HOME > 特集記事 > 【2021年2月号】 寒い日はふとんの中でぬくぬく♪「寝たまま元気体操」で血行&筋力アップ!

寒い日はふとんの中でぬくぬく♪
「寝たまま元気体操」で血行&筋力アップ!

寒い日はふとんの中でぬくぬく♪「寝たまま元気体操」で血行&筋力アップ!

「寒くてふとんから出られない…」「朝起きたら身体のあちこちがガチガチ…」――寒い日が続くと動くのがおっくうになりがちですが、運動不足が続くと筋肉が衰えて代謝や血行が悪くなり、身体が冷えやすくなってしまいます。そこで今月は、ふとんの中でぬくぬくしたまま血行&筋力アップができる「寝たまま元気体操」をスペシャリストがお教えします!

教えていただく先生
たかこ整骨院院長
高子 大樹(たかこ・ひろき)先生
高子 大樹(たかこ・ひろき)先生

痛みの原因である黒幕から撃退するカラダ施術の専門家。「治療家ネットワーク」主宰。横浜市「たかこ整骨院」「くろまく整骨院」総院長。2006年FIFAクラブワールドカップトレーナー。20年以上にわたり10万人以上の施術を通じ、ケガ、痛みを取り除くには根本的な原因解消が必要と痛感。海外での人体解剖研修での検証を通じて、痛みを根本から取り除く独自の「痛みの黒幕理論」を提唱。『「黒幕」を知れば痛みは治る!』『足腰は1分で強くなる!』(共に自由国民社)などの著書がある。

運動不足が続くと筋肉が落ちて「冷え」が悪化するリスク大!

「毎日寒くて動く気がしない…」「おうち時間が長くてすっかり運動不足…」――そんな方は、筋肉が硬くなったり、筋肉が落ちていたりする可能性があります。体温の約4割は筋肉によって作られるので、筋肉が衰えると代謝も落ち、血行が滞って身体が冷えやすくなってしまいます。「冷えは万病のもと」といわれるように、冷えが慢性化すれば免疫力も落ち、感染症などにもかかりやすくなってしまいます。特に女性は男性よりも基礎代謝量が低く、冷えやすいので要注意です。

冷えを改善するには「血行&筋力アップ」が不可欠

筋肉が落ちると、ますます動くのがおっくうになり、さらに筋肉が衰えて血行が滞り、冷えが悪化するという悪循環に陥ってしまいます。特に下半身の筋肉は加齢によっても衰えやすいので、毎日少しずつでも運動して血行と筋力をアップさせる必要があります。
ただ、運動不足や加齢で硬くなった筋肉は柔軟に伸びず、無理に動かすと筋肉を痛めてしまうことがあります。特に寝起きは身体が硬くなっているので、まずは血行を促し、筋肉を少しずつほぐす、ウォーミングアップをしましょう。

ふとんの中でぬくぬく♪
「寝たまま元気体操」で血行&筋力アップ!

「寝たまま元気体操」は、寒い朝にふとんに入ったままできる4つのウォーミングアップ体操です。どれも身体に負担をかけない簡単な動きですが、1~4の体操をすると血行がよくなって身体の中からポカポカしてきます。寝起きでガチガチだった身体も自然にほぐれるので、ぜひお試しください。この体操を毎朝続けることで、筋力がアップして冷えにくい身体に改善できます。
※万が一体操中に強い痛みを感じたら無理に力を入れないでください。

寝たまま元気体操 1 プルプル体操

合掌して太ももにふとんをはさんで力を入れている絵

仰向けに寝たまま胸の前で合掌し、両足をまっすぐそろえて、掛けぶとんを太ももにはさみます。その姿勢のまま、両ひじに軽く力を入れて手のひらをグーっと押し合い、同時に太ももにも軽く力を入れてはさんだふとんをギューッと圧迫します。30秒~1分ほどして手や足がプルプル震えてきたら力を抜きます。

POINT

力を入れた手足がプルプルするのは、骨格筋が小刻みに収縮するからです。寒いと身体が熱を産出するために骨格筋がブルブル震える現象が起きますが、これと同様の効果が期待できます。身体を大きく動かさなくても、寝たまま「プルプル体操」をするだけで背中にある大きな僧帽筋(そうぼうきん)や、太ももの大腿四頭筋(だいたいしとうきん)が収縮して全身がじんわりあたたまってきます。

寝たまま元気体操 2 首ヒネリ体操

右手で頭を押して首を右側にひねっている絵

仰向けに寝たまま、左手で右側頭部をゆっくりと左側に押していき、少し「痛気持ちいい」と感じるところで止めて一呼吸したら元に戻します。反対側も同じようにヒネります。左右差があるので、気持ちいいと感じたら少し長めに押しましょう。

POINT

寒くて背中をまるめたり、うつむいた姿勢でスマホを長時間見たりしていると、首(頚椎)にゆがみが出てきます。首がゆがむと脳と全身をつなぐ血管や神経が圧迫され、自律神経がうまく働かなくなって血行が悪くなってしまいます。首を左右にヒネることで、頸部にある胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)が伸縮して首のゆがみを改善するのに役立ちます。

寝たまま元気体操 3 風船体操

イラスト

1. 仰向けに寝たままひざを立てて両手をお腹に当て、3秒間かけて鼻から息を一気に吸い、風船をフゥーっとふくらませるようなイメージでお腹をふくらませてください。

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2. 腹圧がグーっと高まるのを感じたら、風船の空気がシューっと抜けていくようなイメージで鼻もしくは口から約10秒間かけて息を細く長く吐いてください。1~2の呼吸を5~20回行います。

POINT

「風船体操」をすることで、第二の心臓といわれるふくらはぎの筋肉も柔らかくなって血行がよくなり、冷え改善に役立ちます。「風船体操」を行う前後にふくらはぎを触ると、やわらかくなっているのを実感できます。もしあまりやわらかくなっていない場合は「風船呼吸」を5回~10回追加してみてください。

寝たまま元気体操 4 シェー体操

イラスト

1. 仰向けに寝たまま、両足を肩幅ぐらいに開いて両ひざを立てます。左右の手のひらは下に向け、両脇を自然に置きます。

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2. 両足を右に倒し、ゆっくりと鼻から息を吸って、口から吐く腹式呼吸を行います。

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3. 右足を左膝の上に軽くのせて腹式呼吸を行います。呼吸すると足の重みが自然にひざにかかるので、足に力を入れてひざを無理に押さないように注意しましょう。

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4. 左腕を頭の方に上げて左わき腹を伸ばし、右手はお腹にのせます。このポーズのまま腹式呼吸を30秒間続けたら、1に戻って反対側も同じように行い、左右1セット(1分間)を3セット行うのが理想的です。
※腕が上がりにくい方は無理に上げないでください。腰から太ももの付け根の筋肉が伸びていればOKです。

POINT

「シェー体操」は赤塚不二夫さんの人気マンガ『おそ松くん』に登場するキャラクター「イヤミ」がびっくりした時に「シェー!」と叫ぶポーズにちょっと似ています。この体操によって腰回りや太ももの筋肉や筋膜を無理なく伸ばすことができ、足の付け根にあるリンパの巡りもよくなるので、血行促進に役立ちます。



まとめ

ふとんの中で簡単にできる「寝たまま元気体操」なら、無理せず毎朝続けられますね。寒い朝は「寝たまま元気体操」で血行&筋力をアップして冷えを撃退しましょう!



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