HOME > 健康の雑学 > 【2009年9月号】お肌の雑学
人種による肌タイプの違いは?日本古来のスキンケア用品とは?お肌とスキンケアに関する雑学をご紹介します。
| |
今では実にたくさんのスキンケア用品が世に出回っていますが、昔の日本はどうだったのでしょうか?さまざまな天然素材がお肌に試される中で、よく知られている3つをご紹介してみましょう。 まずは「へちま水」。いつの時代も女性は美しくありたいもの。江戸時代の「大奥」において、今でいうところの化粧水として尊ばれていたといわれているのが「へちま水」です。「へちま水」を取るのは9月頃。地上30センチほどのところでツルを切って、その先を容器の中に垂らしておくと貯まります。化粧水のほか、咳止めやむくみなどに対処する薬としても売られていました。ちなみに東京・上野と谷中の境にある浄名院では、毎年十五夜の日になると「へちま供養」が行なわれ、この日にお参りすると咳や喘息によいといわれています。 次は「米ぬか」。そのまま肌に塗るのではなく、木綿などの袋に入れて、カラダをゴシゴシとこすったり、湯殿に浮かべたりして使用していました。こちらは汚れを取るとされていましたから、今でいえば石鹸にあたりますね。江戸の銭湯では番台で米ぬかを売っているところもあったとか。汚れを取るほかにも、角質が取れることからくすみ予防になったり、潤いを保つともいわれています。 さらに、ご存知の方もいらっしゃると思いますが「うぐいすの糞」。今でいえば洗顔料でしょうか。糞に含まれた酵素が、肌にキメ細かさをもたらし、美白効果があるといわれていますが、昔の人は酵素など知りえませんから、最初に使った人は勇気がありますよね。もともと衣類のシミ抜きとして使われていたそうです。ちなみに現在も「うぐいすの粉」などの名前で売られています。 |
|
歌舞伎の世界では、人物の性格や表情などを強調するために施す化粧を「隈取り」と呼びます。この「隈」とは、色の濃い部分と淡い部分があることを示す言葉。そう、目の下にできる「クマ」も、同じ意味合いを持っています。 他人から「疲れているな」と思われてしまうクマは、なぜできるのか?目の周囲は他に比べて皮膚がとても薄く、血管などの色が透けてみえる部分です。疲れたり、ストレスが貯まったり、寝不足になった時などは毛細血管の血液がうっ血した状態になり、皮膚が薄いゆえに黒味を帯びてみえる・・・それがクマの正体。さらに紫外線やこすりすぎなどによって、皮膚にメラニン色素が沈着した場合にもクマとなります。 そのため、クマを解消するためには血の巡りをよくしてあげることが必要となります。温めたタオルで目を被い、しばらくしたのちに今度は冷やしたタオルで目を被う・・・温めることと冷やすことを交互に行なうことによって血行がよくなり、クマが解消されやすくなります。これは「むくみ」にも効果的です。 また、目の周りのマッサージも効果的。1分程度、目尻から目の下を通って眉間まで、指をあててやさしく揉み解してください。先ほど述べたように「こすりすぎ」もクマの原因となりますので、あくまでも「やさしく」マッサージするようにしてくださいね。これは目のメイクを落とすときにも同じことがいえます。 |