温育ライフで不調を解決

「血行」と「代謝」を良くする温育ライフで不調を解決

日頃の生活習慣から、長い歳月をかけて体に現れた冷えは一朝一夕で改善できるものではありません。
冷えやすい時代にいることを自覚し、着る物や食べる物、そして毎日の習慣において、“温める”ことに意識を向けていくことが大切です。
体が温まると、血行がよくなり、代謝もスムーズに。
そうして巡りのよくなった体は不調を寄せつけません。
自身や家族の健康な生涯を育むために、次ページからの「衣」・「食」・「暮らし」のコツを参考に、“温めて育む”温育ライフを実践していきましょう。

温育ライフの3つのコツ

衣のコツ

寒い季節だけでなく、冷房が普及している現代は夏でも冷え対策が必要です。
問題となるのが温度差。
特に夏は冷房の利いた室内と外気の温度差が激しく、その極端な温度差は自律神経を乱し、冷えを招いたり、悪化させたりしてしまいます。
対策として必要なのが衣服でのこまめな温度調節です。
暑くなったら脱ぎ、寒くなったら着られるような重ね着アイテムが役立ちます。
下記のポイントも押さえておきましょう。

上に薄く、下に厚く

服装は1年を通して「上半身は薄く、下半身は厚く」が基本です。その理由は、下半身は心臓から遠く、重力もよりかかるため血流が滞りやすく冷えやすい部分だから。夏でも室内では靴下を履くなどし、足元を冷やさないようにしましょう。

3首を温める

首、手首、足首の「首」が字がつく部分は、皮膚のすぐ下を血流の多い動脈が流れているため、気温の影響を受けやすいが特徴です。一方で、この部分を温めると、全身が効率よく温まります。首であれば夏にはスカーフ、冬にはマフラーを活用し、冷やさないようにしましょう。

お腹周りを冷やさない

腸や子宮などの器官がある腹部、お尻の少し上の副交感神経の中枢がある仙骨付近は大切な温めポイント。腹巻きを使ったり、腰に使い捨てカイロを貼ったりするのも有効です。

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食のコツ

食べる物によって体が温まったり、冷えてしまったりと、食事は体に大きな影響を与えます。
中でも今、私たちが気をつけるべきは、食べ過ぎです。
食べ過ぎると消化・吸収を活発にするために、胃腸に血流が集中します。
その分、全身に血液が行き届かなくなり、冷えが生じてしまいます。
食事は腹八分目で、なるべく規則正しく摂るようにしましょう。
また、体を温める意味でも、よくかんで食べることが大切です。

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暮らしのコツ

日常生活の中にはたくさんの温めポイントがあります。体を動かす時に下半身の筋肉を意識したり風呂の湯温をぬるめに設定したりするなどポイントを押さえて、効果的に体を温めていきましょう。
また、自律神経のバランスを乱さないことも大切。
ストレスや疲れはため込まず、上手に解消していきましょう。
内臓の働きやホルモン分泌と深くかかわっている体内時計※を整えることも、冷えない体づくりには欠かせません。

※人の体に備わっている、1日周期で体のリズムを刻むシステム。周期には個人差があり、通常は24.2時間くらいとされている。

夏は夏らしく、冬は冬らしく

冷暖房の温度設定は、夏は少し暑さを感じるくらい、冬は少し寒さを感じるくらいが適当。
夏なのに肌寒い室内にいると、本来の体温調節機能を乱すことにもつながります。目安としては、夏は28℃、冬は20℃。節電にも貢献できます。

日常動作を運動に変える

筋肉量が増えると熱を生み出しやすい体に。
階段を使ったり、大股で早歩きをしたり、家事で体を動かしたりし、日常生活の中で筋肉を鍛えましょう。
特に、お尻や太ももなど大きな筋肉がある下半身を鍛える運動は、筋肉量アップに効果的です。

毎日の微温浴が効果的

38~40℃のぬるめの湯に浸かる(微温浴)と副交感神経が優位になり、血流がよくなります。
細胞を修復し、不調の改善にもつながるヒートショックプロテイン※ の生成も促されます。
就寝前、10分以上を目安にじっくり温まりましょう。

※ダメージを受けた細胞を修復する能力が高い、抗ストレスタンパク質のこと。

22時〜2時には熟睡を

睡眠は冷えない体を育む大切な時間。
人は深い眠りについている時に、
疲労回復にかかわる成長ホルモンの分泌が増えたり、免疫細胞の修復が行われたりします。

朝は太陽の光を浴びる

体内時計は毎日リセットすることが大切です。
その働きを担うのが、朝の太陽の光。
毎朝同じ時間に朝日を浴びると体の働きが整い、冷え対策にもつながります。

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