東洋医学には、体の健康状態をみる方法として、「気・血・水」(き・けつ・すい)の考え方があります。「気」は生命活動を営むエネルギーです。「血」はいわゆる血液に当たるもので、「水」はリンパ液や汗などの血液以外の体液を意味しています。これら「気・血・水」が体の中を過不足なく、スムーズに巡っている状態を“健康”と捉えます。

「気・血・水」はお互い関連し、影響を及ぼし合っています。どれか1つに異常があったり、3つのバランスが崩れると、様々な変調や不調があらわれます。3つのバランスを保つには、まず、生命力である「気」の働きを高めることが最優先。「元気」、「病は気から」という言葉もあるように、養生には「気」の管理が大切になります。

東洋医学では、「気・血・水」をうまく巡らせるために「肝(かん)」「心(しん)」「脾(ひ)」「肺(はい)」「腎(じん)」という「五臓」が働いていると考えられています。それぞれは、西洋医学でいうところの臓器の名称とは必ずしも一致しません。健康を長く保つには、五臓の働きを穏やかに整えて「気」を十分に養うことが大切です。