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  • 【2014年5月号】 肌荒れや冷えの原因は「腸」?! あなたの「腸年齢」は何歳?

肌荒れや冷えの原因は「腸」?! あなたの「腸年齢」は何歳?

「ぽかぽか陽気なのに冷えが辛い…」「連休で出かけたいけど肌荒れが気になる…」もしかしたらその不調、腸が原因かもしれません!全身の免疫システムの6〜7割を占めるといわれる腸内の環境が悪化すると、冷えや肌荒れなどさまざまな不調の原因になるのです。そこで今月は「腸年齢」の簡単なチェック方法や春の不調に負けない腸活習慣のコツをご紹介します!

あなたの腸は実年齢より若い?老けている?

年齢を重ねると、善玉菌の数が減り、悪玉菌の数が増えるため、腸も老化します。けれど、同じ年齢でも、若く見える人と、老けて見える人がいるように、「腸年齢」が必ずしも「実年齢」と同じとは限りません。腸年齢を調べるには、その人の便を検査する必要がありますが、腸内細菌の研究の第一人者である辨野義己先生に、食事や生活習慣からおよその腸年齢をチェックする方法を伺いました。

辨野義己(べんの よしみ)先生

1948年大阪府生まれ。理化学研究所辨野特別研究室 特別招聘研究員、農学博士。DNA解析により腸内細菌を多数発見。腸内細菌と病気との関係を広く調べ、ビフィズス菌・乳酸菌の健康効果を広く訴えている。「うんち博士」としてテレビ・雑誌などで知られる。『大便通』(幻冬舎)、『大便力』(朝日新書)、『整腸力』(かんき出版)、『一生医者いらずの菌活のはじめ方』(マイナビ)など著書多数。

「腸年齢」チェックリスト

次の24項目のうち、自分に当てはまるものが幾つあるかチェックしてください。

ズバリ判定!
あなたの「腸年齢」は?

チェックが4個以下

あなたの腸年齢は、実年齢より若く理想的です。
腸内には善玉菌のほうが悪玉菌より優勢です。

チェックが5〜9個

あなたの腸年齢は、実年齢+10歳です。
腸内の悪玉菌が増えないように注意しましょう。

チェックが10〜14個

あなたの腸年齢は、実年齢+20歳です。
腸内の悪玉菌が増えて老化がかなり進行しています。
生活習慣を改善しないとさらに腸内環境が悪化します!

チェックが15個以上

あなたの腸年齢は、実年齢+30歳です。
腸内環境に危険信号が出ています!
生活習慣を改善しないと重篤な病になるリスク大です。

腸年齢が「若い人」と「老けている人」は何が違うの?

腸年齢が実年齢より高いと判定された人は、腸が老化しています。腸が老けている人は、腸内の悪玉菌が優勢なので、便やおならの臭いがきついというわかりやすい特徴があります。逆に腸年齢の若い人の便には善玉菌であるビフィズス菌が多く見られ、いやな悪臭がしません。

腸年齢を若返らせることはできないの?

生活習慣を改善すれば、善玉菌と悪玉菌の腸内細菌バランスも改善できるので、腸年齢は何歳からでも若返らせることができます。辨野先生も50歳で一念発起して生活習慣を改善し、悪玉菌が圧倒的に優勢な最悪の腸内環境から、善玉菌が優位な腸内環境に変わり、還暦を過ぎた今では実年齢より若い腸年齢をキープしているそうです!

腸は健康のバロメーターといわれるワケ

全身の免疫をコントロールする腸は、超カシコイ!

「脳より賢い」といわれる腸には、全身の免疫細胞の6〜7割が集中しており、全身の健康をコントロールしています。腸内に棲息する細菌は約1000種あり、その総重量はなんと1.5kgもあります。
腸内細菌は免疫機能と密接な関係があり、体によいものは吸収し、病原体など有害なものは排除する調整をしています。腸内細菌の割合は善玉菌2割、悪玉菌1割、残り7割は日和見菌(未知の腸内細菌)となっており、これらのバランスが保たれると免疫機能が正常に働きますが、バランスが崩れて悪玉菌が増えると、免疫機能が低下し、全身にさまざまな病を引き起こします。

腸

便秘になると便が腐敗する?!

食べたものを消化して栄養吸収する小腸は、免疫活性化機能があるので病気になりにくい臓器です。一方、食べかすから大便をつくって溜めておく大腸は、正常に働いていれば便が「発酵」しますが、腸内環境が悪くて便秘になると、「腐敗」して、大腸がんや大腸ポリープなどの原因に。最近では肥満や糖尿病にも関与していることが知られ、大腸は病気の発生源といわれています。

日本人女性の2人に1人は便秘!

