あっさりとした鶏むね肉としょうがを効かせた餡がマッチ
寒さも本格化する12月。寒い季節は体を温めることで、体内の巡りもよくなります。今回はねぎやしょうがなど、体を温める働きのある食材をたっぷりと使った、ごはんのすすむおかずをご紹介。
年末年始は出費もかさむ時期ですが、「鶏むね肉」が主役ならお財布にもやさしく、ボリューム満点で見た目も豪華な一品に。ポイントを押さえることで、パサつきがちな鶏むね肉も、しっとりとした食感に仕上がります。ねぎやしょうがなど温活食材に加え、とろみのある餡がたっぷりかかるのも体を温めるのに効果的。食べればお腹の中からポカポカと温まりますよ。
「しっとり鶏チリ」
材料
材料(2人分)
・鶏むね肉 1枚(300g)
・長ねぎ 1本
・しょうが 2かけ(皮付きで約20g)
・にんにく 1かけ
A酒、片栗粉 各小さじ1と1/2
A塩、こしょう 各少々
・豆板醤 小さじ1/4~1/3
B水 80ml
Bトマトケチャップ 大さじ3
B酒 大さじ1
Bしょうゆ、砂糖、鶏ガラスープの素 各小さじ1
ごま油 小さじ2(工程2の最初の炒め油)、小さじ1(工程3の鶏肉を炒める油)
作り方
1.長ねぎは1/2本はみじん切り、残りの1/2本はななめ1cm幅に切る。しょうが、にんにくはみじん切りにする。鶏肉は皮があればのぞいて(低カロリーになり、また食感をよくするため)縦半分に切り、包丁を斜めに寝かせるようにして1cmの厚さの削ぎ切りにする。ボウルに鶏肉、Aを合わせてもむ。Bは混ぜておく。
ここがポイント!
酒と片栗粉を揉み込むことで、保湿になる。薄めの削ぎ切りにし、加熱をしすぎないことも、鶏むね肉をパサつかせないポイント。また、仕上げに水溶き片栗粉を加える手間も省ける。
2.フライパンにごま油小さじ2、にんにく、しょうが、豆板醤を中火で熱し、香りが出てきたらななめ切りの長ねぎを炒める。
3.ねぎがしんなりしたら端に寄せ、空いたところにごま油小さじ1を入れて鶏肉を焼く。両面の色が変わったら、B、長ねぎのみじん切りを加え、煮立ったら混ぜながら2分煮る。
冷えが気になるとき…ニラ(3~4本)
薬膳でニラは「補陽」の働きがあるといわれ、じんわりと体を温めるとされます。慢性的な冷えにお悩みの方におすすめです。工程3のBと同じタイミングで入れます。
食欲がないとき…カレー粉
カレー粉は食欲を増進させるスパイスが配合されています。また、体を温める温熱性のスパイスも配合されており、冬にぴったり。Bに小さじ1を加えます。辛さがプラスされるので、工程2の豆板醤は入れずに作ってください。
教えてくれた先生
齋藤 菜々子(さいとう ななこ)さん
料理家、国際中医薬膳師。一般企業勤務を経て、日本中医食養学会、日本中医学院にて中医学を学び、国際中医薬膳師の資格を取得。独立後は「今日からできるおうち薬膳」をモットーに、身近な食材を使った薬膳を、雑誌やWEBで提案している。著書に『基本調味料で作る体にいいスープ』『基本調味料で作る体にいい作りおき』『体にいい食材帳 心身整う12の食材とおいしいおかずのレシピ』(ともに主婦と⽣活社)、『体にいい煮込みおかず』(ワン・パブリッシング)がある。