HOME > 名言集 > 【2005年1月号】人生は、できることに集中することであり、できないことを悔やむことではない。
アインシュタイン以降の物理学、宇宙論の第一人者、スティーブン・ホーキング博士。幼少の頃から数学や物理学に才能を発揮していた彼は、17歳でオックスフォード大学に入学。その在学中に、筋萎縮症性側索硬化症という難病にかかり、大きなショックを受けます。しかし、博士の強固な意志と周囲の協力により、精力的に研究を続けていきました。ケンブリッジ大学院の研究生として本格的な宇宙論の研究を始め、1960年後半に「宇宙にはブラックホールが存在する」ことを示します。1980年代になってからは、宇宙の起源や量子力学が宇宙の運命に及ぼす影響について研究を開始。まだ、どうやって宇宙ができたかは解明されていませんが、博士の功績はじつに大きなものです。
筋萎縮症性側索硬化症は、筋肉に血液がうまく供給されず、次第に全身の筋肉が衰えていくというもの。さらに1985年に患った肺炎により、24時間介護が必要となりました。喋ることもできません。しかしスピーチ・シンセサイザーやポータブル・コンピュータを駆使し、大学等で講演活動を行っています。周囲の理解、協力が博士にとって大きな存在であることは間違いありません。そして、それらを無駄しない、まさに「できることに集中する」人生を送っているといえるでしょう。宇宙は無限かもしれませんが、人の一生は有限。後悔の時間は、反省点を拾い上げる程度に切り上げ、できることに集中して仕事、生活、人生をこなしていきたいものです。