインターネット時代ですが、この素朴な楽しみは忘れたくないですね。今月は読書にまつわる雑学です。
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「読書離れ」が叫ばれて久しい昨今です。文化庁の平成20年度「国語に関する世論調査」によると、雑誌や漫画を除いて1か月に本を「読まない」と回答した人は全体の46.1%。平成14年度の調査で「全く読まない」と回答した人は37.6%ですから、また少し読書離れが進んだといえるかもしれません。
ただし、読書には様々な健康効果が期待できるとの声もあります。米国アルバート・アインシュタイン医科大学の研究では、読書やクロスワード、カードゲームなどの習慣があると、認知症に伴う急速な記憶力低下を遅らせるという結果が導かれました。また、英国サセックス大学の研究チームが、心拍数などの数値からストレスの軽減度を測る実験を行ったところ、音楽を聴いたり散歩したりするよりも読書のほうがストレスを解消する結果となりました。
読書がストレス解消になるのなら、お風呂で本を読めばさらにリラックスできそうですね。でも、本が濡れてしまうのは困るなあ、という方におすすめなのが、世界思想社から出版されている「風呂で読むシリーズ」です。
このシリーズの本は普通の紙ではなく、合成樹脂でできた特殊な紙を使用しているので、濡れても問題ありません。『風呂で読む 宮澤賢治』や『風呂で読む 与謝野晶子』『風呂で読む 李白』などが刊行されています。特徴といえるのは、小説よりも俳句や詩などのラインナップが多いこと。じっくり筋を追う本よりも、好きなところから好きなだけパラパラと読める本のほうが、毎日のお風呂には向いているからかもしれませんね。
ワイン風呂やコーヒー風呂など、数々の“変わり種”風呂で知られる温泉テーマパーク「箱根小涌園 ユネッサン」でも、2011年11月30日(水)まで「お風呂図書館」と銘打ったイベントを開催しています。こちらで用いられる本は、(株)フロンティアニセンの「お風呂で読める本」。素材はプラスチックの一種であるポリ塩化ビニル製。綴じ部分もリング綴じなので、読んでいる最中にページを抑えておく必要がありません。半身浴をしながら、夏目漱石や太宰治など国内外の有名な文学作品を読むことができます。