icon_bottle_mini 薬酒が飲まれ続ける理由

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薬酒特有の快い飲用感

薬酒は、東洋においても西洋においてもかなり早い時期から用いられてきました。 当初は領域も広く、さまざまな疾病に用いられていましたが、やがて時代が進むにつれて、滋養強壮や体質改善、慢性疾患などの分野で多用されるようになりました。

滋養強壮や体質改善などの場合、急性疾患のようにそのときだけの治療と違って、どうしてもある程度の服用期間が必要となります。したがって、そのための薬は日常生活の中で楽しく続けて服用できることが大切な条件となってきます。その点、薬酒は好適な条件を備えていました。

異物感や違和感がなく飲みやすい、生薬の自然の香味とアルコールの官能的要素が一体となっているため、心身に快い刺激となって楽しく飲用できるなど、薬酒特有の“快い飲用感”が大きな要因でした。

薬酒なるほどMEMO

媚薬(びやく)
気分を高めたり相手に恋慕の情をおこさせる薬。ほれ薬。薬酒の歴史は滋養強壮。不老不死のためと同時に媚薬創出の歴史でもあったといえる。洋の東西を問わずこれにまつわる逸話は数多い。

楽しく飲用できる薬として

薬酒特有の飲用感は、錠剤やカプセル剤など「固形」化した最近の薬では味わうことのできない魅力であり、「良薬口に苦し」ではなく、「良薬は口に快し」として、薬酒がいつの時代にも人々に飲まれ続けてきている理由にもなっています。

近年、自分の健康は自分で守るという考えから、セルフメディケーションということがより一層重要視されてきています。

このセルフメディケーションのための薬として、効果への期待感と快い飲用感を味わいながら、日常生活の中で気軽に楽しく飲むことができる薬酒は、その自然性や本来の効用と相まって、これからもますます愛用されるようになると思われます。

薬酒なるほどMEMO

平人(へいじん)
漢方でいう健康な人のこと。体のどこにも病的症状がなく、自然に親しみ、生の喜びを感じている人をいうが、特に「生の喜びを感じている」かどうかが大切だとされる。薬酒の目的もこの「平人」を目標にしている。つまり薬酒の滋養強壮という効能は、体の基本的な働きを整えながら各種の症状を改善し、体を本来の健康に導くというもので、この効能に加えて、毎日楽しみながら飲むその快い飲用感が、健康への予感と生への喜びを与えてくれるところに薬酒の特徴がある。

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