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デジタルストレスの雑学

「フリーズやクラッシュ、データ消失の落胆ストレス」「SNS映え狙いからSNS疲れに陥る人が続出」「恥が一生消えない“デジタルタトゥー”」——今月はデジタルストレスの雑学をご紹介!


フリーズやクラッシュ、データ消失の落胆ストレス

「パソコンがフリーズして、それまで入力していたデータが全部消えた!」「デジカメで撮影した画像データが開けない……」「コンピューターウィルスに感染してデータが壊れた」「徹夜で作成した文書をうっかり上書きしてしまった……!」「スマホが水没して電話番号がわからなくなってしまった」——パソコンやスマホ、デジカメなどのデジタル機器が職場や家庭に普及して約四半世紀。そんなトホホ話を耳にしたり、体験したりしたことがある人も少なくないのではないでしょうか?


アナログ作業が中心だった時代は、苦労して作った文書や思い出の詰まった大切な写真が急に消えてしまうというストレスフルな悲劇はまず起こりえないことでした。
しかし、文書も画像も音楽も映像もデジタルデータ化されてコンパクトになり、扱いが簡便になった今では、「データが突然消える」というかつてなかったリスクが増大しました。
パソコンには自動的にバックアップをとる機能などもありますが、ハードが劣化して壊れれば、中のデータも失われてしまう可能性があります。専門業者に頼んで失われたデータを復旧できる場合もありますが、一部しか復旧できないケースや、高額な費用がかかることも少なくありません。
イタい出費もさることながら、最もイタむのは、データ喪失時にガックリ落胆してストレスがマックスになる心身かもしれません。心身の健康のためにも、大切なデータのバックアップはこまめにとるようにしましょう!


スマホやパソコンを1日に〇時間以上使うと幸福度が下がる!? 

近年は、「SNS映え」するものが世界的にブームになっています。その一方、SNS映え写真を必死に投稿して「リア充」を日々アピールすることがストレスになったり、「いいね」の数やフォロワーの数で承認欲求を満たすことがむなしくなったりして、「SNS疲れ」に陥る人が増えているといわれています。

SNSの仲間同士のやりとりでも、「既読スルー」すると嫌われるのではないかと恐れ、「即レス」することに神経質になるあまり、四六時中スマホから目が離せないネット依存の人も、重度のSNS疲れに陥っているといえます。
また、SNSを巡って有名人のプライバシー漏えいスキャンダルがしばしば起きているように、SNS上の個人的なやりとりが、他人に不正に盗み見られる危険性も指摘されています。
さらに、SNSに投稿した写真から第三者に自宅の住所が特定されるケースや、「今、旅行でハワイにいます♪」と投稿したことで、留守宅に空き巣が入ったという事件も起きています。

ちなみに、オックスフォード大学が行ったデジタル機器の使用時間と幸福度の相関関係を調べた研究論文によると、スマホを1日1時間57分以上、パソコンを4時間17分以上使うと、幸福度が下がるのだとか。せめて旅行の時ぐらいは、スマホやパソコンに触れない「デジタル断食」をしてみてはいかがでしょう?


SNS映え


恥が一生消えない「デジタルタトゥー」

デジタル時代に特に気をつけなければならないのが、「デジタルタトゥー」問題です。昨今は安易ないたずら映像をインターネット上にアップする人が増えていますが、いったん拡散された情報は、どんなに消してもネット上から完全に消すことは不可能であるといわれています。まさに、デジタル社会に刻印されたタトゥー(入れ墨)のように、何年たっても自分の恥ずかしい“黒歴史”が、ネットの海に半永久的に漂い続けることになるのです。
自分の仲間内だけに見せるつもりでも、ひとたびインターネット上に公開されれば、世界中の人の目にさらされているのと同じことです。若気の至りや、一時の感情でネット上に不用意な投稿をしないように気をつけましょう。

最近は犯罪に関わるような映像をネットに投稿することで、犯人逮捕に結び付く事例もありますが、ネット上でまったく関係のない人が犯人と誤解されて拡散される事件も起きています。ネットを使えば情報はワンクリックで簡単に拡散させることができますが、事実を確認せず無責任に拡散させることは控えましょう。