養命酒ライフスタイルマガジン

健康の雑学

駒ヶ根の雑学

「養命酒 駒ヶ根工場」の見学に出かけた際はぜひ体験したい駒ヶ根の名所めぐりやご当地名物「駒ヶ根ソースかつ丼」についての雑学をご紹介!

絶景!「千畳敷カール」の雑学

中央アルプスの登山口である駒ヶ根市からは、標高3000m級の山々のおひざ元まで、バスとロープウェイを乗り継ぎ、わずか1時間ほどで約2000mの標高差を一気に上昇することができます。おもしろいのは、「しらび平駅」から日本初の山岳ロープウェイを伝って、日本最高所にある標高約2600mの鉄道駅「千畳駅」までの約7分半のドラマティックな空中散歩。ロープウェイが上昇するつれ、みるみる視界が開け、深い渓谷の向こうに息をのむような日本アルプスの大パノラマが見えてくる瞬間は圧巻です。さらに、雲海の向こうには富士山の威容も拝むことができます。

ロープウェイ、千畳敷カール

千畳駅に降り立てば、目の前に出現するのは、ヨーデルとともに『アルプスの少女ハイジ』が駆けてきそうな光景。標高2900m以上の切り立った宝剣岳を背景に、お椀型の「千畳敷カール」が広がっています。カールとは2万年前の氷河期に氷で削られてできたお椀型の地形のことで、千畳敷カールは日本を代表するカールです。 写真は春スキーヤーでにぎわう5月の風景ですが、夏になると雪の下から澄んだ剣ケ池が現れ、カール一帯は150種もの高山植物が咲き乱れるお花畑に変身します。 ちなみに、千畳敷の№1アイドルは、イタチ科のオコジョ。千畳敷のお土産屋さんでもオコジョグッズが大人気です。ただし、本物のオコジョは天然記念物指定の絶滅危惧種なので、なかなかお目にかかれないようです。もしオコジョに出会ったら、そっと見守ってあげましょう。

オコジョ


神秘!ヒカリゴケと霊犬早太郎の雑学

駒ヶ根を訪れたら、ぜひ拝観したいのが南信州随一の祈願霊場として知られる「光前寺」。長野県有数の大寺として、見事なしだれ桜や、国の名勝に指定された庭園も有しています。樹齢数百年の杉の巨木が立ち並ぶ境内の石垣には、角度によって鮮やかな蛍光グリーンに発光して見える寺の名物ヒカリゴケも群生。それを探しながら境内を散策するのも一興です。

光前寺

さらに、光前寺といえば有名なのが「霊犬早太伝説」です。遡ること700年ほど前、光前寺には早太郎という屈強な山犬が飼われていました。
同じころ、遠州府中(静岡県磐田市)の見付天神社では、毎年祭りの夜に女の子を人身御供として老ヒヒの怪物に捧げる風習がありました。これを知った旅の僧は、怪物が信州の早太郎を恐れていることを突き止めると、早太郎を探して光前寺にたどり着き、寺から早太郎を借り受けました。早太郎のおかげで老ヒヒを見事退治することができましたが、闘いで深手を負った早太郎は、光前寺まで帰り着くと、一声高く吠えて息絶えてしまいました。
今も、光前寺の本堂横には、早太郎のお墓が手厚くまつられており、早太郎は災難除、厄除の霊犬として信仰を集めています。付近には早太郎の名にあやかった「早太郎温泉郷」もあり、駒ヶ根を訪れる旅人たちの疲れを癒やしています。

早太郎みくじ

名物!「駒ヶ根ソースかつ丼」の雑学

駒ヶ根に来たら一度は食べたいのがご当地名物「駒ヶ根ソースかつ丼」です。なぜソースかつ丼なのか?——遡ること昭和の初めごろより、駒ヶ根市内では、ご飯の上に千切りキャベツを敷き、ソースにくぐらせた「かつ」を載せた丼がよく食べられていたようです。
最初にソースかつ丼を考案したのは、ソースかつ丼の元祖といわれる「喜楽」の初代店主という説が有力です。食通だった彼は、昭和11年ごろ、今の駒ヶ根駅の前身である赤穂駅にカフェを開店し、そこでアツアツの揚げたてとんかつにソースをかけ、ひんやりキャベツとの相性のよさにこだわったソースかつ丼を提供しました。それが人気を呼んで次第に広まったようです。
現在、駒ヶ根には「駒ヶ根ソースかつ丼会」が審査して認めた公認店が40軒以上もひしめき、観光客はもちろん、ソースかつ丼をこよなく愛する駒ヶ根市民でにぎわっています。
ちなみに、駒ヶ根では「かつ丼ください!」というと、ソースかつ丼が出てくるのが当たり前。いわゆる卵でとじたかつ丼は、「卵とじかつ丼にしてください!」とオーダーしなければ出てきませんのでご注意を。

駒ヶ根ソースかつ丼