HOME > 特集記事> 【2010年3月号】健康な歯で“噛む”
歯は、食べ物をすりつぶすためだけのものにあらず!しっかりと“噛む”行為は、身体全体の健康を左右する大切な要素です。咬み合わせチェックや歯磨きのコツなど、“噛む”ことに今回は注目してみました。
咬み合わせの悪さは、胃腸などの内臓疾患や頭痛、肩こりなど、さまざまなトラブルを引き起こすといわれています。咬み合わせのバランスが崩れる要因は先天的なものもありますが、柔らかいものばかり食べる習慣がついている人や、頬杖をつく癖がある人も要注意です。歯が抜け落ちた状態でありながら治療せずに放っておいている人、虫歯が痛むからといって左右どちらか一方でばかり噛んでいる人も気をつけましょう。噛む側の筋肉ばかりが発達することにより、身体や全身の骨の歪みにつながることもあります。 さらに咬み合わせの悪さ自体が歯周病の遠因になることも。咬み合わせが悪いと、ある特定の歯にばかり加重がかかることになります。結果、歯の周辺組織にも負担がかかり、歯と歯ぐきに隙間(ポケット)が発生。ここに歯垢がたまりやすくなり、炎症が起きて、ひいては歯周病になってしまう、というわけです。 自分の咬み合わせに対して少しでも不安がある方は、ぜひとも歯科医師に相談してみることをおすすめします。 また、咬み合わせに問題がない人も、普段の暮らしの中で、硬いものを敬遠せずにしっかりと噛みながら食べるようにしましょう。
虫歯や歯周病の原因となるのはプラーク、すなわち歯垢です。虫歯菌を含んだ歯垢がそのまま放置されていると、やがて石灰化します。これが歯石と呼ばれるもの。歯と歯ぐきの間に歯石がつくと、歯と歯ぐきに隙間(ポケット)が生じ、食べかすなどがつまりやすくなります。これを餌にして虫歯菌は繁殖し、ひいては炎症を起こして歯肉炎の原因となります。 歯肉炎は歯ぐきの炎症にとどまりますが、これが進行して歯を支える歯槽骨や歯根膜にまで炎症が達してしまうと、いわゆる「歯周病」。やがて歯を支えることができなくなり、歯が抜け落ちてしまうことになります。 日常の中で歯垢を掃除する手段としては、皆さんが日々行なっている「歯磨き」があります。歯磨きをする際は、以下のことを心がけてください。
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