HOME > 健康の雑学 >  【2018年8月号】 水の雑学

水の雑学

「病を封じる各地の不思議な名水」「浄水器・整水器・活水器――“おいしい水”ができるのはどれ?」「スマホを浸しても濡れない“魔法の水”とは?」――今月は水にまつわる雑学をお届け!


病を封じる各地の不思議な名水

日本の寺社仏閣には、病平癒や延命に霊験があるといわれる名水スポットが数多くあります。例えば、世界遺産にもなっている京都の「下鴨神社」にある「御手洗池(みたらしのいけ)」は、さまざまな儀式のみそぎに使われており、土用の丑の日の前後には、池に足を浸して病封じや無病息災を願う有名な「足つけ神事」が行われます。
同じく京都の「晴明神社(せいめいじんじゃ)」の境内には、平安時代の陰陽師・安倍晴明が念力で湧出させたといわれる「晴明井」があり、諸病平癒のご利益があるといわれていま す。付近は千利休の終焉の地でもあり、豊臣秀吉に振舞ったり、最期に自服した茶も、この井戸の聖水で点てたのだとか。現代でも、晴明井から湧き出す水を飲みに来る人が絶えず、1回の持ち帰りは500ml以内に限定されています。


「下鴨神社」の御手洗池
「下鴨神社」の御手洗池
「晴明神社」の晴明井
「晴明神社」の晴明井
「大岩山日石寺」の六本滝
「大岩山日石寺」の六本滝

養命酒駒ヶ根工場に近い「光前寺(こうぜんじ)」は、中央アルプスの懐にある名刹ですが、寺の本堂の側には、「延命水」と呼ばれる名水スポットがあります。駒ヶ根高原の清水から引かれているひんやり冷たい水を飲むと、まるで命が延びるようだと言い伝えられています。また、北アルプスの霊峰・立山連峰の懐にある「大岩山日石寺(おおいわさんにっせきじ)」には、眼病平癒の御利益があるといわれる「藤水(ふじみず)」という名水スポットがあり、古来よりこの水で眼病が治ったという逸話が数多く残されています。実際に藤水には目薬に使われるホウ酸の成分が含まれていることが科学的に証明されているそうです。藤水の側には、六欲煩悩を洗い落とすといわれる「六本滝」も落ちています。煩悩の多い方はぜひお試しを。


浄水器・整水器・活水器――「おいしい水」ができるのはどれ?

「おいしい水」や「身体にいい水」を求めて、「浄水器」や「整水器」、「活水器」を設置する家庭が増えているといわれています。では、この3つはそれぞれどう違うのでしょう?
「浄水器」は水を活性炭や逆浸透膜などでろ過することで、残留塩素やカルキ臭、細菌、カビ、トリハロメタンなどの不純物を低減させる装置です。蛇口直結型、据え置き型、水栓一体型、アンダーシンク型、ポット型などのさまざまなスタイルがあり、JIS規格や一般社団法人浄水器協会によって基準が定められています。
「整水器」は、水を電気分解するなど特別な処理を施して水の性質を変える装置です。アルカリイオン水や電解水(人工的な水素水)などを生成するのに使われます。
「活水器」は、磁気や遠赤外線などのエネルギーを利用して、水に特別な機能を与えるといわれている装置です。いずれにしても、「おいしい水」の嗜好は人によって異なるので、何を選ぶかはあなた次第です。
旧厚生省が設立した「おいしい水研究会」の示した「おいしい水」は、1Lにつき残留塩素が0.4mg以下、臭気強度が3以下、硬度(カルシウム、マグネシウムなど)が10~100mgなどとなっています。
ちなみに、アントニオ・カルロス・ジョビン作曲のボサノヴァの名曲『おいしい水』で歌われる「水」は「愛」の暗喩になっています。「おいしい水」も「愛」も、心身の健やかな営みに不可欠な存在といえますね。


スマホを浸しても濡れない“魔法の水”とは?

魔法の水


「スマホを水中に落としてしまった…!」「パソコンにうっかり水をこぼした…!」そんなトホホ話を時々聞きますが、触れても濡れず、電子機器を壊さない“魔法の水”があるのをご存知ですか?
“魔法の水”の正体は、文具から電気・化学分野まで網羅するメーカー「3M™」が製造販売している「Novec™ (ノベック™)高機能性液体」というフッ素系溶剤です。見た目は無色透明で水にそっくりですが、触れても素早く乾燥して濡れないため、スマホやパソコンをこの液体に水没させても全く影響がなく、半導体の洗浄などにも利用されているようです。揮発性が水の約50倍もあるので、書類などにかかってもシミにならないのだとか。さらに、不燃性で高い電気絶縁性があるため、火災時も電化製品にダメージを与えず消火できるといいます。…とはいえ、世の中の水が全てこんな便利な水とは限りません。万が一、スマホやパソコンが水難に遭ったときは、水を切ろうとして機器を振ったり傾けたりすると、かえって内部に水が回る恐れがあります。また、慌てて電源を入れるとショートする危険性があるのでご注意を。まずはバッテリーや周辺機器を取り外し、本体の水分を布などに吸わせ、風通しのよい所で数日かけて自然乾燥させましょう。混じりけのない水であれば、復活する可能性があるので諦めないでください。