HOME > 特集記事> 【2009年2月号】「冷え」には運動!


「冷え」には運動!


元気通信の「冷え」対策第3弾、そのテーマは「運動」。自宅で今すぐ試せるストレッチやツボ押しなどを、「冷え」のタイプ別にご紹介します!


あなたはどの「冷え」タイプ?


ひとくちに「冷え性」といってもいろいろなタイプがあること、ご存知ですか?まずは自分がどのタイプかを知ることから始めましょう。場合によっては、複数のタイプを兼ね備えた人もいるのでは?

1.いかにも元気がなさそう!「全身冷えタイプ」


全身に「冷え」を覚える典型的な「寒がり」タイプです。一言でいうと「元気がなさそう」にみえてしまいます。
手足がだるい 食欲がない 風邪を引きやすい
貧血気味 顔色が悪い 痩せている
疲れやすい 平熱が低め 胃腸の調子がよくない
胃下垂気味 気力が出ない 下痢をしやすい
≪該当項目≫


2.鉄分不足!「乾燥冷えタイプ」


「冷え」による血の巡りの悪さが「乾燥」につながっているタイプです。
顔色が悪い 乾燥肌 クマができやすい
不眠症気味 髪に潤いがない 抜け毛・切れ毛が多い
集中力が続かない ドライアイ よく足がつる
つめが割れやすい ささくれができやすい 青あざができやすい
≪該当項目≫


3.ストレスが原因!「うつ冷えタイプ」


「冷え」による血の巡りの悪さが、代謝を保つ自律神経機能の乱れにつながっているタイプです。
下痢や便秘をしやすい めまいがする 胃が痛くなることが多い
お腹が張っている 倦怠感がある ときおり動悸が激しくなる
頭が重く感じる 不眠症気味 肩や背中が張る
落ち込みやすい 肌に張りがない 空せきが多い
≪該当項目≫


4.血の巡り悪し!「下半身冷えタイプ」


手足が冷える「冷え」の典型的な例といえるタイプです。
肩が凝りやすい 唇が渇きやすい お腹が張っている
尿が近い シミやそばかすが多い 不眠症気味
顔や手がときおり火照る こめかみに青筋が目立つ 顔色が悪い
唇の色が悪い 月経痛、月経不順がある 冷えるとお腹がキューッと痛む
≪該当項目≫


5.「水」の流れが悪い「むくみ冷えタイプ」


お腹やお尻に特に冷えを感じる人はこのタイプです。
汗をかきやすい むくみやすい 立ちくらみしやすい
水分をよく摂る 頭痛しやすい 食べなくても太る(水太り)
肌にたるみを感じる こめかみに青筋が目立つ 天気が悪いと体調も崩れがち
胃がムカムカしがち 上半身が火照る 膀胱炎になりやすい
≪該当項目≫


6.感情が不安定な「冷えのぼせタイプ」


下半身を中心に冷えを感じ、メンタル面への影響も大きくなりがちなタイプです。
上半身がときおり急に火照る 不安感や焦燥感を覚える ヒステリーを起こす
イライラしやすい にきびができやすい 脂が浮きやすい
ときおり動悸が激しくなる 汗をかきやすい 急激に冷えを感じやすい
不眠症気味 ゲップがよく出る 頭痛しやすい
≪該当項目≫


タイプ別・今すぐ試せる自宅でかんたんストレッチ&ツボ


全身冷えタイプ

まずリラックスして、仰向けに寝ます。足を肩幅と同じくらい開き、両手はまっすぐ上に伸ばします。そして、背伸びをする感覚で、つま先と手先を同時に15秒間伸ばしましょう。これを3回繰り返します。

ツボは「三陰交」。足のくるぶしの頂点から、手の指4本分(親指以外の4指)上、すねの骨(頚骨)の内側のくぼみにあるツボです。実際に手の指を当てて測りましょう。 両手で包み込むように親指を重ね、若干強めに押してください。
乾燥冷えタイプ

まずリラックスして、仰向けに寝ます。そして左脚を、写真のように右脚の外側へ。左膝に手を添えて床へつけるように倒しましょう。左脚の太ももの裏を伸ばすような感覚です。背中は床につけるように意識し、顔は倒した脚の反対側を向くようにすると効果的です。20秒伸ばしたら、今度は左右逆の体制をとってください。これを3回繰り返します。

ツボは新陳代謝を高める「湧泉」。足の裏、つま先からかかとまでの約1/3のところに生じるくぼみ(足の指を曲げた際にできるくぼみ。第2と第3の指の骨の間に生じます)にあるツボです。写真のように、手の親指で押しましょう。
うつ冷えタイプ

