健康の森 BLOG

天然林から学ぶ(北八ヶ岳)

2017.08.07 森林担当 やっしん

夏休みに北八ヶ岳の縞枯山~茶臼山を歩いてきました。

20170807_01.JPG

ここは標高2000m以上の亜高山帯針葉樹林で、モミの仲間の

シラビソーオオシラビソが優占する天然林です。

山の名前にあるように、樹林が縞状に立ち枯れて白い横縞模様が

現われる「縞枯現象」が見られます。

これは、酸性雨でもなければ、森林破壊でもなく、

気象条件等による自然現象であり、

立ち枯れ木の下には無数の稚樹が生えていることからも、

森林の天然更新(自然の力で世代交代すること)の一つの姿

だとされています。

天然林の老齢林には、衰退した老大木や立枯れ木、倒木などが

あることで、様々な動物に採餌、営巣、休息の場を提供したり、

また倒木上の苔の上には、稚樹が生育する良い条件が整う

ことからも、生物多様性が高い環境であるといわれています。

構内の森林整備では、「美しい里山の森」をつくるとい目標のもと、

アカマツ林を伐採して、四季の変化が美しい広葉樹林への転換を

進めています。そこでは、伐採した丸太はすべて林外へ搬出し、

また枝葉も粉砕したり、林外へ運び出したりして、

仕上がりの綺麗さを意識して来ました。

これから先、さらに森林整備が進む中では、お客様の安全と景観に

配慮しながら、可能な場面では、立枯れ木や倒木(伐採木)を林内

残すことで、多様な森林空間を創出することで生物多様性がより

高まるような森林環境が作り出せたら良いと思っています。

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    毎日スイーツに囲まれて
    幸せです。
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    毎日自然に囲まれて
    いるせいでしょうか。
    ・・・のんびりやの私です。
  • 記念館担当ヨメ子
    森の小さな変化を探し
    ながら、四季を楽しんで
    いるナチュラル派の私です。
  • 森林担当やっしん
    美しい森づくりに
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    森のエキスパートです。