HOME > 特集記事 > 【2008年10月号】脳を鍛える!


今月のテーマは「脳」。年齢を問わず、「鍛える」ことで若々しい脳を保つことができます。そのトレーニング術をご紹介しましょう!
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![]() アカペラで歌う 歌う・リズムを思い出す |
![]() 字幕の映画を観る 音を聴く・映像を見る・文字を読む |
![]() 音読する 読む・声に出す |
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上記のようなことも、同時作業の一例です。「音読」は近年、東北大学の川島隆太教授が提唱した学習療法のひとつ。黙って本を読む行為は脳への「インプット」ですが、声に出して読むと「アウトプット」の作業が追加されます。さらに自分の出した声が耳に入ることによって音声言語の領域も刺激され、脳が活性化するとのことです。 同時に別のことをすると「ながら」作業などと呼ばれ、あまり良いイメージはありませんが、たとえば音楽を聴きながらウォーキングをしたりすることも有効です。ぜひ心がけてみてください。 |
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「最近忘れっぽくなったなぁ・・・」などとお悩みの方、いませんか?これは科学的に考えると、悩む必要はないんです。たとえばカラダの筋肉。筋肉を伸ばすと、その裏側の筋肉が縮みます。「伸ばす」と「縮む」が表裏一体なように、「覚える」と「忘れる」は対になっているといえるでしょう。 現在の科学でも、脳がどれくらいのことを記憶できるかは明らかになっていません。ただ、容量の限界はあるはず、という考え方が一般的です。ものごとを次から次へ記憶していくと知識は増えますが、その知識が多ければ多いほど「取り出す」時間がかかってしまいます。たとえば洋服ダンスに赤、黄、青の服が1着づつあるのと、100色の服を1着づつ持っている場合、「黄色の服を出そう!」と思ったら、圧倒的に前者のほうが速いですよね。それと同じで、あまり情報を溜め込みすぎると効率的な出力ができなくなります。パソコンにしても、あまりデータを溜め込みすぎると動作が重くなりますよね。そこで脳は不必要な情報を判断して、適度にものごとを忘れさせる、というわけです。 その一方で、「100色の服を1着づつ」持っている強みもあります。季節に応じて色を選んだり、コーディネートを考えたり・・・これはつまり「経験を積んだ大人」といえます。逆に3着しかないのは「経験の浅い子ども」です。いろんなバリエーションに富んだ考え方ができる、というのが、知識を蓄えた「大人の脳」。子どもにもわかる簡単なクイズやなぞなぞだと、子どものほうが早く答えられることもよくありますよね。これも同じ理屈で、大人はいろんなバリエーションを考えてしまうから子どもに負ける、というわけです。 「忘れっぽくなったなぁ・・・」と思ってしまう理由も、そこにあります。たくさん経験を積んできているので、まず何かを体験したとしても印象に残らない。一方、子どもは目に見えるものが新鮮に写ります。なので、忘れっぽさをお嘆きの方は、「覚えておこう」と普段から意識するというよりは「新鮮なことに出会おう!」と考えることが大切。見知らぬ場所へ旅行したり、新しい趣味に取り組んだりすること、これが「脳を鍛える」ことにつながります。 |
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