まずリラックスして、仰向けに寝ます。そこから片方の膝を胸にできるだけ引きつけます。そして、外側に向かってぐるっと大きく回し、最後は思いっきり蹴るような感覚で伸ばしきります。ちょうど、水泳の平泳ぎをするような感覚です。外側に向かってぐるっと回している時はゆっくり、股関節を伸ばすようなイメージ。回し終える際は素早く、蹴るようにして脚を伸ばしてください。左右3回づつ繰り返しましょう。

ツボは「足三里」。体育座りをすると、膝蓋骨(膝のお皿)のすぐ下(やや外側)にくぼみができます。そこに人差し指を添えて、指4本分下がったところ、向こうずねのすぐ外側です。胃腸の悪い人は押すと若干痛みを覚えます。しっかり親指で押して、ほぐしましょう。足のむくみにも効果的です。
下半身冷えタイプ

床に座った姿勢で足の裏を合わせ、手を添えます。膝をなるべく床から離さないように意識しつつ、そのままゆっくりと上体をできるだけ前に倒しましょう。股関節を伸ばすイメージです。5回程度繰り返すと腰回りの冷えに効果的です。

ツボは「太谿(たいけい)」。内くるぶしのすぐ後ろ、内くるぶしとアキレス腱の間にあり、くぼんでいる人もいます。足首を軽く握るようにしながら親指で押しましょう。
むくみ冷えタイプ

立った姿勢から、まずは脚を前後に大きく開きます。この時点では膝を曲げず、両方のつま先は正面を向けるようにしてください。次に、両手を前膝の上に置きます。そして前膝をゆっくり曲げていきます。途中から後ろ脚の膝も曲げていきましょう。曲げていく過程で、上半身を前のめりにしすぎないこと、後ろ脚の足の裏を極力浮かさないように意識するのがポイントです。

ツボはむくみを取る「豊隆(ほうりゅう)」。上で紹介した「足三里」から指5本程下、そこから外側に1.5センチ程度のところ、筋肉がもっとも盛り上がっているところを押しましょう。足元から探す場合は、外くるぶしの上に手のひらを横に添え、そのまま膝のほうへ上げていきます。親指が膝下の骨に触れたとき、小指のある位置の盛り上がったところが豊隆です。足のむくみにも効果的です。
冷えのぼせタイプ

リラックスした姿勢で(膝を立てて仰向けに寝ても可)、お腹に両手を当てます。そして深く、ゆっくりと深呼吸。鼻で呼吸するようにして、 7回程度繰り返しましょう。その後、手が冷える場合は両手を組み、すべての指に力を入れて押し合います。10秒×3回繰り返しましょう。

ツボは「太衝(たいしょう)」。足の甲の親指と第2指の骨の間をつま先から手の指でなぞっていくと接合部(交差して小高く盛り上がっているところ)があります。そのすぐ手前が太衝です。腰痛やつま先の冷えに効果的です。指の代わりにサインペンのキャップのような棒状のもので押してもよいでしょう。

血を巡らせる「ポンプ」の役割を担う心臓と筋肉


ローマは一日にして成らず。冷え対策のストレッチやツボ押しも、一日にして成らず。短い時間でよいので毎日続けることが大切となります。また、「冷えのぼせタイプだから、むくみ冷えタイプのストレッチはまったく効かない」ということもありませんので、上に挙げたストレッチやツボ押しを積極的に試してみましょう。

そもそもなぜ「冷え」対策に運動が効果的なのか?ひとことでいえば血の巡りを良くするためです。血を全身に巡らせるポンプの役割を果たすのは、心臓と筋肉。適度な運動をすることによって、その働きが良くなります。同時に筋肉は、身体を温める役割も担っています。寒さで身体が震えるのは、筋肉がおのずと動いて少しでも体を温めようとしているから。よって自発的に筋肉を動かして体温を上げること、代謝がなされやすい身体を作ることが大切なんですね。

足には全身の筋肉のおよそ60〜70%が集中していますので、足のストレッチや運動は「冷え」に有効といえるでしょう。もちろん、日常生活においてなるべく歩くように心がけることも良いですよ。適度な発汗は体温調節を促し、交感神経の働きも活性化させます。ただし、かいた汗をそのままにしておくと、さらなる「冷え」につながってしまうことがありますので、運動後は充分にケアしてください。

まだまだ寒い日が続きますが、適度な運動を心がけて「冷え」に立ち向かいましょう!




冷えと運動


年が明けて約1ヶ月、お正月気分も抜けていつもの生活を取り戻してきたころでしょうか。お正月というと、家の中でテレビを見ながらゴロゴロすることが多くて運動りがちですよね。

冷えと運動