HOME > 健康レシピ > 【2006年6月号】荷葉飯(ほーいっぷふぁん)

香りのよい荷葉飯でほっこりリラックス!:「荷葉飯(ほーいっぷふぁん)」


   
皮なし鶏むね肉50g
干しシイタケ4枚
(小さめのもの)
ハスの実 10個
干しエビ5g
うずらの卵 4個
小さじ1/2
少々
麺つゆ 大さじ1
醤油 大さじ2
もち米 カップ1
うるち米 カップ1
スープ 300cc
(干しエビ、
干しシイタケの
戻し汁を含む)

作り方

1.もち米とうるち米をまぜ、洗った後1時間水に浸しておく。
2.ハスの葉はたっぷりの水に浸しておく。
3. 鶏肉は1cm角に切り、酒と塩で下味をつける。
4.干しエビはぬるま湯でもどしておく。干しシイタケはぬるま湯でもどして石づきをとり、1cm角に切る。干しエビと干しシイタケのもどし汁はスープに加える。
5.ハスの実はやわらかく茹でて、中の芯をヨウジでとる。
6.フライパンにサラダ油を熱し、4を入れて香ばしい香りがするまで炒める。
7. 6に3を加え、色が変わったら5を加えて炒め、麺つゆで味つけする。
8. 水気を切った1を加え、さっくり混ぜる。スープ、調味料を加えてフタをし、ときどき混ぜながら水気がなくなるまで煮詰める。
9. セイロに2の水気を切って表を内側にして敷き、8を載せて20分強火で蒸す。




新緑が美しい5月になると、暦の上ではすでに立夏、日差しが強くなって夏の気配を感じられるようになります。
漢方の考えでは、この日から立秋の前日までが夏。立夏は、春分と夏至のちょうど中間です。意外に雨も多く降り、体に湿気がたまりがちになります。4月から新しい生活をスタートした方は、環境の変化にそろろそ慣れもでてくる頃。緊張などのストレスがふっとゆるんでくると、不調が出やすくなります。

漢方で暑い夏の始まりには「心」の養生が重要と考えるのですが、「心」は心臓の循環機能だけでなく自律神経の働きも含みます。蓮の葉には、体内の余分な熱をとりむくみを解消させ、リラックス効果が信じられています。

香りのよい荷葉飯でほっこり気分を落ち着け、夏の養生の準備をはじめましょう。



今月の食材:蓮葉(ほーいっぷ)「蓮葉(かよう)」



泥の中から汚れのない美しい花を咲かせることから、蓮は俗塵に染まることのない君子の花といわれます。

その葉には、熱を下げて暑気を払い、心が安らかになって神経を鎮め、さらには下痢を止めるなどさまざまな効能が信じられており、アジアではお茶によく使われます。表面に凹凸があって蝋状の物質で覆われているため、撥水作用があり、うまみをぎゅっと閉じ込めて作る蒸し物には最適です。
ごはんをそのまま巻いて蒸してもおいしいのですが、セイロや蒸し器の大きさに合わせ、ハサミで適当にカットし上に丸く切った蓮の葉でフタをすると使いやすく、また食べやすくなります。


荷葉飯(かようはん)


セイロのフタを開けた瞬間、蓮の葉のなんともいえない芳香が鼻をくすぐって、食欲をそそります。
干した素材のうまみを吸い込んだごはんは、香りがよく、かみしめるほどにおいしさが広がります。

もともと荷葉飯というのは、一晩水に浸したもち米を使い、蓮の葉を何枚も重ねたセイロで長時間蒸しあげてつくる、とても手のかかる料理です。ここではもち米にうるち米を混ぜたことで浸水は1時間、さらに一度煮込んで火を通してから蒸しあげるので、短時間で仕上がります。