養命酒製造株式会社

ただ、現在のような科学的な医療がない時代において、いくつかの薬草を調合して病を治す行為は、一種の「魔法」として受け取られることもありました。そのためハーブの知識を持つ異教徒達の一部は「魔女」とみなされ、「魔女狩り」の弾圧に発展していった悲しい歴史があります。

その歴史を経て20世紀に入ると、ハーブなどの植物の「香り」を用いた芳香療法が生まれます。いわゆる「アロマテラピー」の登場です。植物の芳香成分を抽出して精油を作る手法も、この時代に洗練されました。

「アロマセラピーとアロマテラピー、どっちが正しいの？」という疑問を抱く人も多いと思いますが、一般的には「イギリス式」がアロマセラピー。どちらかというと、フレッシュハーブやドライハーブを用いるタイプのものです。一方アロマテラピーは「フランス式」。こちらは精油を主に用いることが多いといえます。現在アロマテラピーは、フランスをはじめドイツ、ベルギー、イタリアなどで保健が適用される、れっきとした医療の地位を獲得しています。端的に言うと、それだけ精油には「効果がある＝作用が強い」いうこと。よって、やみくもに我流で使用することは危険を招く恐れがありますので、但し書きをしっかり読むようにしましょう。

逆に、正しく使いさえすれば、精油は私たちに大きな恩恵をもたらしてくれます。積極的にハーブを「美」に生かしてみてください。