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手のひらだけで簡単冷えチェック!湯たんぽ活用セルフケア術

「寒くなると冷えが悪化して体調を崩す…」「手足が冷えて眠れない…」そんな悩み多き冷え症さんのために、今月は温活のスペシャリストドクターに即効で体が温まって免疫力をアップできる簡単な冷えとりセルフケア術を教えていただきます。

冷えとりのスペシャリストに訊いた!

冷えとりセルフケア術を教えてくださるのは、体を温めることで自律神経をコントロールし、免疫力を高める健康法を提唱している班目健夫先生。元気通信編集員が実際に体験してきました!

青山・まだらめクリニック 自律神経免疫治療研究所
班目 健夫(まだらめ たけお)医学博士

1954年、山形県生まれ。岩手医科大学医学部卒業。1984年、医学博士号取得。東京女子医科大学附属東洋医学研究所助手を経て、東京女子医科大学附属成人医療センター自然医療外来担当。2004年より東京女子医科大学附属青山自然医療研究所クリニック講師。2011年、青山・まだらめクリニック  自律神経免疫治療研究所を開設。西洋医学の専門領域は内科、肝臓学、消化器内科。

なぜ冷えは万病のもとなの?

「冷えは万病のもと」といわれる理由ですが、まず、冷えると自律神経はその“冷え”に反応し、交感神経が優位になって、全身の血流が悪くなります。血流が悪くなると、内臓機能が低下し、免疫力も下がり、心身の様々な不調を引き起こしやすくなるのです。これを改善するには、「体を温めて、副交感神経を優位にすること」が必須です。そうすれば、自律神経バランスが整って、血流がよくなり、免疫力もアップします。

意外と自覚がない「隠れ冷え」をチェック!

ストレス社会に生きる現代人の多くは、交感神経が優位になって自律神経のバランスを崩し、血流が悪くなって体が冷えがちですが、それが当たり前になって、自分の体が冷えていることに気付いていない人が少なくありません。あなたの体がどのくらい冷えているのか、体温計を使わず、手を使ってセルフチェックする方法があるので、ぜひ試してみてください。

  1. 朝目覚めたら、布団の中でわきの下に手を挟み、わきの下の温度を手で感じとります。
    もし手がわきの下より冷たいと感じたら、手が冷えている証拠ですが、あくまでも「わきの下の温度=内臓温度の目安」になるので、わきの下の温度を手で覚えてください。
  2. わきの下の温度を確認した手を「おへその下」にあてて、わきの下との温度差を確認。
  3. 手を「おへその上」にあてて、わきの下との温度差を確認。
  4. 手を「太ももの前面」にあてて、わきの下との温度差を確認。
  5. 手を「お尻」にあてて、わきの下との温度差を確認。
  6. 手を「二の腕」にあてて、わきの下との温度差を確認。
チェック結果!
温度差をまったく感じなかった人
内臓と体表面が同じ温度をキープしているので、血流がよく、冷えがない状態です。
チェック結果!
一部の部位がわきの下より冷たかった人
わきの下より冷たいと感じた部位が冷えています。冷えている部位を意識して温めましょう。
チェック結果!
全ての部位がわきの下より冷たかった人
全ての部位がわきの下より冷たいと感じた人は、血流がかなり悪化している重度の冷え症です!
全身を積極的に温める必要があります。

冷え解消効果がダントツに高い湯たんぽ活用術!

体の冷えを改善するのに最も手っ取り早く、効果が高いのが湯たんぽです。
例えば一般的な2000ml入り湯たんぽに100℃の熱湯を入れた場合の体を温めるパワーは、13万calもあります。
湯たんぽの熱量はお湯の量が多いほど高くなるので、沸騰したお湯がなるべくたっぷり入る湯たんぽを使いましょう。

この順番で温めていくと効果的!

「隠れ冷えチェック」でわきの下より温度差がある部位があった人は、大きな筋肉が集中している4つの部位を中心に、次の順番で湯たんぽを移動させて温めていくと、全身の血流が改善して免疫力が上ります。

元気通信編集部員が湯たんぽ活用術にトライ!

1. お腹

お腹

湯たんぽを抱いて、お腹と一緒に手も温めます。

2. 太もも前面

太もも前面

湯たんぽを太ももにのせて、位置をずらしながらまんべんなく温めます。

3. お尻

お尻

湯たんぽを椅子の背にたてかけて、お尻と腰を温めます。

4. 二の腕

二の腕

湯たんぽをテーブルに置き、左右の二の腕を温めます。

ここに注意

  • 発汗する前に湯たんぽを移動させましょう。
  • 湯たんぽは必ず専用カバーに入れ、地肌に触れないようにしましょう。

冷え症さんにおすすめ!冷え改善マッサージ

筋肉を湯たんぽで温めたら、手足の筋肉のコリをゆるめて血流が滞らないようにしましょう。

その1 指もみ&爪先立ち

爪の生え際には、東洋医学でいう気(エネルギー)が流れるポイントがあります。手の指先をぎゅっともんで刺激することで、手が温かくなり、副交感神経が優位になって、免疫力も上がります。足の指は爪先立ちをする運動を繰り返しましょう。ただし、ちょっともんだり、爪先立ちをするだけではダメです。目安は手首からひじ付近や、ふくらはぎが温かいと感じるまで刺激しましょう。効果には個人差があり、冷えのひどい人は時間がかかりますが、指もみとつま先立ち運動を習慣化することで冷え改善の一助になります。

指もみ

check! 爪の色で冷えチェック!

爪には毛細血管が集まっているので、血流がいい人は薄い桜色の明るい爪の色をしています。しかし、血流の悪い人は爪が白っぽく見え、色がよくありません。普段から自分の爪の色をチェックするようにしましょう。

その2 手首をそらす

指先を片手でつかんで、手首を思いっきりそらしましょう。前腕の筋肉が張って痛いと感じるほど何度も強くそらすと、血流がよくなります。これも個人差があるので、温かくなってきたと感じるまで根気強く続けましょう。

手首をそらす

その3 足の筋肉をほぐす

心臓から遠い足が冷えている人がよくいます。足の筋肉のコリをもみほぐしたり、ドライヤーで温めて刺激することで、血流がよくなり冷え解消につながります。コリが強い人はもむとかなり痛みを感じるかもしれませんが。もみほぐすときは、いわゆる「痛気持ちいい」と感じる位を目安にしましょう。ドライヤーは皮膚から10cmほど離し、熱いと感じた所で止めましょう。

ひざ裏から指2、3本下を刺激。
ひざ裏から指2、3本下を刺激。

土踏まずの筋肉を骨から引きはがすように刺激。
土踏まずの筋肉を骨から引きはがすように刺激。

内くるぶしの周辺にある筋肉(後脛骨筋)を刺激。
内くるぶしの周辺にある筋肉(後脛骨筋)を刺激。

体の冷えは放っておくと、重い病につながることがあります。湯たんぽで温めたり、筋肉をゆるめたりして血流を促進する冷えとりセルフケアで、この冬は脱・冷え症さんを目指しましょう!

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