HOME > 健康の雑学 > 【2009年4月号】眠りの雑学

眠りに関する雑学や、「寝てはいけない」会議中などにお役立ちの眠気覚まし対策などをご紹介します。
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今月の特集でも記しましたとおり、人によってベストの睡眠時間は異なります。それは過去の偉人達と照らし合わせてみても、浮き彫りになってきます。フランスを代表する英傑、ナポレオン。彼の睡眠時間が3時間だったという話はよく耳にします。一説には「昼寝」をこよなく愛していたから夜の睡眠時間は3時間で足りたのだ、ということもいわれていますが、昼寝したとしても睡眠時間は短かかったといえるでしょう。 発明王、エジソンも睡眠時間を4〜5時間で賄っていたといわれています。「みんな寝すぎている。私は死んだあとたっぷり眠るつもりだ」という名言も遺しているほどです。彼の場合は食事も人より少なめでした。持ち前の観察眼と洞察力で睡眠時間についても考察し、「食事を少なくすれば消化にかかるエネルギーが少なくて済み、結果として睡眠時間も少なくて済む」という持論を展開していました。これは現在の睡眠科学と照らし合わせても、部分的真理を含んでいます。 日本では文豪、森鴎外。4時間以上寝たことがなかったといわれています。彼の場合、日中は軍医として働いています。帰宅後に少し就寝し、夜中に目覚めたら沐浴(鴎外は入浴の習慣がなく、体を拭き清める沐浴を旨としていたとか)。その後、朝まで読書や執筆活動に充てていたとのことです。 他にもレオナルド・ダ・ヴィンチやヴィクトル・ユーゴー、野口英世など、睡眠時間の短かった偉人は多数います。彼らのように、一日の睡眠時間が6時間未満の人は「ショートスリーパー(短眠者)」といわれています。一方、9時間以上の睡眠を習慣としている人は「ロングスリーパー(長眠者)」。20世紀を代表する科学者、アインシュタインの睡眠時間は10時間、日本のノーベル賞科学者、小柴昌俊教授は11時間だそうです。 |

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とはいえ、「寝てはいけない状況」が日常生活の中であることもまた事実。重要な会議の真っ最中にコックリコックリと舟を漕いでしまっては信用問題に発展してしまいます。そこで、「眠気覚まし」についてちょっと紹介してみたいと思います。 まず、よく知られているのが、カフェインが含まれるドリンクを飲むこと。体質によって影響の度合いは異なりますが、興奮作用を及ぼし、眠気やだるさを取る効果が期待できます。代表的なのは、コーヒーです。インスタントよりもドリップ式のほうが多くのカフェインを含みます。 そのコーヒーを上回るのが紅茶。その紅茶をさらに上回るのが、玉露です。通常、カフェインは新芽に多く含まれます。玉露の場合、新芽が出たら、日光をさえぎって育てる「トンネル栽培」がよく用いられており、カフェインが多く含まれた状態が継続するため、眠気覚ましにはもっとも効果が期待できるというわけです。 その一方で、番茶や麦茶はあまりカフェインを含みません。なので夕方以降、寝る前などにはこれらのお茶がおすすめ。午後の会議で眠くならないようにするには、昼食後に一杯の玉露やドリップ式のコーヒーをおすすめします。また、最近ではカフェインの含まれたグミやサプリメント、ガムなども出回っていますので、上手に活用するようにしましょう。 それでも会議中に眠くなったとしたら、さりげなく中衝(ちゅうしょう)や合谷(ごうこく)など、手にある眠気覚ましのツボを押してみてもよいでしょう。
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