構内の森林整備は8年前に計画されました。
それまで木々が密集して暗く鬱蒼とした森は、散策路を歩く人も少なく、
アカマツ林には松枯れ(マツノザイセンチュウ病)も発生していました。
そんな森の健全化から始まった整備は、「ヒトを癒し未来へとつながる
美しい森」をつくるという、未来の里山づくりへと発展し継続されています。
その過程で、アカマツ林は段階的に、広葉樹林あるいは針広混交林へ転換
する計画でしたので、今回、記念館・カフェ周辺ではその第二段階の整備
を実施しました。
その過程を、カフェテラスから見た森の模式図で確認してみましょう。
①森林整備前 (木々が密集し、林内は暗く鬱蒼とした状態でした)
②間伐後のアカマツ林内の光環境(林内に光が届き明るくなりました)
③間伐後の林内植生の成長(明るくなった林内では広葉樹が多数更新)
④アカマツの伐採と林内植生の制御(育成木の選択と伐採)
⑤アカマツ伐採後の森林の姿
これまでの森林整備で、カフェテラスから見た森林の様子はほぼ
この模式図通りに変化してきましたので、写真で確認してみましょう。
(1)森林整備前 散策路の入り口付近(2009年4月)
(2)一回目の間伐直後 アカマツを3~4割伐採(2010年4月)
(3)間伐1年後 林内植生の成長(2011年5月)
(4)カフェテラス前のアカマツを伐採 オープンスペースをつくる(2012年5月)
(5)今回の整備の直前 アカマツ伐採前の様子(2015年12月)
(6)アカマツ伐採後 現在のカフェテラスからの眺め(2016年4月20日)
空が広く、広葉樹の芽吹きの黄緑が色鮮やかな森になりました。
アカマツの伐採は完了しましたので、これから先は新しい森の成長
に伴って、目標とする森林の姿を目指して、手入れを続けていくこと
になります。
ちょっと長くなりましたので、解説の続きはまた次回へ。(つづく)