HOME > 特集記事> 【2009年8月号】コーヒーのある暮らし
コーヒーで、ホッと一息リラックス。自宅で簡単にできる美味しい淹れ方や水出しコーヒーの作り方、ちょっと変わった「コーヒーに入れると美味しいモノ」をご紹介します!
暑い夏がやってきました!キンキンに冷えたアイスコーヒーに癒されている方も多いはず。そこでまずは、自宅で簡単にできる“水出し”アイスコーヒーの作り方をご紹介しましょう。
どうですか?いたってカンタンですよね。お湯で抽出したコーヒーを冷ましても、アイスコーヒーは出来ます。ただし一度温まったコーヒーは酸化が進みやすいので、これを冷ますと風味や香り、味も損なわれてしまうんです。 味に凝ろう、と思えばとことんまで凝れるのがコーヒー。じつに奥深い世界といえますが、馴染みのない方でも手軽に美味しいコーヒーを淹れられる手法といえば、挽いたコーヒー豆をペーパーフィルターでドリップ(抽出)する方法です。さっそくコツをご紹介しましょう。
深い香りとほのかな苦味・・・朝食どきに、仕事の合間のひとときに、午後のお茶の時間や夕食後のリラックスタイムなどに、一杯のコーヒーを楽しんでいる方もいらっしゃることでしょう。 日本において、コーヒーはここ10年ほどで、外資コーヒーチェーンの台頭などをきっかけに、よりいっそうお手軽なものになりました。かつて「本格的」なコーヒーといえば、サイフォンなどの器具をズラリ揃えた喫茶店で飲むものでしたが、昨今では安価な家庭用の道具も多く出回り、手軽に飲めるコーヒーの種類もカフェオレ、エスプレッソ、カプチーノなど、より多様になったといえます。 ストレスの多い現代社会において、コーヒーがもたらすリラックス効果が注目されています。苦味や酸味が精神的なストレスを緩和させ、コーヒーの香りそのものにも沈静作用があるといった検証結果もみられるようになりました。 また、血流をよくする作用のため、朝に飲むと身体が目覚めやすくなるといったことも期待できます。ただし就寝前に飲むと逆に目が冴えてしまったり、一日に大量に飲みすぎてはダメ。また、砂糖やクリームを入れて飲む方は、糖分や脂肪の摂りすぎにもつながります。何事も「過ぎたるは及ばざるがごとし」です。上手にコーヒーと付き合って、くつろぎのひとときを手に入れましょう。
コーヒーと意外な相性の良さを発揮するのが、ローズやミントなどのハーブ。コーヒーの粉に少量のドライローズやドライミントを混ぜ合わせて、そのままドリップ。コーヒー本来の味をそこなわず、爽やかな香り漂うドリンクとなります。生のミントの葉をコーヒーに浮かべて飲んでもよいでしょう。 キューバやジャマイカ、グァテマラなど、中米諸国にはコーヒーで名の知られた国がいくつもあります。カリブ海に浮かぶ島、ハイチもそのひとつ。ハイチ産のコーヒー豆を使った「ハイチコーヒー」は品質も高く、深い味わいがありつつも飲みやすいコーヒーとしてだんだんとその名を世界に知らしめつつあります。そんなハイチコーヒーのひとつの飲み方が、ラム酒を数滴垂らして飲むこと。甘いラムの香りがコーヒーの味わいとケンカすることなく、芳醇な味をもたらしてくれます。 シナモンの粉末をコーヒーに振りかけたり、シナモンスティックでコーヒーをかき回して飲む手法は、近年日本でも普及しています。こちらも「香りづけ」の意味合いが強いといえますね。メキシコの「カフェ・デ・オジャ」というコーヒーはシナモンと黒砂糖を加える一品です。 ヨーロッパではコーヒーのお茶うけとして、チーズなどの乳製品が喜ばれます。コーヒーと乳製品の相性は、日本人の私達にとってもことのほか悪くありません。バターひとかけらを直接コーヒーに浮かべるバターコーヒーもまたしかり。アフリカなどでも好まれているスタイルです。煎った豆にバターをコーティングしてから挽く方法もありますが、直接浮かべてもなかなかの味です。 ショウガ科に属するスパイス、カルダモン。アラブ諸国ではコーヒーにカルダモンを1〜2粒、手で割ってパラパラとコーヒーに入れて飲むことがよくあります。ほのかにスパイシーな香りが漂い、いつものコーヒーとは違うテイストを楽しめます。 最近よく「ベトナムコーヒー」の名を耳にするようになりました。カップにあらかじめコンデンスミルク(練乳)を入れておき、その上から深煎りコーヒーを注ぎます。お砂糖とミルクを加えたいつものコーヒーと異なる、濃厚でまったりとしたデザート感覚のコーヒーに仕上がります。 コーヒーは、緑色をしたコーヒーの生豆を煎って『焙煎(ロースト)』し、焙煎した豆を『挽いて(ミル)』、粉になったコーヒーを淹れる、つまり『抽出(ドリップ)』することで出来上がります。 先ほど、手軽な方法としてペーパードリップでの抽出のコツを紹介しましたが、美味しいコーヒーを飲みたいけれど「どこから手をつけていいかわからない」という声もよく耳にします。そこで、順を追ってご紹介したいと思います。 まずは、どうやって豆を選べばよいか。コーヒー豆は産出国によって味が変わります。「ブラジル」「コロンビア」といった南米産の豆はマイルドなものが多く、アフリカ産は個性派揃いです。ただし数がありすぎるのと、豆の焙煎具合(ロースト時間が短い浅煎りか、長い深煎りか、中くらいの中煎りか)によって味も変わります。そこでまずオススメなのは、いろいろな豆を混ぜ合わせて挽いた「ブレンド」を買ってみること。その味が気に入れば、何と何と何が入っているのか、お店の人に聞いてみて、その中の単一種類を購入して飲んでみましょう。最初は豆そのものを買うよりも、お店で挽いてもらったほうがよいでしょう。挽いたコーヒーの粉は冷凍庫での保存が望ましいです。 豆の特製を覚えたら、「その豆に合う抽出道具」も聞いてみましょう。豆や焙煎度合、挽き度合(粗引きかどうか)によって、どんなドリッパーがよいか等を教えてくれると思います。 その後は、抽出の一歩手前の段階である「挽く」ことも自分でやってみる。手動や電動の「ミル」という道具で豆を挽きます。自分で挽くと、粗引きで挽いた場合はこんな味になるのか、といった加減がわかってきます。 そこまでたどり着いたら、最後は「焙煎」。焙煎もご自宅でできるんですよ。網状の手動焙煎機や陶器製の焙煎機が売られています。ガスコンロの上で炙り、緑色の豆がこんがりと、香ばしい匂いを発しながら「コーヒー色」に変わってゆく様を楽しんでください。 |