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信州のもうひとつの特産 『塩いか』


信州の特産に「塩いか」(塩丸いかとも言う)というものがあります。塩イカは皮を剥いたスルメイカから内臓を取り除き、茹でてイカの胴体に塩を詰めて加工 したものです。この辺のスーパーなどでは普通に売られており、私の家では幼い頃から食卓に並べられていた食材です。しかし、他県に住む知人が塩イカを珍しそうに食べているのを見て、初めて信州の特産であることに気付きました。



昔、冷蔵・冷凍できなかった海の無い信州で保存食として活用されており、それが今でも伝統食として引き継がれているのでしょう。塩イカの食べ方ですが、このままでは塩辛くて食べられませんので一晩くらい塩抜きをして食べます。塩抜きの後、輪切りにしてキュウリ、キャベツ、ワカメなどと「酢の物」「和え物」にする料理が定番です。



塩抜き(左)  キュウリとの和え物(右)


今は夏野菜が美味しい時期ですので、塩抜きの際に少し塩気を残すようにして野菜と簡単に和えるだけで、塩が野菜に染み込んで美味しくいただけます。
長野県に来た時には是非、お土産にどうぞ。




■松見 繁(養命酒中央研究所・主任研究員)
冬の寒さより、夏の暑さのほうが苦手です。ちょうど今頃、長野に住んでて本当に良かったと思う季節です。