HOME > 健康の雑学 > 【2009年6月号】梅雨の雑学

立秋を過ぎたら「梅雨明け無し」。再び来るのが「戻り梅雨」。年や時期、地域によって性格を変える「梅雨」の雑学をお送りいたします。
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世界には「雨季」のある国や、一年中まんべんなく雨が降ったり、急に激しい雨「スコール」が降る国など、さまざまです。しかし、夏が来る前のおよそ1ヶ月間、雨が集中する「梅雨」となると、日本をはじめ中国、韓国、北朝鮮、台湾、ロシア沿岸部など一部に限られます。とりわけ中国では、梅の実が黄色く熟すことを指す「黄梅」という言葉にちなんで「黄梅雨」などと呼ばれ、カビが発生しやすい季節にちなんで「黴雨(ばいう)」とも呼ばれます。その時期に生じるなんらかの自然現象が結びついているわけですね。 日本でも「立ち葵(たちあおい)の花がてっぺんまで咲くと梅雨が明ける」といわれています。立ち葵は別名「梅雨葵」。茎の一番下の花が開く頃に梅雨入りし、だんだんと上のほうの花が開いていって、最終的に一番上のつぼみが花開いた頃に梅雨が明ける。梅雨に冷え込む「梅雨寒(つゆざむ)」となれば花の生育も遅くなることから、その年の梅雨の傾向に合わせて、うまい具合に開花時期が合うことになります。 他にも「梅雨中の雷は、晴れ近し」といった言葉も。気圧が低い梅雨真っ盛りの頃には積乱雲がもたらす「熱雷」は一般的に発生しません。しかし太平洋高気圧が北上し、大気の状態が不安定になると積乱雲が生じて雷が鳴る、というわけです。 |

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最近よく耳にする言葉で「天気痛」なるものがあります。昔から「雨が降る前になると古傷が痛む」といったことはよくいわれていますよね。果たしてそれは本人の思い込みからくるものなのか、はたまた科学的に立証できるのか、現在研究が進んでいるところです。一部では、低気圧に覆われた気候になると、アミノ酸の一種である「ヒスタミン」が増えるといわれています。そうなると結果的に、鼻水が出やすくなったり、皮膚にかゆみを覚えたり、関節に痛みを感じるなどのアレルギー症状が起きやすくなります。さらに気圧が変化することにより交感神経が緊張状態となり、痛みをもたらす一因になっているのではといわれています。 こうした症状がもし起きた場合、今回の特集で紹介している「梅雨のカラダメンテナンス」を実践することが効果的。ぜひとも日々の生活の中で、心がけてみてくださいね。 |