HOME > 研究員のウンチク > 【2009年2月号】冷えと運動
年が明けて約1ヶ月、お正月気分も抜けていつもの生活を取り戻してきたころでしょうか。お正月というと、家の中でテレビを見ながらゴロゴロすることが多くて運動不足になりがちですよね。また、食卓におせちやつまみが常に並び、1日中お酒を飲みながら食べているような状態・・・。ふと気が付けば・・・。
運動不足になると胴回りに反比例して筋肉は細く痩せていってしまいます。身体を温める熱を発生するのは主に全身の筋肉です。また、筋肉は血液を送り出す役割も果たしているため、身体の末端まで十分に血液が行き届かなくなる血行不良の状態になります。これが冷えの原因となります。身体が冷えるとブルブルと震えるのは身体を温めようと筋肉が自然に動く現象なのです。そのため、冷えの改善には適度な運動で筋肉を維持し、血行を良くすることが大切なのです。
しかしながら、「これはまずい!」とその時ばかり運動したからといって筋肉が太くなり、すぐに冷えが改善されるわけがありません。また、このようなパターンは長続きしないものです。普段から身体を動かすように生活の中で意識し、自分に合った運動を「毎日続ける」ことで血行促進して冷えを改善し、温まりやすい身体が創れるのです。
日常の生活の中で、近くの買い物などでもつい車を使いがちですが、運動だと思って積極的に歩くのも良い方法です。しかも、だらだら歩くのではなく普段から意識して歩けば十分な運動になるのです。ポイントは筋肉を刺激してやることです。普段はあまり運動していない人は、これだけでも冷え性改善の効果が得られるそうです。この季節、無理をして寒い外でのハードな運動をする必要はないのですね。
■ 宮沢愛夫 (養命酒中央研究所・商品開発グループ チームリーダー)