この時期、森の中でよく見かける、
ちょっと気持ち悪いこの植物は、マムシグサの仲間です。
サトイモ科テンナンショウ属の多年草で、
全草に毒があって汁に触れるとかぶれことがありますので、
注意してください。
茎のまだら模様がマムシに似ているとか、
その姿がヘビの鎌首のようだから、
ということで名づけられました。
マムシグサは雄(おす)と雌(めす)が別の株で、
このヘビの鎌首のような仏炎苞(ぶつえんほう)の中に
小さな花がたくさん付いています。
ところで、このマムシグサは、
一生の間に雄から雌へ性転換!?するらしいのです。
まさに、チェーーンジ!!
おおよそ雌(めす)の株の方が、茎が太くて体格が良いのですが、
外から見分けるコツがありますよ!
雄(おす)の株では、仏炎苞の合わせ目にすき間がありますが、
雌(めす)の株では、合わせ目がしっかりと閉じています。
これは、蜜を吸うために上から入った虫が、
雄の株では、おしべの花粉を体に付けて、
外に出られるように出口がありますが、
雌の株では、花粉を運んで来た虫を逃さず、
しっかり受粉するためといわれています。
うっかり雌の花に入ってしまった虫は二度と出られない!?
という、ちょっとコワイ話しでした。