健康の森 BLOG

「お手植え」と「お手播き」の木 その2

2016.06.23 森林担当 やっしん

「全国植樹祭ながの2016」で天皇・皇后両陛下が

「お手植え」、「お手播き」された長野県に関わる樹木は

健康の森の構内でも見ることができます。

という訳で、前回のつづきです。

この春「ウラジロモミ」を、記念館の北側のスペースに植えました。

20160609_21.JPG

現在、構内の森林整備ではアカマツ林を伐採して、

四季の変化が楽しめる美しい広葉樹林へ転換を進めています。

さらに長期的には、本来のこの地域の自然環境を象徴する樹木である

「モミ」や「ツガ」などの常緑針葉樹が混成するような、

針広混交林へ方向づけできれば良いと考えています。

「ウラジロモミ」をここに植えたことの意味の1つには、

将来の森の姿を先行して創造したいとの思いもあります。

もちろん記念館周りの景観として、クリスマス飾りなどにも

使いたいという目的とも合致して選定されました。

「ウラジロモミ」はちょうど今頃が芽吹きの季節です。

20160609_22.JPG

新芽の黄緑色が目に鮮やかですね。

豆知識ですが、

中央アルプスの植生では、モミの仲間(マツ科モミ属)は

標高で分布が異なり、棲み分けが見られます。

およそ1200m以下が「モミ」、1200~1700mが「ウラジロモミ」、

1700m以上が「シラビソ、オオシラビソ」となっています。

駒ヶ根工場の標高は約800mですから、

厳密には「モミ」が本来の自然植生です。

構内でも自生の「モミ」が見られます。

20160609_23.JPG

「モミ」は枝が疎らでちょっとトゲトゲした雰囲気があります。

樹形が三角形で美しく、植栽木としての取扱いが容易なこともあり、

今回は「モミ」ではなく、「ウラジロモミ」を植えることになりました。

冬のクリスマス飾りも楽しみですね。

 

モミの仲間は、私の好きな樹木であるので、

ちょっと長文になってしまいました。

つづく。

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