日本人女性の半数近くは便秘で、その約7割は5日に1回しかお通じがありません(便通レポートより)。便秘になると、腸内で臭いおならの元になる腐敗物質がつくられ、それが腸粘膜から吸収されて血中をめぐり、あらゆる不調の原因になります。「食べることは、生きること」といわれますが、「出すことこそ、生きること」なのです。

コラム1)腸内がきれいな人は、肌もきれい!

肌の老化も、腸年齢によって決まります。腸年齢が老けている人は、肌トラブルが多く、逆に腸年齢が若い人は、肌ツヤもいいといえます。つまり「美腸」=「美肌」なのです。便秘で腸内環境が悪い人は、血液中に腸内の腐敗物質が流れ出しているので、肌荒れ、吹き出物、アレルギー性皮膚炎、毛穴の黒ずみなど、肌トラブルの温床となります。それでは皮膚の上からどんな薬や化粧品を塗っても効果はありません。お通じが毎日あるかないかが、美肌の鍵を握っているのです。

コラム2)「冷え」も腸内環境が原因?!

腸年齢チェックで実年齢より腸年齢の高かった人は、冷えに悩んでいる人が多いのではないでしょうか?実は、冷えも腸と密接な関係があるのです。腸内環境が悪いと便秘になり、便秘になると代謝も血行も悪くなるので、冷えの原因になるのです。腸を冷やさないことも大切ですが、冷え改善には何より食事や生活習慣を改善して、腸内環境を整えることが不可欠です。

腸年齢を若返らせる6つの腸活習慣

腸内環境をよくするには、毎日の食事や生活習慣を改善することが一番です。
さあ、腸年齢マイナス10歳を目指して、ぜひ今日から腸活習慣を!

1 食事を抜かない!

朝食と昼食は翌日の朝に便となり、夕食は翌日の夕方に便になります。朝食を抜いたり、ダイエットで食事を抜いたりしていると、よい排便サイクルをつくれず、腸内環境を悪化させるので、間食せず3食きちんと食べましょう。

食事カット

2 乳酸菌・ビフィズス菌入りヨーグルトを1日300g!

腸内環境の改善には、善玉菌の代表「乳酸菌」や「ビフィズス菌」入り飲料やヨーグルトを毎食後100gずつ1日300g摂る習慣をつけましょう。発酵食品も善玉菌を優位にするのにおすすめですが、漬物は塩分が多いので食べすぎは禁物です。

ヨーグルト

3 「ネバネバ丼」で食物繊維をたっぷり!

健康なお通じのためには、大便をつくる主要素の食物繊維が欠かせません。男性は1日19g、女性は17gを目安に豆類、根菜類、海藻類、玄米などを毎日よく噛んでバランスよく食べましょう。納豆にメカブ、オクラなどを入れたネバネバ丼がおすすめ!

納豆

4 水を1日に2リットル以上飲む!

健康な人の便は8割が水分でできています。朝起きて水を飲めば、反射で自然に便意をもよおします。1日に2リットル以上を目安に、常温の水かお湯を飲みましょう。お茶やコーヒーは水の代わりにはならないのでご注意を。

水

5 トイレタイムに便チェック!

朝の慌ただしさで便意をガマンすると便秘の原因に!一定の時間を「トイレタイム」としてキープし、便の状態をチェックするライフスタイルをつくりましょう。理想的な便は黄褐色のバナナ状で、臭いもきつくなく、時間をかけていきまなくてもストーンと出ます。

便器

6 1日9000歩のウォーキングで「腸腰筋」を鍛える!

お通じを促す腸のぜんどう運動は1日に1〜2回起こりますが、ストレスなどで自律神経が乱れると腸の働きが悪くなります。快便にはインナーマッスルと呼ばれる腸腰筋(ちょうようきん:大腸と骨盤の間の筋肉)の働きが必要なので、1日9000歩(約1時間半)を目安にウォーキング習慣をつけましょう。電車に乗らずに歩く、エレベータでなく階段を使う、家事を機敏にするといったことを意識するだけでも便秘解消につながります。

ウォーキングカット

冷えも肌荒れも、まずは生活習慣を改善して腸内細菌のバランスを整え、お通じをよくすることが先決です。この季節は公園などでウォーキングすると、腸腰筋を鍛えながらリフレッシュできるので、ストレス解消効果も期待できて一石二鳥ですね!

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